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トンネル効果について3点の質問です。

トンネル効果について3点の質問です。 (1)E < Vの時の透過率はT∝(1+sinh(…))^-1という形に書ける所までは何とか計算できました。   これは近似的に指数関数に比例するそうなんですが、どう計算したらよいのですか?   またどういった近似ですか? (2)E > Vの時の透過率はT∝(1+sin(…))^-1という形に書けます。   これはTが振動することを意味しているのだと思うのですが、ポテンシャル幅が大きくてもsin(…)=0   の点でトンネルし続けるということでいいのでしょうか?   実際の物理現象としてどういったものに対応しているのでしょうか? (3)金属A/絶縁物/金属Bという構造でトンネル電流が流れる例はよく見かけるのですが、これは同種   の金属(金属A/絶縁物/金属A)の場合は流れないものなのでしょうか? よろしくお願いいたします。

みんなの回答

noname#185706
noname#185706
回答No.2

(1) >x~1或いはx<1の時はどうなのでしょう? e^x ≒ 1 + x + (x^2)/2! + (x^3)/3! + (x^4)/4! +・・・ を使って sinh(x) を近似できます。特に |x| << 1 なら sinh(x) ≒ x . (2) >実際このような量子効果は観測されているのでしょうか? 具体例は知りませんが、当然、観測されているものと思います。 >古典運動との分かれ目となる幅はどれくらいなのでしょうか? 反射率 R << 1 (透過率 ≒ 1)であれば量子力学的効果は小さいわけですが、 R = [1 + 4 E (E - V) / {V sin(β a)}^2]^(-1) なので、その条件は {sin(β a)}^2 << 4 E (E - V) / V^2 .  (1) ここで a は壁の厚さであり、 β = [{2 m (E - V)}^(1/2)] / h' ,  (2) h' = h / (2 π) . (2)式で {2 m (E - V)}^(1/2) はエネルギー E - V の粒子の運動量ですから、β はその粒子のド・ブロイ波長を 2π で除したもの λ' = h' / {2 m (E - V)}^(1/2) の逆数で β = 1 / λ' .  (3) よって(1)式は {sin(a / λ')}^2 << 4 E (E - V) / V^2 .  (4) a / λ' << 1 のとき、(4)式は(|x| << 1 のとき sin x ≒ x なので) (a / λ')^2 << 4 E (E - V) / V^2 . これを変形すると a << {(2 E / m)^(1/2)}(h' / V) .  (5) ここで u = (2 E / m)^(1/2)  (エネルギー E の粒子の速度) τ = h' / V  (ポテンシャルの高さ V に対して不確定性関係から定まる時間) とおくと、(5)式は a / u << τ .  (6) (6)式は、エネルギー E の粒子が壁の厚み a と同じ距離を通り抜けるに要する時間が τ よりじゅうぶん短いという条件を表しています。

noname#185706
noname#185706
回答No.1

(1) sinh(x) = {e^x - e^(-x)} / 2 なので、x >> 1 に対して近似的に  sinh(x) ≒ (e^x) / 2 よって質問者さんの式では T ∝ e^(-x) しかし実際には sinh は2乗なので、 T ∝ e^(-2x) (2) E > V の場合には古典論的にも「透過」しますから、「トンネルする」と言う必要はないのではありませんか。むしろ反射の確率が零でないことが量子力学的効果でしょう。 (3) 両側が同種ではトンネル効果が働かないという話は聞いたことがありませんが、専門家ではないのでそのつもりで。

Godannar
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 重ね重ねの質問で申しわけないのですが、よろしくお願いいたします。 (1)についてです。 ポテンシャル幅が十分に大きい際はご回答いただいた近似が成り立つことは理解できます。 逆に十分に小さいときはx~1或いはx<1の時はどうなのでしょう? 私が調べた範囲ではWKB近似というものなのだそうです。 (2)についてです。 回答の通り、わざわざトンネルという必要はなさそうですね。 ありがとうございます。 実際このような量子効果は観測されているのでしょうか? また古典運動との分かれ目となる幅はどれくらいなのでしょうか? 以上、2点をお願いいたします。

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