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哲学の問題,物理主義
物理主義,それは脳を電子回路のように入力から出力を生み出す,若干複雑な計算機であり,魂の存在は錯覚によるものであるとする考え方です. 完璧な物理主義であれば,自分を脳も含めて複製して自分の個体だけ抹消すれば,もう片方の個体の自分は生き続け,総合的に見て結局,自分は生き続けていると考えることができます. 皆様は物理主義を受け入れることができますか?
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例えば、酸素原子が2つあり、それぞれ酸素Aと酸素Bと呼ぶとします、酸素Aと酸素Bは化学的性質も物理的性質も全く区別をつけることができませんから完璧な複製といえます。 しかし、酸素Aと酸素Bは存在としては全く別の存在であると区別することができますよね、例えば、酸素Aを叩いて酸素Aが動いたとしても、それにより酸素Bが動くことはありません、逆もしかり、完璧な複製であっても酸素Aと酸素Bはなんのつながりも関連性もありません。 原子から構成された人間もそれと同じだと思います。
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- oyamanocchi
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先天的情報と後天的情報っていうのはパソコンで言えば、同じ規格のパソコンは同じ先天的情報を持ってるけど、この2つのパソコンに入ってるデータが違いうるっていう意味で言った。人間も同じで、クローンは生物学的なハード面で同一だけど人間は後天的な学習で、違う判断し、行動をするような柔軟性を兼ね備えている。同じ人間であるというには、この生物学的なハード面のDNA情報とソフト面の脳内のデータやあるいは免疫データなんかもだろうけど、これらが一致しないと同一の人間であるとは言えないんじゃないかという意見ね。 以上を踏まえてハード面は変更不能だから先天的情報、ソフト面は変更可能な後天的情報という意味。ある人間と他の人間が同一であるというにはこれらが両方一致する必要があるんじゃないかという疑問。また自分という情報が自分と他人を識別する核心だというのは、これら情報が一致する人間は同一でしょっていう意見から。もし原子や分子に番号を与えて区別したら、同一な存在などというのはありえないわけだから、それらを区別しないという前提でこの意味の同じ人間を創造する事は可能だろうって意味。 まぁ量子論とかの考えだと、粒子っていう存在自体が固定的なものじゃないから物質の量子性のようなとこまで拡張して考えるとどうなるのかはわからないが。
お礼
物理主義について誤解されているかもしれません. 物理主義の考え方では,おっしゃるソフト面をハード面の一部と捉えています.なぜならば,ソフト面を司る脳という器官は物質で構成されているからです. ハードコピーはすなわちハード&ソフトコピーを意味し,脳,記憶まで全てコピーすることを意味しています. 量子論という学問は存じ上げませんが,理想的な物理空間を想定してよいと思います. 結論として,脳までしっかりコピーした自分へ人生を委ねると,それは自分が生き続けたのと同じだと,私たちが納得して受け入れられるだろうか,という疑問を私は持っていることになります.
- kurinal
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こんばんは >「自分を脳も含めて複製して自分の個体だけ抹消すれば,もう片方の個体の自分は生き続け,総合的に見て結局,自分は生き続けていると考えることができ」 「ああ、あの「複製された自分」は、生き続けるのだなあ!」では、かなわない。 「ああ、あの「抹消される自分」はそれまでだが、お蔭で、自分はもう百年?」では、それ程でもない。 (「完璧な複製」なら、どのみち、同じことだろう) (20XX年) 「あそこに、「完璧な複製」を作りましたから、あの個体は、これから100年生きますから、いいですね?」 (y/n)
お礼
結論が全くわかりませんが,寿命についてはコピー側は同じ余命を持っていると思って問題ないと思います.
- Mokuzo100nenn
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>自分を脳も含めて複製して自分の個体だけ抹消すれば, 完全な物理の世界では、完全な複製はできません。 単純な配列のDNAでさえ完全な複製が出来ない事で進化が生じます。 完全な複製ができるのは数学の世界だけの事。 物理の世界ではすべてが確率にもとずく偶然の結果です。
お礼
私はまるで数学のように理想的な物理空間を仮定してお話させて頂いています.
