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万葉集の歌人達の略歴はどうやって知ることができたのか。教えてください。
万葉集について、詳しい方教えてください。 万葉集には幅広い、位の人たちの歌が載っています。 額田王、大伴家持など、たとえば、額田王だったら、 最初は天武天皇に愛され、女子を産みます。 その後天智天皇にも愛されるわけですが、 こういうことはどの文献に記されているのでしょうか。 すべて、地中から出てきた、木簡に書かれていたのでしょうか。 万葉集に出てくる歌人の当時の略歴はどのよう現代の人たちにも 伝えられ、知ることができたのでしょうか。 文献の名前を教えてください。
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- inkling
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万葉歌人の経歴についての基本資料は、 1.万葉時代のことを記した歴史書です。 (1)『日本書紀』(岩波文庫、また新編古典文学全集〈小学館〉) (2)『続日本紀』(新日本古典文学大系〈岩波書店〉) 身分の高い歌人たちの経歴は、これらの歴史書に記されています。しかし、身分の低い歌人の経歴や、また身分にかかわらず個人的なことについては、記されていません。 2.そこで大きな手懸かりとなるの、『万葉集』そのものです。 (1)『万葉集』の題詞(だいし)。歌の前につけられた、作者や作歌事情を説明するものです。(平安時代以降の「詞書」にあたります) (2)『万葉集』の左注。歌の次に、後の人(といっても奈良時代)が付けた注記です。 (3)『万葉集』の下注(かちゅう)。題詞の下に書き込まれた注記です。その作者の系譜についての簡単な説明が書かれています。 (4)『万葉集』の歌自体。贈答歌から、その作者たちが夫婦関係や恋愛関係にあったことが推測できます。 3.なお、その他、「正倉院文書」や『懐風藻』(漢詩集)などの万葉時代の資料や、後の時代の系図集『尊卑文脈』なども参考になります。 これらの資料を詳しく提示したものとしては、『日本古代人名辞典』(吉川弘文館)があります。まずは、これを手懸かりにしてください。その他、『万葉集歌人辞典(拡大版)』(雄山閣)、『万葉集事典』(学燈社)の「万葉集全作者事典」が便利です。
- dulatour
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万葉集とは、ご存じかも知れませんが、和歌だけが羅列されたものでなく、和歌の前に詞書きというものがあり、どういう人物がどういう状況で和歌を詠んだのかが記されています。つまり、こうした詞書きを総合することによって、歌人の人物像が見えてくるのです。万葉集というもの自体が「文献」なのです。 活字化されたものでも、まず万葉集というものをまず見てみましょう。
- Samantabha
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専門家ではないので、一般論ですが。 皇族や貴族など、ある程度の地位がある人は、『日本書紀』とか『続日本紀』などといった「六国史」に載っていると思います。 あるいは寺院建立などにかかわった人物であれば、そのお寺の「縁起」の類にも、その伝記が載っていると思います。 そのような歴史書が編纂される前はどのように伝わっていたのか、それこそ木簡などに記されていたのかもしれませんが、100年程度であれば、子孫が口伝えでいろんなエピソードを伝えていたのだと思います。 そういった歴史書の類に載らない下層階級の人については、残された歌や、周囲の人物(本人が下層階級であっても歌が認められていたのであれば上層階級の人がそのことについて何か記録している)など、外堀を埋める感じで人物像を辿っていったのだと思います。
お礼
続日本記、日本書紀etcを六国史というのですか。 ぞんじませんでした。 詳しく教えてくださり、ありがとうございました。 文学の勉強に身をいれてがんばります。
お礼
dulatourさま、スレッドにレスポンスをつけてくださり ありがとうございました。 詞書にそこまでくわしく書かれてあったとはぞんじませんでした。 私の持っている、文庫本には最後のページに、作者の略歴がのって いて、注釈に歌に関係のある人物の略歴が少しだけのっているだけでした 本当の万葉集とは、そこまで詳しく、詞書がそえられていたとは 存じませんでした。ありがとうございました。