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パスカルの「パンセ」について教えてください
パスカルの「パンセ」の概要について教えてください。
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- pascal-daisuki
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はじめまして。 パスカルのパンセを読んで、 何か「消化不良」で、どうにかわかる方法はないの? と思うことは、実に当然だと思います。 それには、理由があります。 パスカルが残したのは、あるものは短い文章、 あるものは少し長い段落が書かれた、 一見無秩序な、小さな紙片の山でした。 それを、パスカルの考えていた順序で編集することを、 あきらめた後世の編集者が、それぞれの解釈で、 並べ替えて発刊されたからです。 ですから、これまでの編集者たちの残した、 種々の版は、どれも言わば、「靴底から足裏を掻く」 ような、読後の不消化感を起こすのは当然でした。 ところが、その問題を、 見事に解決した人がいます。 ルイ・ラフュマという人です。 パスカルの死後、 300年の時間の隔たりを越えて、つい最近ですが、 1949年 ルイ・ラフュマ版(初版)、 1960年 ルイ・ラフュマ版(3版) が出版されました。 この「ルイ・ラフュマ版(初版)」を翻訳したのが、 教文館「パスカル著作集VI」と「パスカル著作集VII」、 「ルイ・ラフュマ版(3版)」を翻訳したのが、 新教出版社「パンセ -ルイ・ラフュマ版による-」 で、 いづれも、田辺保訳 です。 以上の経緯は、他の方からの別の「質問」、 「パンセが読めない」に、拙「回答」をしていますので、 ご覧ください。 さて、本題ですが、では、パスカルのパンセから、 パスカルのことばを、ピックアップしてみます。 まえがき ・判断には、固く安定した位置というものは、ほとんどないのである。 ・理性ときたら、どの方向にも容易にたわむ。 序 論 ・人生のこの最終目的 ・永遠のほろび、または永遠の不幸、というおそろしい状態 ・わたしたちは想像によって、たえず現在のことばかり考えているせいもあって、現在をあまりにも大きいものにしがちである。また、永遠のことは、考えようともしないので、実に小さいものにしてしまう。 1.順 序 ・わたしはキリスト教を正しいものと信じて間違うよりも、はじめから間違って、後でその正しさに気がつく方がずっとおそろしいと思う。 2.空しさ ・この世の空しさというわかりきったことが、ほとんど理解されていないので、権勢を求めるなんてばかげたことだなどと言うと、おかしい・意外なことに聞こえるのだ。これは、本当に不思議なことである。 ・世界中で一ばんえらい裁判官の精神……。今、彼が中々うまく論理を立てることができずにいるのは、別におどろくにあたらない。かれの耳もとで、一匹の蝿がブーンと音を立てている。 3.惨めさ ・自我というものは、けがわらしいものだよ。ミトン君、君は、それをおおい包んでいるけれど、そんなことをしたからといって、少しもそれを取り除いたことにはならないのだよ。―――そんなことはない。だれに対しても親切にふるまえば、人に嫌われる筋合いは何もないじゃないか。―――自我は、自分が何ごとにつけても中心になろうとする点で、それ自体不法なものだ。また、他人を抑えつけようとする点で、他人にとっても不快なものだ。君は、この不快な点は取り去ったようだが、不法さまでは取り去っていない。 4.退屈と人間の本質 5 結果の起る理由 6 偉大さ 7 矛盾 8 気ばらし ・人間にとってただ一つの幸福は自分の条件を考えることから、気をそらすということにつきるのだ……。要するに、いわゆる「気ばらし」をして、気をまぎらわすことにつきるのだ。 ・その危険もないのに、死のことを考えるよりも、そんなことを考えないで、死をむかえる方がずっとやさしい。 9 哲学者たち 10 最高の幸福 11 ポール・ロワイヤルのために 12 はじめに ・もしこの話が君のお気に召して、有力なものだと思われるならば、これを書いたのは、その書く前と後に、ひざまずいて、無限にして・分かつことのできない至高の存在にゆだね、君もまた、君自身のさいわいとご自身の栄光のために君のものをささげる者とならしめられるようにと祈っているのだ。このようにして、この低さに力がともなうのだと知ってほしい。 13 理性の服従とその利用 14 この神の証明方法がすぐれていることについて 15 人間を知ることから神に移っていくこと 15-2 本性は堕落していること 16 他の宗教はいつわりであること 17 愛される宗教 18 宗教の基礎と反対論への答え 19 象徴としての律法 20 ラビの教え 21 永続性 22 モーセの証拠 23 イエス・キリストの証拠 24 預言 25 特別な象徴 26 キリスト教の倫理 27 結論 ・神を知ることから、神を愛するまでは、なんとまあ遠いのだろう。 以上、紙面の限界になりました。失礼します。
- LuckyX
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パスカルの「パンセ」は、高校時代に国語の教科書に載っていて、とても気に入った考えの一つでした。 「考える葦」の比喩がメインテーマでしたが、今回、下記のサイトを発見しましたので、ANo1、ANo3をご覧ください。 恐らくこれ以上の回答はないと思います。
お礼
ありがとうございました。 前田陽一/油木康訳の「パンセ」を購入しました。 これからゆっくり読んで少しづつ理解していきたいと思います。 回答ありがとうございました。