- ベストアンサー
ロジャーズが言うカウンセラーの資質「自己一致」とは?
ロジャーズがカウンセラーの資質として(1)無条件の積極的関心(2)共感(3)自己一致があります。 この中で、(3)の自己一致について、いままでいろいろな本を読んだのですが、 どの内容も抽象的で、スカットと心に入ってきません。 それで、どなたか、これについて、分かりやすく、具体的に教えてください。 よろしくお願いします。
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
ご返答をありがとうございます。 お陰様で、何が腑に落ちないのか少し分かったように思います(笑) 船の例えは、大筋で正しいと思いますが、 もうひとつ重要なのは、カウンセラーは、自分の位置を知っているのと同時に、 遭難しかけ迷っているクライアントの舟の位置も把握している、 ということが自己の一致ということになると思います。 そして、少し違うのは・・・ > クライアントの話を自分の立場に引き寄せて、 > 自分を見つめながら、カウンセリングをやるということなのかな。 カウンセラーは自分の立場に、クライアントを引き寄せるのは カウンセリングでは、やってはならないことです。 コントロールするのではなく、クライアントの側に寄り添って、 クライアントの悩み、目的、解決方法を“自己解決出来る”ように サポートしていくのが、ロジャリアンのカウンセリング手法ですし、 その為に、来談者中心療法と呼ばれています。 例えば、クライアントが“怒り”だしたらとき、 その“怒り”を自分の側に引き寄せたなら、カウンセラーは自分自身の (今カウンセリングの場には無い自分自身のもつ過去の)“怒り”に 共振し振り回されてしまいます、これではカウンセリングは出来ません。 ※自分を知る訓練を充分して、自己一致していないと、相手の怒りなのか? 共振している自分の中の“怒り”なのか区別が付かなくなります。 “共感”とは、相手の心に寄り添うことで、“共振”とは、カウンセラー自身が、 クライアントの感情を始点にしたカウンセラーの内在する感情に 振り回されることです。このように、共感と共振は、全然違うモノです。 そして、共感と共振を区別する為に、カウンセラーは自分の感情の動きに 気づいていなければ、区別が出来ない→カウンセリングが出来ない。 と云うことになります。 あくまで、クライアントの舟に寄り添い、クライアントから目的地と 目的地への活力を引き出し、クライアントに伴走し、目的地への航路を 安全に旅する為の水先案内人のような存在がカウンセラーの仕事です。
その他の回答 (5)
- harrywithers
- ベストアンサー率60% (199/331)
もっとぶちゃっけて言うなら、 カウンセラーが「自分がやっていることをわかっている・・・意識している」ことを言います。 カウンセラーは意識できるから、クライアントに対して言動を選択できるのです。 この選択肢を沢山持っていて、必要に応じて使い分けられるのが、 カウンセラーの腕(の良さ)ということになります。 他への回答でありましたが・・・ > クライエントが話す内容に対して、どうも話が大げさすぎると感じる場合・・・ これは共感性の問題ではなくて、 カウンセラーがクライアントの話を“大げさに感じている”ということに カウンセラー自身が“気付いている”ことが自己一致ということです。 そして、普通カウンセラーなら「ほんとうなの?」とは聞きません、 このように聞くとクライアントと対抗する関係になってしまうからです。 その話を繰り返しながら、 「○○さんは、****(その話)と感じた(行動した・思った)のですね」と話を返します。 あくまで、クライアントの話の内容の真偽ではなく、 クライアントの思考に寄り添うように、クライアントの思考に添って 話を進めるのがカウンセラーの共感性からの選択肢だと思います。
お礼
harrywithersさん、2回もご回答をくださり、ありがとうございます。 お陰様で、少しずつ、分かってきました。 私なりに、harrywithersさんのくださったご回答をよんで理解するところを書きます。 カウンセラーの「自己一致」とは、太平洋を航海する船に例えると、いま、どこを航海しているかを、ちゃんつ把握しているということかなぁと思っています。広い太平洋のどこにいるか分からないのでは、どこへ歩みを進めていけばいいのか分からない。自己一致とは、「今、クライアントの話について自分は何を思っているか。 どんな気持ちで聞いているか、それはどうして自分はそんな気持ちになっているかなど、自分の気持ちを振り返って見つめている自分」ということになるのかな。 今何を考えている自分がいるかを知っていることかな。 考えている自己を知っている自己かな。 人をカウンセリングしながら、自分を見つめている自分がいる。自分に一致させるというか、クライアントの話を自分の立場に引き寄せて、自分を見つめながら、カウンセリングをやるということなのかな。 「自己一致」という言葉よりも「自己のことに直面させる」ながらと言った方がいいのかなと考えたりしています。 harrywithersのお考えになっていることとずれてしまっているかな、あるいは、あっているかなと思いながらいます。 ありがとうございました。
