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塩基性度の強さについて
ピペリジン、ピリジン、ピロールで塩基性度が一番高いのはどれですか?共鳴式がたくさん書けるピリジンが一番安定なので共役塩基は弱く、塩基性度が一番低くて、逆に共鳴式の書けないピペリジンが一番塩基性度が強くなるという考えは間違っていますか?
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noname#62864
回答No.1
間違っているとは言いませんが不十分です。 塩基性の強さを考える上で重要なのは、プロトン化されていない状態とプロトン化された状態の「安定性の差」です。したがって、プロトン化によって、それまで可能であった共鳴が不可能になれば、塩基性を弱める原因になります。共鳴式を書くのであれば、プロトン化の前後の両方を書いて比較しなければ無意味です。例にはありませんが、アニリンなどは上記の典型的な例です。 ピリジンの場合には微妙です。 ピロールの場合には芳香族性が重要です。ピロールは6π電子系ですので、ヒュッケル則により芳香族であることがわかりますが、それがプロトン化されるとN原子上の孤立電子対がなくなり、芳香族性を維持できなくなり不安定化につながります。結果的にピロールの塩基性はかなり弱くなるはずです。