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x=aのまわりでのテイラー展開について。
こんにちは。 今日は、x=aのまわりのテイラー展開についての質問をさせていただきます。 ご教授のほどをよろしくお願い致します。 複素関数論の勉強をしていたら、 「e^x を x=a のまわりでテイラー展開すると……」 という文章に出会いました。 この「x=aのまわり」ということについてなのですが、 たとえば、x=a のまわりで展開したべき級数の x に実際の値を代入して近似値を得るとき、 x=a のまわりでテイラー展開をしたということは、代入する値は a に近い値でなければならないということなのでしょうか? もしそうだとするとつまり、マクローリン展開を行った級数に代入する実際の数値は、 0に近いものでなければ信用できる近似値は得られないということなのでしょうか? 色々なところで調べたのですが、いまいち具体的にわかりやすい説明に出会えず、こちらで質問させていただきました。 よろしければ回答をよろしくお願い致します。
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- info22
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> x=a のまわりで展開したべき級数の x に実際の値を代入して近似値を得るとき、 > x=a のまわりでテイラー展開をしたということは、代入する値は a に近い値でなければならないということなのでしょうか? x=aの近傍での数値計算誤差を評価するのに都合良い展開しき問いえます。 xがaに近いほど(x-a)の高次の項程、小さくなりますので、f(a)の計算誤差を指定した場合、前からn項までで計算打ち切りができて誤差評価がし易いのです。そして、無限項まで計算しなくて有限項の和でf(a)を近似できます。 しかしf(x)の級数展開係数により、収束性が悪い場合もあって、任意のx=aでf(x)の最初からn項で打ち切れば、いつも同じ精度で計算できる分けではありません。 x=aの回りに展開したf(x)の展開式は無限項加えて始めてf(x)になるわけですから、a以外のx-bを与えればf(b)の各項は(x-a)のところが (b-a)となり、|b-a|>1以上で展開係数も収束性が悪ければ、各項からなる数列 {[f^(n)(b)/n!]*(b-a)^n}(n=0,1,2,...,無限大)…(■) が収束しなくなります。 つまり、f(x)をx=aの回りにテイラー展開した式にx=b(≠a)を代入しても無限大項まで加えないと近似値が得られないという事です。 (■)の級数が収束する様な特別な場合があればf(b)の計算が可能になります。この可能な|b-a|を収束半径といいます。 f(x)の関数やxの値により収束半径が変わります。 > もしそうだとするとつまり、マクローリン展開を行った級数に代入する実際の数値は、 >0に近いものでなければ信用できる近似値は得られないということなのでしょうか? f(x)によりけりですね。 三角関数のマクローリン展開などは結構広い範囲のxを入れても大丈夫です。 sin(x)やcos(x)のマクローリン展開の収束半径は全ての実数です。 tan(x)のマクローリン展開の収束半径は |x|<π/2 の実数です。π/2に近いx程計算精度が落ちます。つまり、沢山の項を使わないと同じ精度が得られないという事です。 その他の関数のマクローリン展開(x=0の回りのテイラー展開)の収束半径は次のURLをご覧下さい。 一般に勾配の急峻になる関数や特定のxの付近では収束半径が小さくなります(収束が悪くなる)。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%BC%E5%B1%95%E9%96%8B 収束半径が大きいf(x)のテイラー展開やマクローリン展開はxにかなり広範な値を入れても近似度が高くなります。
- kabaokaba
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>0に近いものでなければ信用できる近似値は得られないということなのでしょうか? 一般論はそういうことです. 実際は「収束半径」を考えて処理することになります. たとえば 1/(1-z) = 1 + z + z^2 + z^3 + ・・・・ 原点に十分近ければ成立だけども zが2とか3では駄目でしょう? #解析接続とかそういうのは考えないで素朴な意味で. けど,e^z = Σ z^k/k! なら収束半径は? キーワードとしては 「整関数」とか「有理型関数」というあたりを 勉強すればすっきりするかもしれません.