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関数の極限の証明
lim x^=4 (x→2)を証明せよ。という問題で、解答には 任意の正の数εに対して,0<|x-2|<δ ならば,|x^-4|<ε となるようなδを見つければよい。 0<|x-2|<δ ならば、 |x^-4|=|(x+2)(x-2)|=|(x-2)+4|*|x-2|≦|x-2|^+4|x-2|<δ^+4δ よって,δ として,1かε/5の小さいほうをとれば, ε≧5ならば δ=1で,|x^-4|<δ^+4δ≦ε ε≦5ならば δ=ε/5で,|x^-4|<δ^+4δ<5δ =ε すなわち,|x^-4|<ε となる。 と書いてありました。 |x^-4|<δ^+4δ となるところまでは,分かるのですが、δとして1かε/5の小さいほうをとれば…以下が分かりません。 そもそも、どのように考えてδ に1とかε/5が出てくるのでしょうか? 出来るだけ丁寧に教えてください。お願いします。
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No.2の補足 > δ^2+4δ≦100δ は > δ≦0.1 > 出なくても言えそうだと思うのですが…。 > 例えば、δ=1とかでも…。 まさにそこがポイントですね。「必要条件、十分条件」という概念の把握が重要です。 まず、 「どんなδ>0であっても、δ≦1であればδ^2+4δ≦100δである。」 という命題は真です。 δ≦1であればδ^2+4δ≦100δどころかδ^2+4δ≦5δじゃないか!というのが反論にはならない、って事はお分かりのようです。 必要条件、十分条件、という概念を使って言い換えると:δ>0のとき、 『δ≦1』は『δ^2+4δ≦100δ』であるための十分条件、つまり 「『δ^2+4δ≦100δ』を満たすには『δ≦1』であればよい。ま、『δ≦1』でなきゃならんとは言わないけどね。」という意味ですし、 『δ^2+4δ≦100δ』は『δ≦1』であるための必要条件、つまり 「『δ≦1』を満たすには少なくとも『δ^2+4δ≦100δ』でなくちゃいけない。ま、『δ^2+4δ≦100δ』だけが条件だとは言わないけどね。」という意味です。 さて、 「どんなδ>0であっても、δ≦0.1であればδ^2+4δ≦5δである。」 という命題は真です。 δ=1だってδ^2+4δ≦5δを満たすじゃないか!と反論しても、それは反論になっていません。δ≦0.1であるようなδについて語っているんであって、そうでないδについてはどうだって構わないからです。 必要条件、十分条件、という概念を使って言い換えると:δ>0のとき、 『δ≦0.1』は『δ^2+4δ≦5δ』であるための十分条件、つまり 「『δ^2+4δ≦5δ』を満たすには『δ≦0.1』であればよい。ま、『δ≦0.1』でなきゃならんとは言わないけどね。」という意味ですし、 『δ^2+4δ≦5δ』は『δ≦0.1』であるための必要条件、つまり 「『δ≦0.1』を満たすには少なくとも『δ^2+4δ≦5δ』でなくちゃいけない。ま、『δ^2+4δ≦5δ』だけが条件だとは言わないけどね。」という意味です。 そういうわけで 「どんなδ>0であっても、δ≦0.1であればδ^2+4δ≦100δである。」 という命題は真です。 δ=1のときδ^2+4δ≦5δが成り立つということとは関係なく、この命題は真である。 ====================== さて、ご質問に上げられた模範解答では、 「どんなδ>0であっても、δ≦1であればδ^2+4δ≦5δである。」 という命題が出てくる。δ>0のとき、 『δ≦1』は『δ^2+4δ≦5δ』であるための十分条件、 『δ^2+4δ≦5δ』はδ≦1』であるための必要条件ですね。 そしてまた、 『δ≦1』は『δ^2+4δ≦5δ』であるための必要条件、 『δ^2+4δ≦5δ』は『δ≦1』であるための十分条件でもある。 つまりたまたま、『δ^2+4δ≦5δ』と『δ≦1』は互いに必要十分条件になっているんです。このために例としてはあんまり適当とは思いませんでしたので、 「どんなδ>0であっても、δ≦0.1であればδ^2+4δ≦100δである。」 を使ってご説明したわけです。
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- stomachman
