数列の極限の証明
「a1=a,b1=b,(a>b>0) a(n+1)=(an+bn)/2 b(n+1)=anbn^1/2 で定まる二つの数列{an},{bn}は同じ極限値を持つことを示せ。」
という問題を解いていて、このリンクの証明を見たのですが、
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1463528674
証明の最後で、a_n+1=ka_n を満たす1より小さい正の実数kが存在することから、
a_n=k^(n-1)*a1
として、n→∞でa_n→0としていましたが、
a_n=f(n)として、f(x)が単調減少関数でf(n+1)=k_n(fn) (k_nはnによって変化する1より小さいある正の定数)となっても、
k_nはnに依存するので、必ずしもx(またはn)→∞でf(x)(またはf(n))→0になるとは限らないのではないのでしょうか。(ex. k_n→1 (n→∞), f(x)=(1/x)+(1/2))
その可能性はないのでしょうか?
以下がリンク先の証明の全文です。
与えられた漸化式と0<a<bより帰納的に0<an,0<bnとなる。
すると相加・相乗平均の関係より
a(n+1)/b(n+1)=(an+bn)/2√(anbn)
=(1/2){√(an/bn)+√(bn/an)}≧(1/2)*2*√(an/bn)*√(bn/an)
=1
∴b(n+1)≦a(n+1)となる。
ここで等号が成り立つとすると
bn=anより
a(n+1)=(1/2)(an+bn)=(1/2)*2an=an
となり
an=a(n-1)=…=a1=a=b1=b
となりa<bに矛盾する。
よって等号は成立しないので
b(n+1)<a(n+1)
となり、したがって
bn<an…(*)
となる。
すると
an+bn<2anより
a(n+1)=(1/2)(an+bn)<(1/2)*2an=an
となる。
したがって0<anより
a(n+1)=k*an
を満たす1より小さい正の実数kが存在する。
すると
an=k*a(n-1)=k^2*a(n-2)=…=k^(n-1)*a1=k^(n-1)*a
となるから
lim[n→∞]an=a*lim[n→∞]k^(n-1)=0…(**)
となる。
すると(*)と0<bnより
0<bn<an
だから(**)からはさみうちの原理により
lim[n→∞]bn=0
となる。
よって
lim[n→∞]an=lim[n→∞]bn=0
となる。