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電気泳動DNAシークエンシングのサンプル濃度(蛍光標識)
私は,レーザーの研究をしている学生です.化学やバイオでは全くの素人です. 現在,私の作製したレーザーを電気泳動DNAシークエンシングに応用することを考えています.蛍光標識したDNAに私の作製したレーザーを照射して蛍光を測定する実験を予定しています.即ち,装置を作るエンジニア側からの質問です. そこで知りたいことは,実際に電気泳動DNAシークエンシングでは,ゲル中でどれくらいの濃度のサンプル(DNA,標識色素)を測定しているのかということです. 1,泳動するDNAの濃度(泳動中のゲルの中での濃度)はどれくらいのオーダーなのでしょうか? 2,DNAひとつに対して標識蛍光分子はひとつだけ結合するのでしょうか? 泳動の前処理でのDNAの濃度は 0.数μg/μLにする等という説明を見たことがありますが,DNA数濃度では何個/L程度になるのでしょうか?DNAの質量は長さで全く異なるのではないのでしょうか? できればmol/Lで知りたいです. 些細な情報でも構いません.よろしくお願いいたします.
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- sandaba
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シーケンシングに通常使われるdideoxy法では、DNAの長さに関係なくその3'末端にひとつだけ蛍光分子がつきます。 さまざまな長さのDNAができるのは、DNA合成反応において蛍光dideoxy-NTP (ddNTP*)が取り込まれたところで反応が止まるからです。取り込みの確率はddNTP*と普通のdNTPの比によって決まるので、合成されたDNAの長さの分布もそこから求められます。数学に強くないので間違っているかもしれませんが、1回の合成反応においてDNAがある塩基長で反応停止する確率は ddNTP*の割合: p dNTPの割合: 1-p (1>>p) 合成反応に使うprimer長: r (20塩基程度)とおくと r+1塩基 p r+2塩基 (1-p)*p r+3塩基 (1-p)^2*p ... r+N塩基 (1-p)^(n-1)*p で、反応を繰り返しても同じことの繰り返しだから、最終産物はこの割合通りに分布するだろうと思います。あとは、シークエンサーの仕様にあるDNAのロード量、読める最大の塩基長がわかれば、検出できなければならない蛍光分子の数が求められるのではないでしょうか。
お礼
分かりやすく叮嚀に答えていただいてありがとうございます. 私自身,すこし勘違いしている部分もあり,それもわかりました. 他の文献なども参考にして,全て20merで仮定したら バッファ中でのDNA濃度もわかりました.必要な検出感度も見積もれそうです. ありがとうございました.