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【三国志】蜀の地理【陽平関等】
レッドクリフ以降の三国志のにわかファンです。 「漢中」付近の蜀の地理に……違和感を感じています。 (1)215年に曹操が張魯を攻めたとき、陽平関を抜くのにかなり 苦労しています。陽平関はまた「蜀ののど元」だそうです。 そんな要衝にもかかわらず、漢中を支配した魏が陽平関を 重要視した様子がありません。 実際、217年の「定軍山の戦い」では劉備が陽平関に駐屯しています。 陽平関を占拠したはずの魏はなぜ陽平関を簡単に(無血で?) 明け渡したのでしょう? (2)漢中の東に漢城、楽城の2城がありますが、263年の蜀滅亡の ときには、鐘会にあっさり迂回されています。なぜ迂回できる 場所に城を造ったのでしょう? どうせなら褒斜道や駱谷道の 途中に関を造ることはできなかったのでしょうか? (3)剣関を迂回した「とうがい」が通ったとされる「道なき道」は どの程度の難路だったのでしょう。「蜀の桟道」を上回る険路 って……いったいどんな道なんでしょう? 変な質問ばかりで申し訳ありません。 詳しい方がいらっしゃいましたら、ご教示いただきたいと思います。
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(1)陽平関は戦って蜀軍が奪いました。 218年に劉備が漢中を攻めた時、まず武都(漢中の隣)に張飛、馬超、呉蘭、雷銅の部隊を派遣し攻略にあたらせます。 もし、この部隊を放っとけば漢中だけでなく、そのまま擁州、涼州に進み、魏に不満を持つ勢力を糾合する事もありえました。 ですから魏軍も大軍で迎撃にあたりました。 その結果、蜀軍は敗北し呉蘭、雷銅が戦死しています。 そうした戦いが行われている一方で、劉備率いる軍が陽平関を攻め落としています。 このように別働隊の戦いがあったため、陽平関では蜀軍と魏軍の全力対決はありませんでしたが、戦闘により陽平関は奪われています。 そして219年の定軍山の戦いへと続きます。 (2)楽城は漢中の東ですが、漢城は漢中の西で陽平関の東に位置すると思いますが・・・ 鐘会は楽城と漢城を包囲しています。そして進撃しています。大軍だからこそ、こうして戦力を分ける事ができました。 楽城と漢城は無視する事のできない位置だからこそ、包囲したのだと思います。 それと、当時、蜀軍の将軍だったきょう維が、魏軍を漢中内に引き付けて叩くという戦略をとったため、それまでの防衛線を大きく後退させています。 それまでの前方の狭い難所・道での防衛は防御力は高く手堅いけれど、大きな勝利を望めませんでした。大きな勝利を得るために、それまでの防衛戦略を変更し防衛線を後退させたようです。 しかし263年の時はそれが裏目に出てしまったようです。
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- wolfhat
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1.関とはそこから先に敵を侵入させないために作られた壁なのですが、壁の上に守る兵士がいます 東西に直線の関があるとして、北側から登れないようにしている関の南側も登れなかったら関を守る兵はどこから登ればいいのでしょうか? つまり陽平関とは北からの侵入を防ぐために作られた関なので、南からの攻撃には敵兵が登りやすく弱いため、無理に守って損害を出さないようにらずに放棄したと考えられます 2.中国の城とは日本の城のようにその土地の支配者を守るためだけに作られるわけではなく、そこに住む人たちを守るために、町全体を城壁で囲んだ物なので、中国の城の中には兵士だけでなく多くの町人もいますし、城壁は1周で何キロにも及ぶのです。 ですから防衛よりも流通や町人の暮らしに密着した場所が城になったわけです 迂回できた理由はいくつかあると思いますが、後方から(成都方面)の支援を期待できなくなったため、守備兵が無理な抵抗をしなかったのか(抵抗すれば町民も巻き込むことになり、もし勝ってもそれ以降の支配が難しくなる)、姜維がすでに剣閣での防衛を決めて兵を引き上げたのかもしれません 他に関を作らなかった理由ですが、防衛拠点を増やすことは兵の分散に繋がり、各個撃破される可能性が高まります 遠征においてもっとも重要なのは補給(兵糧)なのです 敵に奪取された後、敵が簡単に拠点を作り、兵糧の備蓄ができる状態は非常に危険なのです 敵になるべく拠点を作らせず、糧道を長くさせることも防衛戦略の一つなのです 3.剣閣の写真があるので貼っておきます(うまく貼れたらいいなぁ) これより酷い道だったわけですね~ 想像してみてください
お礼
お礼が遅くなってしまいました。 早々にご教示いただき、ありがとうございます。 関って……そういうものだったんですね。 勉強になりました。
お礼
ご回答いただきありがとうございます。 (1)そうだったのですか! (2)姜維が方針を変えたのは知っていましたが、 それがこんなところに関係していたのですか! すごく納得がいきました。 丁寧にご教示いただき、ありがとうございました。