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DNAの変性と塩濃度の関係について
『溶液中の塩濃度を下げるとDNAが変性しやすくなる』と生化学の本には書かれていますが、なぜそういった現象が見られるのでしょうか?
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DNAのリン酸部分は、マイナス電荷を持っています。マイナス電荷同士は反発し合います。DNAの2本の鎖はリン酸のマイナス電荷の反発によって、一本鎖にしようという力が働いています。それが変性の原因なんですが、塩が溶けていると少し状況が変わってきます。私は物理化学が苦手で、正確な説明はできないのでたとえ話をします。 DNAの両方の鎖のリン酸同士がお互いに槍でつつき合っているところを想像してください。水に食塩が溶けているとします。Naイオンは水を泳ぎ回っている(たぶん)として、プラスにチャージしてますから、当然リン酸にも近づいていきます。近づいて“リンさん、久しぶり。元気?”などと挨拶するわけです。リンさんも、お互い槍でつつき合っているより、女の子と話している方が楽しいにきまってますから、つつくのもそこそこに“あ、こんにちは。”などと話をしてしまうわけです。その間つつき合うのは休止しているわけで、つまり、変性しようとする力は減少することになります。塩濃度が高くなると、“リンさん、元気?”がどんどん増えることになるので、つつき合いはどんどん減少し、どんどん安定するという次第です。 通常、この効果をマスキング(リン酸のマイナス電荷をナトリウムのプラス電荷で隠すイメージ)と言います。
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- owata-www
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回答No.1
DNAの二重螺旋は螺旋の間にカチオン種が入ることによって安定化しているので、カチオン種が少ないと不安定になるからです。
質問者
お礼
下の回答者の説明と合わせて見て理解できました。 回答ありがとうございました。
お礼
イメージまで説明して頂いて、とてもわかりやすかったです。 ありがとうございました。