- Hurrypon
- ベストアンサー率44% (12/27)
一言でいえば,「自分が経験していること」と「自分が認識していること」が一致している状態を「自己一致している」と言います。 質問者さんがお困りのように,かなり抽象的で,それゆえに多くの誤解をまねていている概念です。 例をあげながら説明したいと思います。 だれかと話をしているときに,相手が自分を傷つけるような発言をしました。その結果,不快感やそれに伴う身体的な変化(血圧が上がるとか,こぶしに力が入る,とか)が生じる。このときに,そのような変化があることに気づく。でも,そのような変化に対して「ただ気づいている」だけでいる状態は自己一致の状態です。 が,そのような状況で「自分は傷ついていない」と思ったり,不快感を抑えようとする状態は自己不一致(自己一致していない)状態です。 別の例もあげますね。あまり品のいいたとえじゃないのですが。 便秘に悩む人の中には,便意が感じられにくくなっている人がいます。で,どうして便意が感じられにくくなってしまったか,というと,たとえばどうしても席をはずすことのできない会議やトイレにいけない状況(例えばてんぷらを揚げている最中とか)で便意を感じると,どうしても「我慢しなきゃ」と思うわけです。 体はトイレに行きたがっている。でも気持ち・考えとしてはトイレには行かない,という選択をしている。これは一致していない状態ですよね。つまり自己一致していない状態です。で,この自己不一致の状態がずっと続くと,やがて体のほうが便意を感じないようになります(便意を感じてもトイレに行かないわけだから,便意を感じる必要性がなくなる)。それで便秘になってしまうのです。 なので,平たく言えば実際に自分の体や心が感じていることにたいして,どのぐらい心が「そういうことを感じているな」と認識しているか,この「感覚」と「認識」の一致度が高ければ「自己一致している」状態で,一致度が低ければ「自己不一致している」状態になります。 で,ロジャースは自己一致をカウンセラーの条件(というかカウンセリングが成功するための条件としてカウンセラーの自己一致をあげている,というのが正確な表現ですが)として挙げていますが,これはあくまでも「カウンセリングの場で,クライエントよりも自己一致している」ことがカウンセラーには求められる,と言っているのであって,いつでもどこでも自己一致していなければいけない,と言っているのではありません。この点は良く誤解されている点の一つです。
お礼
ご丁寧なご回答、ありがとうございました。感謝します。 「自己一致」の説明で、相手が自分を傷つけるような発言をしたときに、不快感を伴う身体的な変化が生じ、それに気付く。それに気付いているだけの状態が「自己一致」とあります。 でも、どうしても理解できないのが、 例えば、クライエントが話す内容に対して、どうも話が大げさすぎると感じる場合、それはちっょとガッテン出来ないなぁと、心に思っている自分がいるときがあります。もう、この時に「共感」出来ていないからダメなのかもしれませんが、 「その話、ほんとうなの?」と聴いたときに「自己一致」するように思うのです。しかし、それを問い詰めると、関係が壊れてしまうから、心の中でこらえる。 何か、矛盾だらけの心の状態になってしまうような気がします。 どうも、「自己一致」ということが、ストンと心に理解できないのです。
- harrywithers
- ベストアンサー率60% (199/331)
同じ大きさの二つの円(AとB)を想像して下さい。この円は半分づつ重なっています。 Aの円だけに囲まれた部分を、A1、二つの円に囲まれた部分をAB、 Bの円だけに囲まれた部分を、B1としますと、 (A1-AB)+AB+(B1-AB)が全体になります。 A1の部分を、「自己構造」と呼び、所謂、「自分が知っている自分自身」です。 B1の部分を、「経験」と呼び、「客観的に観察できる自分自身」です。 理論的には、ABの部分の面積が大きいほど、心理的にも安定した人間であると言われます。 ※逆に、クライアント側はこのAB面積が小さい状態の為に不安定になり 色々な問題行動が出て来るものと、考えられています。 ロジャースは、カウンセリングの場面に置いて(決して、あらゆる場面ではなく) カウンセラーは、この二つの円が一致(congruent)して、統合(integrated) されていることが必要だと述べています。 つまり、「カウンセラーが思う自分自身」と、外からクライアントに見えるカウンセラーが 同じ用に見え(感じ)なければならない(カウンセリングが成立しない)と言っております。 上の円で云うなら、AとBが完全に一致していてA=Bという状態です。 ※普通には、こんな人間はいませんが・・・ 参考文献:『ロジャース クライエント中心療法』有斐閣新書 佐伯守男・飯長喜一郎 編
