- ベストアンサー
テーラー展開(マクローリン展開)について
テーラー展開についての質問です。 問題=============================================== 1/cos x のx=0を中心とするテーラー展開を4次の項まで求めよ。 =============================================== この問題の解答例として、以下のような解説があったのですが、 わからない点が有ります。 <解答例> cos x のマクローリン展開は、 cos x = 1 - x^2/2! + x^4/4! + … ( |x| < + ∞)であるから、 1/cos x = 1/( 1 - x^2/2! + x^4/4! + …) ここで、 1/(1 - x) のマクローリン展開が Σ{n=0→+∞} x^n で与えられるので、 これを利用して、 1/cos x = 1 + (x^2/2! - x^4/4! +…) + (x^2/2! - x^4/4! + … )^2 + … ー(1) = 1 + x^2/2 + 5x^4/25 +… ー(2) となる。 ここで疑問なのは、 1/(1 - x) のマクローリン展開は、|x|<1 の条件が成り立つ時に限り収束するので、 適用できるわけじゃないですか? (1)から(2)のような形にする場合に、 |(x^2/2! - x^4/4! +…)| < 1 となっていないのに、このような展開をしてもいいのでしょうか? 具体的には、cos x は xの値によって -1 <= cos x <= 1 まで取り得るので、 cos x のマクローリン展開の初項が1ということは、 それ以下の項の和がxの値次第で -2程度になることも考えられると思うので このような展開をしてはいけないと思うのです。 当方 テーラー展開についてよく熟知していないため、 ご指導お願いします。
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
関数のマクローリン展開には収束半径Rというものがあり、|x|<Rのときには収束して関数と一致し、|x|>Rのときには発散します。|x|=Rの時には関数によって収束することも発散することもあります。 cos xのマクローリン展開の収束半径は∞、つまり全てのxについて収束して関数と一致します。 また、1/(1-x)の収束半径は1です。 ここで、ひとつ忘れておられることがあります。1/cos xのマクローリン展開の収束半径です。この収束半径は実はπ/2であり、|x|>π/2のときのマクローリン展開を議論してもしょうがないのです。 |x|<π/2の時には |(x^2/2! - x^4/4! +…)| < 1 が成り立つので、回答例の議論は何の問題も無いわけです。 定義に従ってマクローリン展開の収束半径を求めることは、マクローリン展開そのものを求めることよりも難しいことが多いので、回答例ではどのようなxで収束するかをハッキリさせずに回答していて、質問者のような疑問が発生するわけです。 マクローリン展開の式は一つしかないわけですし、xが0に近いほど収束しやすいですから、とりあえずxが0に近いときにどのような式になるかを求めているのでしょう。 収束するxの範囲について考えるときには質問者の疑問点が問題を解く鍵になります。でもこの問題ではそこまでの回答を要求していません。
その他の回答 (5)
- masudaya
- ベストアンサー率47% (250/524)
cos x = Σ{n=0→∞} 1/(2n!)*x^2n ・・・(1) はどのようなxでも成立しますが, log_e(1+z) = Σ{n=0→∞} (-1)^n*(1/n)*z^n は同じ展開ですが,|z|<1ですしか成立しません. 同じように 1/(1 - y)=Σ{n=0→+∞} y^n ・・・(2) も|y|<1でしか成立しません. つまり, 1/cos x = 1/( 1 - x^2/2! + x^4/4! + …) はすべてのxで成立しますが, y=(x^2/2! - x^4/4! + ・・・) と置いて,式(2)に従って展開するときは |y|<1でないといけません. 実際はx≒0なので,y≒0で成立しています. #3の方とはイメージが違うのですが, テーラー展開やマクローリン展開は もともと,x=aの周辺の近似多項式を求める方法を 示したものであるという理解をしています. テーラー展開の式は f(x)=Σ(n=0→∞)(d^n/dx^n) f(a)(x-a)^n であるので,nが大きくなると(x-a)^n は急速に0になるよって,誤差を決めると, 打ち切る項数がほぼきまります.
