ノルムでは収束するが、各点では収束しない関数
空でない集合Xに対して、測度μを導入します。
集合X上の可測関数fであって、|f(x)|^pが可積分であるような関数、つまり、
∫_X |f(x)|^p dμ(x)
が有限である関数全体を考えます(p乗可積分な関数)。この集合(ベクトル空間)をL^p(X,dμ)と書く事にします。
f∈L^p(X,dμ)のノルム||・||_pを
||f||_p = (∫_X |f(x)|^p dμ(x) )^(1/p) (1≦p<∞)
||f||_∞ = ess.sup|f(x)|
で定義します。ess.supは、ある測度ゼロの集合Nを除いた,X\N上をxが動いた時の|f(x)|の上限(本質的上限)です。
※このノルムに関してL^p(X,dμ)は完備になります。したががって、バナッハ空間です。
(必要なことは全て書いたつもりですが、必要なら補足します)
・質問1
lim[p→∞] ||f||_p=||f||_∞
でしょうか?
(有限次元の)普通のノルムの類推から成り立ちそうですが、何とも書かれていないので、気になります。
※証明が複雑なら、結果だけで構いません。
・質問2
定理
1≦p<∞,f,f[n]∈L^p(X,dμ)の時、
||f[n]-f||_p→0ならば、部分列{n_k}が存在してlim[k→∞]f[n_k](x) = f(x)がほとんどいたるところのxで成り立つ。
この定理で、『部分列{n_k}が存在して』は不可欠でしょうか?つまり、
||f[n]-f||_p→0ならば、lim[n→∞]f[n](x)=f(x)がほとんどいたるところで・・・
ではいけないのでしょうか?
まぁ、この定理の直ぐ後の箇所で「部分列」が強調されているので、成り立たないのだとは思います。具体的に、どのような反例があるでしょうか?
こちらも詳細な証明は不要ですが、簡単な説明(イメージ的なことでいいです)をしていただけると嬉しいです。
なお、X,μは何でもいいのですが、できるだけ分かりやすい例がいいので、例えばX=[0,1],μ:ルベーグ測度などとしてください(別のでも構いませんが)。
pは一般の方がいいですが、面倒なら特別なp(例えばp=2)で構いません。