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消費税込みと消費税抜きの決算の利益について
簿記を勉強しております。 消費税込みと消費税抜きの二種類の決算書を作ると利益が異なることがあると聞いたのですが、どういう時に起こるのでしょうか? 私の考えでは、未収金や未払金の消費税額が確定していない場合では?とか思っております。 また、一致することが多いのでしょうか?それとも異なっているのが当たり前なのでしょうか?あわせてお教えいただければと思います。
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まず、利益の前に消費税についてです。 税込み、税抜き、どちらの経理方法でも、納税額は同じです。 経理方法で税額が変わったりしたら問題ですし。 これをふまえたうえで・・・。 税抜き経理の場合、収入にかかる仮受消費税(負債勘定)、支出にかかる仮払消費税(資産勘定)の差額(端数処理の関係で実際の納税額とは若干差が生じますが、その差額は雑収入もしくは雑費等で処理します。)が未払消費税として期末時点では貸借対照表上に残ります。 税込み経理の場合、収入および支出にかかる消費税は損益計算に含まれていますので、納税額も当然損益計算に含まれます。 ここで、当期にかかる確定した消費税額を租税公課(損益勘定)で損金計上して未払消費税として計上すれば、税抜経理と当期利益は同額になります。(下記に述べる資産に関する差は無視しています。) ただし、確定した事業年度ではなく実際に支出した事業年度(翌期)に損金計上することも認められていますので、この場合は当期利益に差が出ます。 とゆうことで、税込経理の場合の確定消費税を計上する時期(課税される事業年度もしくは支出した事業年度)の違いで利益に差が出るのがまず1つ。 また、棚卸資産や固定資産の計上金額ですが、税抜経理の場合は税抜の取得価額(本体1000円消費税50円の場合1000円)で資産計上します。これに基づいて減価償却等を行います。 対して税込経理の場合は、税込の取得価額(上記の場合1050円)で資産計上します。 減価償却計算は、資産に計上した金額に基づいて償却率をかけて計算します。償却率は税込税抜に関わらず同じですので、償却額に違いが生じますから、結果的に当期利益も差が生じます。 以前は、取得価額の5%が残存価額として帳簿上に残っていましたので、その資産を売却したり除却(廃棄)したりしない限りずっと差がありつづけてましたが、今年の税法改正で1円までの備忘価額まで償却できることになりましたので、簿価が1円になるか売却・除却した時点で利益の差は解消されます。 棚卸計算も、この資産計上金額の違いで一時的に差が生じます。 この資産に関して当期利益に差が生じるのが2つ目。 大きな相違点は上記2点ですが、一時的に当期利益に差が生じても長期的な視点で見てみれば累積利益はどちらの方法でも同じ、とゆうことです。 また質問者さまの、未収金や未払金の消費税額が確定していない場合では?とおっしゃられてる意味が今ひとつ掴めないのですが、もし、売上や仕入にかかる消費税額が締め日で請求書が作成される時点で確定するので、決算期末の時点で締め日が到来していない未収金や未払金の消費税額がわからないため、とゆうことであればそれは間違いです。 期末時点で税抜価格しかわからなくてもその時点でそれにかかる消費税額を計算して、税込経理であれば売上(未集金)や仕入(未払金)に計上し、税抜経理であれば仮受・仮払消費税として計上しなければなりません。 最後に、消費税とは最終消費者が負担するもので一般的な課税事業者はただ預かっているだけですので、税抜経理で処理するのが原則です。 ただし、事務処理が煩雑になるので税込経理も認められている、とゆうだけです。
その他の回答 (1)
税込経理の場合、売上や原価・経費に消費税が含まれたままになるので、通常の「課税売上>課税仕入」の状態なら、課税売上と課税仕入の消費税の差額である未払消費税分は利益となります。税抜経理なら、売上や原価・経費の消費税は損益から除外されますので、その差額が利益に計上されることはありません。ただし、税込経理でも、決算の際に「租税公課/未払消費税」の仕訳をすれば、結果的に当期利益の額は税抜経理と同じになります。 しかし、税抜経理を採用する理由は、利益の額よりも、月次などの試算表を作成したときに、納税しなければいけない消費税の額がすぐにわかるからでしょう。期末に租税公課としていきなり大きな金額を計上しなくても、毎月事業の内容に応じてその時点での納税額がわかるので、資金繰りの面で有利だからです。
お礼
お忙しい中ご教示いただき、また、税抜きのメリットなどもお教えいただきありがとうございました。 まだまだ勉強不足ですが、頑張りたいと思っておりますのでこれに懲りずにまたお教え願います。
お礼
お忙しい中ご回答ありがとうございました。また未収金、未払い金などという意味の分からない質問をして申し訳ございませんでした。 まだまだ勉強不足ですが、頑張って行きたいと思っておりますので、また懲りずにご教示願います。