• 締切済み

生産費逓減のあとの上昇 上昇はなぜ起こる?

ミクロ経済学の生産費用曲線について質問です。序盤は生産費逓減ですが、これは規模の経済や経験曲線などで「そうなるだろう」とは思います。ですが逓減した後の上昇がなぜ起こるのかが分かりません。作れば作るほどコストは下がるのではないでしょうか。 上昇の理由を教えていただきたいです。具体的な例などもあればうれしいです。

みんなの回答

  • gootttt
  • ベストアンサー率61% (191/309)
回答No.2

確かに小規模でしたら、大量に作った方が低コストで作ることができます。 なぜならば、最初に用意した設備や資源を使いきることで生産に無駄がなくなるからです。 しかし、生産要素(土地、資本、労働者、原材料など)は有限です。ですので、一定以上の大量生産になると資源が枯渇もしくは劣化していき、コストは次第に上がっていきます。 最も分かり易い例は農業でしょう。 確かに、米を作る場合もある程度の量を作る方が低コストで作ることができます。最初に開墾した田を全て使い切ってしまった方が当然効率よく米を生産することができます。 しかし、ある程度以上の米を生産する時はどうでしょうか?一番最初に開墾した田を使い切って生産できる以上の米を生産する必要があるなら、新たな田を開墾する必要があります。 しかし、最も良い土地は最初の田に使っているはずですから、二番目の田は最初の田より、日当たりが悪かったり、家から遠かったり、生産効率が悪いはずです。 二番目はまだマシだったとしても三番目、四番目はどんどん条件が下がっていくはずです。ですから限界費用はどんどん上昇するというのが基本的な考え方です。 石油で例えれば、石油の消費量が少ないなら、生産側は掘りやすい油田だけを安く掘ります。その結果提供される石油の価格も低い水準になるでしょう。しかし消費量が多いならば、海底油田などの掘りにくい油田を高いコストをかけて掘る必要があるので、価格も高い水準になるわけです。 自動車で例えるならば、個々のメーカーで考えるのではなく、自動車産業全体として考えてください。 自動車を作るには組み立てる労働者、自動車工が必要です。 しかし、自動車工は無限にいるわけではありません。今までの給料水準で自動車工になりたい人間は、大抵既に自動車工になっていますから、新たに自動車工場を立てるには、今まで以上の高い給料で自動車工を集める必要があります。 ですから自動車の国内生産をこれ以上増やすと限界費用が上がってしまうので、日本の国内メーカーは海外移転を進めているわけです(勿論それだけが理由ではないですが)。 ただこの考え方は随分昔に出来た考え方なので、この考え方が通用し難いときもあります。 例えば用意した設備や資源を使い切るまで(設備や資源を使い切る事により無駄を無くす)もしくは質問者さんが言う序盤の生産費逓減などがそれにあたるわけですね。 大規模の効率の良い設備を導入することによる規模のメリットです。 農業で例えれば、広い田があれば大きいトラクターや大きいコンバインで効率よく農業ができるので生産コストを抑えることができます。 しかしそれによってコストが下がっても、土地、労働者などに限りがある以上生産量を増やしていけばいつか必ず生産コストが上がっていく時があるわけです。 さらに、限界生産力逓減の法則が殆ど通じない業界も存在します。 その良い例がコンピューター業界や製薬業界です。 窓のようなOSや新薬などですね。 固定費用の開発費が生産費の殆どを占め、限界費用が極端に小さいので、これらの製品はまさしく作れば作るほど安くなります。正確には限界費用は低い水準で一定なのに対して固定費が高いので作れば作るほど平均費用が下がっていくわけです。 そのくせ固定費(開発費)が高いため参入障壁が高く、独占企業が好き勝手に出来てしまう困った産業なわけです。

回答No.1

どういう曲線か良く分かりませんが、大きなステップ増加の例としては、新たな設備投資などがいる。 なだらかなものであれば、時間外作業が発生するため割り増し費用が発生したり、外注化などによる費用アップでしょうか。

関連するQ&A