お礼
ご丁寧なご回答ありがとうござます。 感謝申し上げます。 どうもストンと心に入ってこないのです。 「カウンセラーが思う自分自身」と「クライアントに見えるカウンセラー」とが同じように見えるということが、ストンと理解できないのです。
- Snusmumrik
- ベストアンサー率48% (26/54)
質問者様が書かれている3つの資質は、カウンセラーの3条件と呼ばれており、カウンセリングの中でカウンセラーに必要とされる態度と定義されています。3つ目の「自己一致」は、自分に感じられている経験(体験)と自己認識が一致していることを意味します。つまり、どれくらい自分自身の実感に正直になれているかということです。 3つの条件の関係を説明します。クライエント(相談者)が話す言葉を、<この人はそんな風に感じてるんだなぁ>と関心を持って受け入れることが、「無条件の積極的関心(=受容)」です。<ホントそう思うよね>と、クライエントが感じている気持ちと同じような気持ちを自分の中でも感じられることが、「共感」です。この、「無条件の積極的関心(「無条件の肯定的配慮」と書く時もあります)」と「共感」が、口先で言っているだけのものなのか、本気でそう思えているから言葉にもなったものなのかを示すが、「自己一致」となります。 3つの条件の中で問題が起きてくる状況について。カウンセラーがクライエントの話に素直に頷けないときに、どう振る舞うかという状況で、問題が生じます。「自己一致」を大事にするなら、<あなたの話はわかりません>だったり、<それはおかしいと思う>と伝えることになります。しかし、そうすると、「無条件の積極的関心」と「共感」が満たせなくなります。このように、この3つの条件を常に満たし続けようとすることは、カウンセラーにとって大きな葛藤を生み出します。この葛藤と同つき合い、折り合いをつけていくかが、カウンセラーの仕事となります。 以上、「自己一致」が何をさすかについて、少しイメージできたでしょうか?
お礼
ご回答、ありがとうございました。 説明を何回も読みました。 でも、ストンと心に入ってこないのです。 イメージ出来ないのです。 「葛藤と折り合いをどう付けるのか」が、なかなか難しいと思います。
- minmi037
- ベストアンサー率28% (2/7)
「相手を自分の事と同じように考える。」 ・・・・という事ではないでしょうか。。。 相手に目線を合わせる。。という感じもする。。 (子供を相手にしたら、、自分が子供だった時の ものの見方で話をする、、、とか。。そういう感じ。) 自分ってのは「悩んだり。。妬んだり、、、解決を願ったり、、。」 優しくされたら「嬉しかったり、、」するけど、 相手も 同じこと、、、、(同じ気持ちの動き)してると 心から思える、、、、って事かも。 「根本が同じ」でも 扱うものによって「現象」や「おきること」って 変わってくるので、、、そのあたりも視野に入れる。。。とか。 今、現在の「私のカウンセラーへのイメージ」なんですが、、 相手の成長の順番を「すっ飛ばして【自分の考え】」で 何かを提供しようとする、、、ように見えてます。 (今、現在の自分の頭では。そう見えます。) 個人的にロジャーズが本当に分かっているのかどうか。。 訳者が「ロジャーズの言葉の意味を本当に分かって訳している」のか ・・・・実は、、、、疑ってます。 本当に分かっているタイプで 「マジ、、伝えようとしているタイプ」って 「自己一致」・・・・とか、、 様々な考えや思いを「熟語で省略して」話す、、という事を しないだろう、、、、と考えているからです。 (自己一致を体感するような事をしてもらって、、 それが自己一致ですよ、、、みたいにするとか。。 体感のないものはイメージも、、想像もできないものだと思うので。 でなければ、、「自己一致」状態でいる時はアナタの生活で言ったら コンナ時ですよ。。みたいな言い方している、、んじゃないかと。 相手に「成功体験」をして(成功感を感じて)もらって「次のステップにすすむ」という感じで。) 