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万葉仮名「者」について
国語学を勉強している者です。 今、萬葉集で助詞として使われる「者」について調べています。 「者」はハと訓む万葉仮名ですが、和歌の中には下記のようにバとして解釈されているものが多くあります。 獨耳 見者戀染 神名火乃 山黄葉 手折来君 (ひとりのみ見れば恋しみ神なびの山の黄葉手折り来り君) 樂浪乃 國都美神乃 浦佐備而 荒有京 見者悲毛 (楽浪の国つ御神のうらさびて荒れたる都見れば悲しも) 神左振 磐根己凝敷 三芳野之 水分山乎 見者悲毛 (神さぶる岩根こごしきみ吉野の水分山を見れば悲しも) これらはみな、[已然形+ば]で順接の確定条件を表しているように見えます。(順接の仮定条件は中世以降に加わった表現のため。) そこで質問なのですが、一字一音の文におけるこれらの「者」が、なぜハでなくバと訓むと分かるのか、その根拠はなんなのか。また、その「者」の前にくる動詞が未然形接続や連体形接続(「者」を係助詞と考える場合)だとも考えられるのに、なぜ已然形だと判断できるのかをお教え頂きたく思います。
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以下のURLを参考にしてみてください。 http://www.geocities.jp/hgonzaemon/manyoushuu.txt >一字一音の文におけるこれらの「者」が、なぜハでなくバと訓むと分かるのか、その根拠はなんなのか →文脈によるとしかいえないかと思います。清音になるか濁音になるかは、現代人に違和感のないように使い分けられているだけかと思います。 已然形は接続助詞をつけないで、単独でも条件を示すことがあります。この用法に立つときは、下に係助詞「ぞ」「や」「か」「こそ」を伴うことが多いのです。このような点から、接続助詞「ば」は、係助詞の「は」から変わったものであるという解釈もあるようです。「未然形+ば+こそ」の例はあっても、「已然形+ば+こそ」の例はないことも、この推論の根拠のひとつとなっているようです。
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- azharu
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私の不確かな記憶によれば、 そもそも、万葉仮名のころなんて、濁点表記はなかったはずです。平安文学でも、原典では、濁点も句読点もないため、後世の人が、よかれと思うところに補っているだけです。例えば枕草子一つとっても、出版社によって、句読点の打ち方などは違っています。 順接の確定条件と判断しているのは・・・活用形を判断しかねる場合は、文脈からしかないのでは? 以上、結構、いい加減な答えです。えらい人からの回答が入りましたら、これは無視してくださいまし。
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ご返答ありがとうございます。参考にさせて頂きたいと思います。
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