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DNAの熱変性について
DNAの溶液に熱処理を施して2本鎖を1本鎖にするとなぜ260nm時の吸光度は上がるのですか。260ナノメートルの紫外線?を吸収するのはDNAの塩基の共役結合部分だと聞いたのですが、2本鎖を1本鎖にしても塩基の数は変わらないし、それだったら吸光度も変化しないのではないかと思ったのですがどうなんでしょうか。教えてください。
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DNAにおけるUVの吸収は芳香族である塩基部分のπ電子が関与しています。このπ電子は二重結合などを形成するときのπ結合に関与する電子で、間に1つの一重結合を介して二つの二重結合が存在していると共役してπ電子は互いの二重結合の間を行き来することができます。UVの吸収はこのπ電子がUVを吸収するために起こり、自由なπ電子が多いほど吸収も大きいと考えてもいいです。 水素結合を形成しているときは塩基の酸素原子や窒素原子に存在するπ電子が自由に動けないため吸収が小さくなります。これは水素原子とくっついているためと考えてもいいです。加熱によって水素結合が切れると、水素結合に関与していた部分のπ電子も自由に動くことができるので吸収が大きくなります。
お礼
説明ありがとうございました!やっとわかってすっきりしました。
補足
説明ありがとうございます。上の質問はとてもよく分かりました!新しいことを聞きたいのですが、熱変性後の吸光度は熱をかける前と比べて完全に2倍にはならず、1、何倍といった感じになるらしいのですがどうしてですか。教えてください。