人の事がわかれば、、分かるほど、、 「自分と全く同じ人間はいない」・・・ 「自分が使う言葉に乗っているイメージ」を 「相手も同じようなイメージで受け取るかどうか」 ・・・そいうのを考えると 熟語に略してしまうと、、、「相手に伝わらなくなる」もしくは、、 誤解、、語釈されて(分かったつもり状態にして)しまう可能性を 意識するからです。 ・・・わたしもそうだし。 (自分の言葉で「相手をかえって迷わせてしまう」かも知れない、、。 「苦しい思いをさせてしまうかもしれない」と思うからです。なので、、子育て、、の前に、、「子供を生むこと」自体にも慎重になっています。) もし、、この話の意味がチンプンカンプンであれば、、 「様々なジャンルの体験者の本」や 自分の親の子供の頃の話、、、(時代背景からどんな影響を受けているのか。。)とか 熟年者の話を先入観ナシで 頭の中をカラッポにして一度聞いてみる事をオススメします。 (戦争体験者・ガン体験者・ホームレスを紹介した本・老人養護施設に入所している方の話。各政党に関わる人が何を見て何を信じているか。成功者の体験談。一時期お金持ちでも、、今は借金を背負っている人の話、、とか、、幸せなお金持ちの話。) (自分の場合。 いま、その状態から”その素を活かした良い方へ行くには、、、今、、どう動けば。。と考えるクセがあるため、、色んなタイプの話、、を聞くようにし、、ました。また、お陰で今の自分の「立ち位置(どの場所にいて、、どんな努力すればいいのか)」もだんだんと見えてきました。) 自分に「沢山の事例・体験」が溜まると 自分が「伝えたい言葉」にも 自信を持って伝えてあげられたり、、 (自分の中に「その言葉を使った根拠」を話せるようになるので。) また、 相手が持つ、、本当の悩み、、心の言葉を 引き出してあげられるようになると思います。 ・・・なので、、 個人的に「心理学」とか「哲学」とか 今はスキではありません。 熟語になると、、その意味の受け取り方は ホント、、相手の「受け取り方(これまでの経験値)」に 依存してしまうので、、、すれ違いとか誤解多いんですよね。。 ヒトツの言葉って 聞く人によって「どんな意味としても受け取れる」し その逆で 「自分の【今】思いつくことで意味を受け取ってる」 相手の考えを「自分の考えで聞いちゃう」から 誤解が生まれて。。通じない、、、とか。。 なんとなく、、 日本語を話すタイプが 英語やスペイン語、、ドイツ語、、フランス語を 学ぶ時のような気がしてます。 自分の「考えている事(常識・当たり前)」が 一番正しい、、、と信じ込んでいるとき 自己一致は「難しい」と思います。 自己一致で一番ネックになるのは 相手の話を聞いて「そうじゃないのに!」とか 「自分の考えの方が正しいのに!」とか湧く 「自分の気持ち」のような気も、、します。。 最初は「自分の我」に気づいて、、 ・・・・・で、、自己一致できるようになるのかも。。。 自己一致、、、って熟語つかっちゃった。(; ̄ー ̄A (自己一致って他人が作った言葉なので 本当は使いたくないのになぁ。) 何でも略語化するタイプって 自分にかっこつけるタイプだと、、、 個人的に思ってます。 カッコいいのは「良い」けど 自分の本心が見えなくなっちゃう感じがするんですよね。。 (子供でもわかる言葉で話す事ができなくなる、、というか。) 体験(実感)と、、知ろうとした分だけ 自分の中の「言葉の使い方」「使える言い回し」(とか視野・目に入る範囲)って 量が変わってくるんですよね。。 すみません。 個人的な感想になってしまいました。m(_ _)m
お礼
ご回答、ありがとうございました。たくさん書いてくださり、そのご親切に心より感謝します。 書いてくださった内容から、「自己一致」とは何かを理解しようと思うのですが、 なかなか、「あっ、そうか」と、入ってこないのです。
お礼
さっそく、ご丁寧にご回答くださり、ありがとうございます。 また、少し理解を深めることができました。 自己一致とは、自分を分析して、自分とはどういう生育歴で生きてきたのか。自分はどんな長所、短所を持って生きてきたのか。自分はどんなことで怒ったり、喜んだりするのか等々、自分を知っているということかと思います。それが太平洋を航海する自分の船の位置ということになるということかなと思いました。 自分の位置が分かると、相手の船のいる位置も分かる。自分がどんなことでつまずき、苦しんで生きてきたか、あるいは、今まで本や映画や人の話からどんなことを感じて生きてきたかが分かれば、相手はどんなことで苦しんでいるのかということが分かってくる。 そこから、相手の苦しみに寄り添い、話を聞いていく。 また、アドバイスもできるということかなと思いました。 そんなところでいいのでしょうか。 ありがとうございました。