- wiz0621
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物理主義、一言で言っても歴史上様々な議論がありまして、 (つまり現象を反応と見るか、創発特性をみとめるか、アプリオリな解釈学を適用するか アポステオリな分析学を適用するかなどなど・・・) こういった話は『哲学者が屁理屈こねてる』みたいで面白くないでしょうから、 コピー化についての問題点のみを取り上げます。 ええ、コピー化には致命的な問題があるのです。解決されていない命題として 『インプットに対して、かならず同じアウトプットがあること自体が証明できない』 のです。(自然の斉一性といいます。) 現時点での現実の問題として、量子論の観測(対象性)の問題や、DNAメチル化 (一卵性の双生児も、成長につれ、体組織が異なるものとなる)など、 同じ装置に同じ入力をしても、同じ結果とならないケースが現実に存在しています。 もちろん、現時点で知られている問題は、これも何か我々が知らない原理があり、 将来的にはそれが解明され、"物理主義的に"解決可能かもしれません。 ですが、また別の因果が判然としないケースが発見されるかもしれない。 そもそも斉一性による因果自体が証明されたものでもない。 この前提の上で、いつか未来の一時点でコピー化を行うとすれば技術的には そのある一時点で『Aという入力に対して、A'という出力をする』という 定義をしなくてはならなくなります。 これの何が問題なのかというと、その定義が間違っていれば、バグっちゃうわけです。 そして、完璧な定義を知ることは我々にはできないのです。 なぜなら、現時点で知らない現象の、しかし存在するであろう現象の 存在を知らないこと自体を、我々人類は知ることはできないためです。 ややこしいですが、平たく言うとコピーロボットや人間に存在する、 まだ知られていないバグは厳然として存在し、かつ、コピー時点で知られている 内容に限定される。知らずしらずのまま、特性自体がある程度省略されてしまうのです。 結論として、コピーロボットは『知りうる範囲では大体同じ』ものしか 人類に作ることはできません。もちろん精度を究極的にあげることはできますが、 やはり大体同じ、を超えられないのです。 結論を言うとですね、 現実の(そして物理をやっていない人にはあまり知られていないであろう) 物理のざっくり具合や誤差に対する肝要の度合いを知っていれば、 そもそも物理主義に対する信奉は生まれないんじゃないかとも思うのです。
お礼
恐れながら論点がずれています.が,コピーが難しいという議論も面白い観点でした.ありがとうございます.
- oyamanocchi
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物質が代謝の例がいいね。 一年生きて果たして同じ分子が人間の中にあるのかどうか。 もし分子や原子すべてに番号が振られていたら・・・ 自分を構成していた原子や分子が一年経つと、 他の人の生体成分になってるかもしれない。 結局自分を構成してるのは原子や分子そのものじゃなくて 自分という情報なんだって話になるわな。 先天的情報と後天的情報があるんだろうけども。
お礼
回答ありがとうございます.自分という情報,先天的情報,後天的情報といった単語が理解できませんでした.
- 雪中庵(@psytex)
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不勉強なもので、物理主義について多くを存じませんでした。 20世紀の初頭から後期にかけて取り上げられた、還元主義的な 立場(全体の機能は要素の集合である)のようですね。 しかし、そうだとすれば、それは量子論以前の古典的な「物理」です。 そのような決定論的な「物理」は、相対性理論において、対象の物理的 計量は観察者との相対運動によって決まるという観察者の主体性、 量子力学における、対象の有限的性質(存在性)は観察における 相補的不確定性の“非”確定によって生じるという人間原理(その 拡張(強い人間原理)において物理定数は認識体の必要として与え られるとされる)、といった量子論的世界像において、まさにその物理 の最先端において、ご指摘のような唯物論は、正反対とされてきた 唯心論と融合したのです。 全ての存在は、量子的な不確定性(確率波動)に基づいており、無限 に詰め込むと存在確率の山が平らになり、無と等しくなります。 この「絶対無=不確定性無限」において、その無限の闇に、認識体の 仮定断面の運動(プランク定数hの収束の時系列化)を想定すれば、 相対的に無の風は光になり、認識体はその光の向うに、自我仮説の 補完としての時空仮説=宇宙を認識するのです。 この場合「あなた」とは、あなたが感じている物質的な肉体であるより、 見えている環境自体なのであり、肉体をいかに精緻に複製しても、 それはあなた自身ではあり得ません。
お礼
回答ありがとうございます.中間部分が難解であるため,末尾の部分を結論と捉えさせて頂きました. 例え自分を複製しても個体という観点で別の個体だというご指摘でしょうか,その点は反論できません.
- WatasiFancyLala
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自分を複製した後で、自分を抹消するまでは、自分は複製体の方でなくて原本の方であるだけですよね。 複製体の知覚内容を知覚できませんし。 でも、複製体にとっては、確かに自分が継続していますね。 で、今こう普通に存在している俺たちは、身体の代謝を考えると、常にその複製体の方なんでしょうね。 まだ少し慣れにくいし、理論的な突っ込み所が在るような気がしています。
お礼
そうですねー私も全く同じ会見です.
お礼
その“関連性のない”個体に,自分の先の人生を預けることができますか?
補足
皆様,さまざまなご回答を頂き,参考になりました. ありがとうございました.