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( x^ と書いてらっしゃるのはxの二乗、すなわち x^2 のことのようですね。) どうやら「ある条件を満たすものならナンデモ良い」という考え方にとまどっていらっしゃるように思われます。 では「どのように考えてδ に1とかε/5が出てくる」んだか、この模範解答を書いたひとの考えを想像してみましょう。 「任意の正の数εに対して,0<|x-2|<δ ならば,|x^2-4|<ε」となるようなδを実際に作ってみせれば証明は出来上がりである。すなわち、εを与えたとき、δを決める規則を見つければよい訳です。 さて幾ら「任意のεについて」とは言っても、まず本気で考えなきゃならないのはεがうんと小さい場合ですよね。当然δだってうんと小さいに違いない。 それで、ちょっと式をいじってみたら 0<|x-2|<δ ならば |x^2-4|<δ^2+4δ という関係に気が付いたとしましょう。 δは小さいから δ^2≦δ である。よって δ^2+4δ≦5δ と言えます。だから ε=5δ であるようにδを選べばよいだろう。 答: δ=ε/5 これでどうかな? おとと、 δ^2+4δ≦5δ が言えるのはδが小さいときだけだった。つまり 「どんなδ>0でも δ^2+4δ≦5δ である」とは言えない。これじゃダメですね。えと、どうするかな。 少なくとも δ≦1 であるならば、「どんなδ>0でも δ^2+4δ≦5δ である」と言える。だからδ>1にならないようにδを決めておけば問題なし。ならば δ=(1かε/5の小さい方) としておけば十分だ。 てな感じでありましょう。 さて、全くおなじ流れにそって、こう考えても良いのです。 δは小さいから δ^2≦δ である。よって δ^2+4δ≦100δ と言えます。だから ε=100δ であるようにδを選べばよいだろう。 答: δ=ε/100 これでどうかな? おとと、 δ^2+4δ≦100δ が言えるのはδが小さいときだけだった。つまり 「どんなδ>0でも δ^2+4δ≦100δ である」とは言えない。これじゃダメですね。えと、どうするかな。 少なくとも δ≦0.1 であるならば、「どんなδ>0でも δ^2+4δ≦100δ である」と言える。だからδ>0.1にならないようにδを決めておけば問題なし。ならば δ=(0.1かε/100の小さい方) としておけば十分だ。 ほかにも例えば δ=(1/30000 か ε^3+ε^7 の小さい方) なんてのもアリです。そうとうヘソマガリですが。 No.1のご回答の繰り返しになっちゃいますが、 「どんなε>0についても、|x-2|<δであるなら|x^2-4|<εであるようなδが存在する」 を証明するのが目的で、そのためにεからδを具体的に計算する方法を適当に決めてやる。 「どんなε>0についても、そのεから計算したδについて、|x-2|<δであるなら|x^2-4|<εである」 を満たしさえすれば、εからδを計算するやり方はナンデモよい。ただ計算方法をどう決めるかによって、 「どんなε>0についても、そのεから計算したδについて、|x-2|<δであるなら|x^2-4|<εである」 を証明するのが易しいかどうかが違う。それだけです。 この例題ではεからδを計算する方法は簡単に見つけられました。しかし、もっと難しい極限の証明では、δを巧妙に決めることが必要になってきます。
補足
ありがとうございます。 どうして,解答に1かε/5と書いてあったか分かりました。 さて、 δ^2+4δ≦100δ が言えるのはδが小さいときだけだった。つまり 「どんなδ>0でも δ^2+4δ≦100δ である」とは言えない。これじゃダメですね。えと、どうするかな。 少なくとも δ≦0.1 であるならば、「どんなδ>0でも δ^2+4δ≦100δ である」と言える。 ですが、 δ^2+4δ≦100δ は δ≦0.1 出なくても言えそうだと思うのですが…。 例えば、δ=1とかでも…。 出来れば、解説していただけないでしょうか。
- kusokuzeshiki
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ε-δですね。この論法はどんな小さい正数εがとられてもそれに対応したδがあればよく、良くある手としてはδがεの関数になるように「自分で適当に作り出す」ことだと思います。「1かε/5の小さいほう」というのがまさにこの回答作成者が「自分で適当に作り出した」δであって、絶対にこれでなければならないということはないと思います。δは何らかの式変形で導きだすものではなく(可能なこともありますが)、関数の性質とか考えて自分で決めればよいのです。本によって、違うδをとっていることもありますよ。この「自分で決める」のが難しく、私などはセンスのなさをなげくばかりです。
お礼
有難うございました。 とても参考になりました。
お礼
素晴らしい!!! ありがとうございました。