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相対性理論の初歩の初歩について教えてください。
相対性理論の初歩の初歩について教えてください。 相対性理論の参考書をちょっと見てみたのですが、最初に書いてあるローレンツ変換の意味がわかりません。 ローレンツ変換はイメージで言ったら何をすることなのでしょうか。ニュートン力学のガリレイ変換は基準となる慣性座標系に対して、等速で動いている目盛りも全く同じ直交座標系をイメージすれば直観的に理解できます。しかし、特殊相対論の設定で、基準となる慣性座標系に対して等速度で動いている座標系とは、いったいどうイメージできるものでなのしょうか。
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あまり「イメージ」にこだわると分からなくなると思います。 相対論や量子力学になるとどんどん感覚とはちがった世界になってきますから。 まず相対論において「基準となる慣性系」というのはありません。 すべての慣性系が同等だからです。 その上で、いま見ている座標系に対して速度vの物体があったとします。 その物体といっしょに運動している視点にたつと、世界はどう見えるか、というのがローレンツ変換です。 使い方には2通りあると思います。 たとえば、よくでてくる双子のパラドックスのように、地球と、それに対して速度vで航行するロケットがあったとします。 地球からロケットに乗っているものさしや時計を見るというときに、ローレンツ変換を使います。ロケット上の1cmのもの、ロケットにおける1秒のきざみが、地球から見るとどのくらいの長さ・時間に相当するか、ということです。 もう一つは、運動する電子などを考える際に、それが「感じる」世界を求めるために使います。 たとえば、単体の中性子は数秒程度で崩壊してしまいますが、放射性原子から出てくる中性子線のように速度をもっていると、寿命が延びます。 これはその中性子が「感じている」時間がローレンツ変換によって短くなるからです。 ここから先はちょっと難しい話です。 ローレンツ変換では、座標だけでなく、さまざまな物理量も同じ変換を受けます。 たとえば、電磁ポテンシャルと呼ばれる量もそうです。 電荷が磁場から受けるローレンツ力F=qvBは、電荷の速度vに比例します。 では、電荷といっしょに運動している座標系からみると、この電荷は止まっているわけですから、v=0になってしまい、電荷は磁場から力を受けないということになってしまいます。 しかし、ローレンツ変換で電磁ポテンシャルが変換を受けることによって、磁場の分が電場に移ります。そして、今度は同じだけの力を電場から受けているように見え、結果として同じだけの力を受けて運動することになります。(厳密にはちょっと違いますが) このように、運動している座標系からみたら、世界中のベクトルがどう見えるようになるか、というのがローレンツ変換です。 これは最後に書いたような、電磁気学との矛盾がないように作られたという経緯があります。
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- debukuro
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相対性理論の初歩の初歩なら アインシュタイン著相対性理論 岩波文庫 これにかなう物はありません ローレンツやニュートン以前の問題 相対性理論そのものについて書かれた論文です
お礼
ありがとうございます。 難しそうですが、時間をみつけていつか読んでみたいと思います。 自分は物理専攻ではないのですが、相対性理論はだいたいこんな 感じのことだというように手っ取り早く理解してみたいと思って、 スタンダードな感じの岩波のシリーズ本を少しかじろうとしてみて いましたが、言っていることの意味が全くわからず読む気が失せて しまっているところでした。
- yokkun831
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走っている車の中で前方へ飛ぶハエがいるとします。 走っている車内で席に座った人の立場が等速度で動いている座標系です。 地面に対して静止して,このハエを見る人の立場が静止している座標系です。 相対論以前のガリレイ変換の場合, 外から見たハエの速度=車の速度+車内でのハエの速度 となるわけですが,ローレンツ変換ではそうならない。 というのが相対論的な結果の一例です。
お礼
回答ありがとうございます。 ガリレイ変換はわかります。ローレンツ変換は線形代数的にはミンコフスキー空間?の等長変換なのもわかります。 ローレンツ変換のイメージがつかないのです。
補足
幾何学的なイメージが知りたいです。よろしくお願いします。
- exchangekytgi
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wikipediaのローレンツ変換に、 慣性系 S と慣性系 S' の座標格子を重ねて図示した イメージ図が載っています。 これで何となくイメージはつかめないでしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。 まだわからないでおります。あまり基本的すぎて自分がわからないと思っていることをどう表現すればいいのかわかりませんが、 特殊相対論で考えている時、基準となる慣性系に対して速度vで動く座標系っていうのが何なのかよくわからないのです。 何がどう速度vで動いているのでしょうか。よろしくお願いします。
お礼
丁寧にお答えいただきありがとうこざいます。 電磁気学の基本方程式であるローレンツ力の方程式には、荷電粒子の速度が出てきて、 マックスウェル方程式からすぐに導かれる電磁波の方程式には光速が出てくるのです よね。ニュートンの運動方程式には加速度や相対的位置関係は出てきても速度は出てこず、 上の電磁気学の方程式には速度が出てくる、しかし、速度は座標系を定めて初めて定義され るものなので、電磁気学の基本方程式はある慣性系に対して成り立ったとしても、それに対 して等速度で動く慣性系では成り立たないということがおこってしまう訳 ですよね。それで特殊相対論が生まれたというように一応理解しております。 光速は慣性系によらず一定であるということを認めるかわりに、時間や空間の一様性を放棄し なければならないということだと思うのですが、基準と考えている慣性系における時間と、 それに対して動いていると考えられる座標系における時間はどうやったら比較できるのですか。 また空間に関しても、一方の座標をもう一方の座標や時間であらわすことが座標変換だとする ならば、それは一方の座標で起こっていることを他の座標系で置き換えて考えているという ことでしょうか。それはつまりどういったことでしょうか。