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テラヘルツ波について
新聞で「シリコン基板上にグラファイト(?)を貼り付けて赤外線を当てるとテラヘルツ波が出る」とありました。 テラヘルツ…まぁ周波数がテラヘルツなのはわかります。波長が3mm~30μmくらいらしいですね。 で、新聞では高速通信が可能!とあり、次世代無線通信(携帯とか無線LANとか)に応用できるよ!って書いてましたが、他の日…数年前のの新聞記事で、テラヘルツ波で国際郵便の検閲システム…というのも聞きました。検閲システムといっても、手紙の文章を読みとるのではなく、封筒の中に麻薬等の危険物質が入っていないかのチェックをするためのシステムだそうです。 テラヘルツの波にはどのような特性があるのでしょう? 通信では単純に「周波数が高い=伝送できる情報量が多い」という意味だと思うのですが、郵便物の検閲システムがよくわからないです。波長が真逆の位置ですが、X線のようなものなのでしょうか?
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こんばんは 私自身が実は「テラヘルツ」というのは初めて聞くのですが、これまでの知識の中から、「こんな感じでは」ということなら答えられます。 通信においては、Ayahara-emさんがお考えのように、情報量が大きくなるというメリットが出てくると思います。 その代わり、周波数が高くなると「直進性」も高くなりますので「影」になると通信ができなくなります。 >封筒の中に麻薬等の危険物質が入っていないかのチェックをする これはレントゲンとは全く違って、分子が特定の周波数の電磁波を吸収する性質を利用しているのだと思います。 …含まれている「元素」を調べる場合には「蛍光X線」を使います。 科学物質の性格を調べるのに、「赤外線分光」という方法があります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%A4%E5%A4%96%E5%88%86%E5%85%89%E6%B3%95 もっとも、赤外線分光では「O-H結合がある」「C=O結合がある」という情報しか得られません。 それでも、特徴的なパターンを示す物質を特定することはできます。 X線の検査の場合には、「固い物」と「柔らかい物」を区別しています。 …本質的ではないのですが、結果として固い物は一般的にX線を通しにくく、柔らかい物はX線を通します。 赤外線や可視光の場合、物質によって、特定の周波数の光(電磁波)だけを吸収します(そのために私たちの目には“色"が見えています)。 テラヘルツ波で麻薬を見つけるのも、私たち人間の目には見えないけれど「色」の違いを検出しているのだと思います。
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- genso-cake
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スペクトルの件を聞いて納得しました。 どうも私は電波と聞くと原子とか分子レベルで思考しなくなるみたいです(笑) 物質によって、スペクトルが変わってくると言うと、 電子レンジを思い浮かべてもらえばいいのではないでしょうか。 電子レンジって、つまるところ2.4GHzの強力な電波発信機です。 それを水分子に当てると、水分子が振動します。振動する=熱が発生ですから、食品が温まるわけです。 この振動は、水に固有ですから、それ以外のガラスとか陶器は温まりません。 (電子レンジでガラスがあつくなるのは、水から間接的に温まったものなので、 ガラスのみを入れてもあつくならないはず) このような感じで、物質固有の反射されたり吸収されたりする周波数があるわけです。 http://www.phys.sci.kobe-u.ac.jp/~infrared/img/danwakai(2009-4).pdf 上のPDFの6ページあたりを参照されるといいかと思います。 この吸収とか反射とかを調べると、どんな物質かが特定できる。 これが、指紋みたいなものってやつです。 この分野の専門家ではないので、電子レンジの原理とは多少違うかもしれません。 (分子の軌道の励起を用いるとか、格子振動だとかの違いでしょうから、 おおよそ方向性はあっていると思いますが) ですので、参考程度にとどめておいてください。
お礼
PDFの6ページにある「低振動モード」なるものがいまいちわかりませんが、テラヘルツ波は「なんらかの振動エネルギーとして使われる=吸収される」という感じでしょうか。。。 低振動モード…調べてみます。 回答ありがとうございました!
- genso-cake
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テラヘルツ波について・・・ 電磁波の基本特性として、周波数が上がると直進性が増し、 減衰が大きくなると言うのがあります。 それぞれの周波数での伝搬の仕方は、 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E6%B3%A2%E4%BC%9D%E6%92%AD あたりを参照していただければと思います。 減衰との関係ですが、物質によって透過性が変わってきます。 『布、紙、木、プラスチック、陶磁器を透過する特性がある。同様に霧や雲を透過するが金属や水は透過しない(wiki引用)』 というのが、テラヘルツ波の特性のようです。 ただし、透過するとあっても減衰しないわけではありません。 さらに高い周波数の電磁波に、光がありますが、 たしかに、紙は透過してきます(透かせば)が、何十にもなっていると 減衰が激しくて透過できなくなります。 テラヘルツ波は、それがもう少し透過しやすくなったというのがいいと思います。 この性質を使って、危険物の検査に使おうとしているでしょうね。 X線だと金属でしか反応しませんが、 テラヘルツなら、紙には透過するけど、危険物は透過しないように出来るんだと思います。 最後に、通信の話ですが、周波数が高い=情報量が多いという公式は、 実際に成り立つとは限りません。 成り立つとすると、理論的に送信できる情報の限界値が高くできるってことでしょう。 それ以前に、それだけ高速にスイッチングできるかどうかも怪しいものです。 ギガビットイーサが普及してきてますが、スイッチングは250MHzで 4本束ねて、1Gbpsにしていたはずです。 この場合、250MHzが技術的な限界だったわけです。 また、無線通信に使えるかどうかも怪しいですね。 前にもカキましが、テラヘルツだと減衰も大きく、 通信が半径1mまでとかだったら、笑い話です。
お礼
genso-cakeさん、わかりやすい回答ありがとうございますっ! 完全に聞いた話ですが、テラヘルツ波の通信可能範囲は10mだそうです。なので、外部に電波が漏れにくく、秘匿性が高い通信が可能!らしいです。 本題の検閲システムですが、紙を透過することができるので、中身が見える…のは分かるのですが、どうやら薬物ごとに特徴のあるスペクトルが得られるそうです。指紋スペクトルと言うそうですが…。 何故周波数ごとに透過できるモノと出来ないモノがあるのでしょうか?
うーん、10^12 s-1か、光速が299,792,458ms^-1、3×10^8×10^-12=3×10^-4 (m) = 300×10^-6 (m)ね。 可視光が350-600nmだからかなりの遠赤外線になりますね。 まあ、赤外線で励起するのだから当たり前と言えば当たり前ですが。 郵便物の透過検査用にはもう少し波長が短い方が情報が多いのではないでしょうか?
お礼
doc_sundayさん、回答ありがとうございます。 テラヘルツ波は、0.1THz~10THzあたりを指すらしいので、波長は3mm~30μmだそうです。もっと狭い範囲をテラヘルツ波!と言う場合もあるようですが。 どうやらテラヘルツ波は紙やプラスチックは透過するらしいです。「何故透過するか」が疑問です…。
お礼
テラヘルツでは紙を透かすことができ、尚かつ麻薬などの物質で特定の吸収・反射があって「色」のような感じで見ることが出来る…。ということですね? なんとなく、考えつけるようになってきました!ありがとうございます。