お礼
ありがとうございました。 みなさんの意見を聞いて理解できました。
- torahuzuku
- ベストアンサー率45% (45/98)
1/(1-x)のマクローリン展開は|x|<1の条件が成り立つ時に限り収束するので適用できるわけじゃないですか? その通りですね。 ただし|x|<1の条件とは、マクローリン展開の剰余項が|x|<1のとき剰余項=0に収束する。よってマクローリン展開できる。という事で、 |(x^2/2!-x^4/4!+…)|<1 と言うことを言っている訳ではありません。 ここからはNo2さんのご回答の蛇足ですが…。 x=0を中心とするテーラー展開の意味は、x≒0付近で成立する多項式を求めなさい。と言う事で、 f(x)=cosx と置くと、x=0におけるマクローリン展開とは f(0)=1, f’(0)=0, f”(0)=-1,…… そして|x|<+∞ のとき、剰余項=0 となり cosxはマクローリン展開できると言う事です。 (1)式が成り立つのはx=0の近傍だけと言うことを言っている訳ではありません。
お礼
ありがとうございました。 みなさんの意見を聞いて理解できました。
- sunasearch
- ベストアンサー率35% (632/1788)
>cos x = 1 - x^2/2! + x^4/4! + … -(1) >というマクローリン展開は、 >|x| < + ∞ の条件であればどのような場合でも成り立つのですよね? そうですね。 どのような場合でも、というときはテイラー展開と呼びますが。 テイラー展開についての詳細は、 下記ページを御覧下さい。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%B1%95%E9%96%8B
お礼
ありがとうございました。 みなさんの意見を聞いて理解できました。
- masudaya
- ベストアンサー率47% (250/524)
cos x のマクローリン展開は、 cos x = 1 - x^2/2! + x^4/4! + … ( |x| < + ∞) =Σ{n=0→∞} 1/(2n!)*x^2n であるから、 1/cos x = 1/( 1 - x^2/2! + x^4/4! + …) ここで、 1/(1 - y)=Σ{n=0→+∞} y^n ・・・(1) で与えられるので、 これを利用するために、 cos x = 1 - x^2/2! + x^4/4! - … ( |x| < + ∞) =1 - (x^2/2! - x^4/4! + ・・・) と変形すると y=(x^2/2! - x^4/4! + ・・・) ・・・(2) と置けて, (2)を(1)に用いると 1/cos x = 1 + (x^2/2! - x^4/4! +…) + (x^2/2! - x^4/4! + … )^2 + … = 1 + x^2/2 + 5x^4/25 +… ・・・(3) となる。 (質問の解答が,xばかり出てきて混乱しそうなので,少しだけ整理しました.) ここでの質問は,x=0を中心とするテーラー展開の意味だと思います.ご指摘の通り,すべてのxにおいては式(3)は成立していません.但し,x≒0付近では式(3)は成立しています.x=0を中心とするテーラー展開の意味は,x≒0付近で成立する多項式を求めなさいという意味でその意味では式(3)は正しいといえます. 答えになっていますでしょうか
お礼
説明ありがとうございます、 下の方への質問とだぶりますが、 なんとなくわかったのですが、 まだ疑問が有ります。 cos x = 1 - x^2/2! + x^4/4! + … -(1) というマクローリン展開は、 |x| < + ∞ の条件であればどのような場合でも成り立つのですよね? 違うんでしょうか? それとも ”|x|< +∞" というのは、 "この範囲であれば 収束するよ” という条件をいってるだけで、 (1)式が成り立つのは 0近傍だけということなのでしょうか? そこら辺がわかっていませんので 改めてご指導お願いします。
- sunasearch
- ベストアンサー率35% (632/1788)
cos x = 1 - x^2/2! + x^4/4! + …ですから、 たしかに、 |(x^2/2! - x^4/4! +…)| = |1 - cos x| < 1とはなりません。 しかし、x=0のまわりという条件が付いており、 上の条件を満たさない、cos x < 1 となるところとはπ/2以上離れていますね。 ですから、x=0に近い所では、上記の式は収束するので展開ができるということになります。
お礼
ありがとうございます、 なんとなくわかったのですが、 まだ疑問が有ります。 cos x = 1 - x^2/2! + x^4/4! + … -(1) というマクローリン展開は、 |x| < + ∞ の条件であればどのような場合でも成り立つのですよね? 違うんでしょうか? それとも ”|x|< +∞" というのは、 "この範囲であれば 収束するよ” という条件をいってるだけで、 (1)式が成り立つのは 0近傍だけということなのでしょうか? そこら辺がわかっていませんので 改めてご指導お願いします。
お礼
ありがとうございました。 みなさんの意見を聞いて理解できました。