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自然対数を用いた重回帰分析
ネットでたまたま見つけた郵政省(当時)の為替メカニズムの論文を理解したいのですが・・・ 論文では、重回帰分析(?)の結果、為替決定式を以下のとおりとしていました。 logS=α0+α1log(N/N*)+α2log(Y/Y*)+α3(i-i*)・・・式1 logは自然対数 S:為替レート(1ドルS円表示) α0~α3:係数 M:日本のマネーサプライ(M1) M*:アメリカのマネーサプライ(M1) Y:日本のGDP Y*:アメリカのGDP i:日本の短期金利 i*:アメリカの短期金利 logS=20.33+0.59log(N/N*)-0.65log(Y/Y*)+0.03(i-i*)・・・式2 でした。 これにつきまして、 1.logS=の式を、S=の式にするにはどうしたら良いのでしょうか? 自分なりに解いたのは次式です。(おそらく間違っていると思いますが) S=e^20.33×(M/M*)^0.59÷(Y/Y*)^0.65×e^(0.03(i-i*))・・・式3 2.従属変数(?)が対数表示されている理由は、縦軸を対数表示するため でしょうか?それとも、回帰分析する際に便利だからでしょうか? また、金利は自然対数を取らないのですね? 3.自分も式1から、エクセルのソルバ等を用いて計算値と実績値との差の自乗の合計 が最小となる係数を求めてみたいのですが、エクセルのLn関数を用いて、式1から 回帰式を求めることはできますか? 私は文系出身のため対数というものを初めて知りました。とても不思議な世界があるのだなあ と興味を持っていろいろ調べたり、書籍にあたったりしましたが、もともと数学は苦手で基礎 ができていないものですから、いまいち式を解くことができません。 何か良い書籍・ウェブサイトをご紹介願えないでしょうか? (ちなみに、数学はミクロ経済学のための偏微分ができる程度です。)
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(1について) 正しいです。 (2について) 従属変数(及び説明変数)を対数にするのは、単に決定係数やt値等で見たフィットがよかったためでしょう。敢えて理屈をつければ、式3で分かるように、Sが必ず0より大きくなることが保証されるようにした、という見方もできます。 金利に自然対数を付けない理由は、分析当事者の郵政省に聞くしかないでしょう。ただ、i-i*が負の値をとりえることから、対数をとるのを避けたのだと推測します。また、ほかの変数と同じようにlog(i/i*)とするのも、i*=0(アメリカのゼロ金利)の可能性もあるので、避けたのだと推測します。 (3について) Ln関数を使って回帰式を求めるのは、もちろんできます。 ソルバを使って推計することもできそうですが、お薦めできません。理由は、次の2つです。 (1) 計算が非効率なこと (2) t値等の、推計の精度を判断する指標が出力されないこと エクセルを使うなら、「分析ツール」の中の「回帰分析」を使うのが良いと思います。また、ワークシート関数の「LINEST」を使ってもソルバより計算は速いです(ただし、t値等は出力されない)。 (参考文献等) 式3を自力で出せたのなら、最低限の数学的素養はあると自信を持っていいのではないですか。むしろ、計量経済学の本を読まれるほうがよさそうに思います。
お礼
ramayanaさん、さっそくのご回答ありがとうございました。 初めての質問投稿でしたが、こんなに早くかつ丁寧にご回答いただけるとは思いませんでした。 回答内容の一つ一つが「なるほど」と納得することばかりでした。また、親切なお言葉に少し自信もつきました。 さっそく計量経済学関連の本を探しに行きたいと思います。 本当にありがとうございました。 これに味をしめて、また質問するかも知れませんが、その際はよろしくお願いいたします。