まず、訂正
#1での「位相特性と、振幅特性は一対一に対応している」は不適切(というか誤り)でした。
振幅特性が決まれば位相特性が決まる、というのはいえるのですが、位相特性が決まったからといって振幅特性は一意には決まらない(定数K倍するという自由度が残っているので)です。
もうひとつ(こっちのほうが重要ですが)
「「利得1で位相遅れ180度未満」が成立していると、「利得>1の範囲では常に位相遅れ<180度」が成立する」
これは誤り(多分)です。(直流利得が非常に高いときには、一旦利得1以上で180度を超えて、そこから位相が戻り、利得1で位相遅れ180度以下、というケースがありえそう)
(ということで、#1、#2はとりあえず、見なかったことにしていただいて・・・)
安定判別に関しては、
「ナイキストの安定判別法」を参照いただければ、と思います。
(正確には、位相遅れ180度未満で、利得1を通過する、だけでは不十分で、周波数を変えて利得、位相を見たとき(軌跡を描かせたとき)に、「利得1、位相180度」の点の周りをどのように通過するか、で安定判別をする、という代物です)
で、位相遅れ180度で利得1以上の部分が存在するときの挙動に関して、定性的な解釈としては、、
例えば、ある周波数で開ループ利得が101で位相が180度遅れる場合を考えます。(利得が-101になっている)
この場合、定常状態では、
入力信号レベル=1, 出力レベル=1.01,
開ループの入力レベル=-0.01
という状況がありえます。(開ループの利得が負なのに、出力/入力は正になっている点に留意。開ループの出力レベルが入力を超えて、結果、開ループの入力での信号極性が反転している)
で、問題は、「こういう(定常)状態に安定に落ち着くことが出来るか」、ということになるかと。
位相180度を利得1以上で通過し(そのまま利得が下がる)かどうか、は、このような定常状態に、安定に移行できるかどうか、を示しているかと思います。
補足
回答ありがとうごさいます。 最小位相遅れ系というものが知らないのですが、 たぶん最小位相遅れの系でない場合を考えて質問しているのかも しれません。 メカ物の制御の場合、系は必然的に2次のポールをもちますが、 ユニティゲイン周波数をこのポールより低いところにしなければ ならないってことはありません。 このポールより高いところにユニティゲイン周波数をした場合 どうしても180度位相が回ってしまっていますが、こういう場合 ユニティゲイン周波数のところで位相余裕を持たせるような適当 なフィルタを使えば制御ができます。 で、この場合、2次のポールより高く、ユニティゲイン周波数より低い 周波数帯では180位相遅れてフィードバックされているように思うので すが、なぜこれで安定になるのかという疑問です。 よろしくお願いします。