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絶対音感のある人は曲の調が変わると大変なことになるの?
一応(中途半端に)音楽理論を学んだ者です。 例えばここに一つの単純なピアノ曲があります。 私が理解しているのは、ピアノのどの鍵盤からそれを弾き始めようと、法則を守れば、曲全体の音の高さが変わるだけで別に雰囲気は変わらない・・・・と思うのですが、、、。 これが絶対音感などをもった人(持ってなくても優れた音楽的才能の持ち主等)にとっては調が変わるとその曲の雰囲気自体も変わってしまって聞こえ、なんか違和感を感じる、、、のでしょうか? 理論的に見れば調を変えても曲は変わりませんが、周波数でみると全く違う事が起きているのは事実?なのかも知れません。 だから、周波数を絶対的に感知できる脳を持った人には、極端に言うと全く違う違う雰囲気に聴こえてしまうのでしょうか。 質問の意味が解らない場合は補足しますのでおっしゃって下さい。 よろしくお願いいたします。
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物理的な問題として・・・調が変わるとほとんどの楽器においては運指がかわります。体感としてこれはけっこう「違う感じ」があります。パソコンキーボードのアルファベットが一つずれる感じ、と思ってもらっていいかもしれません。ピアノでいえば、半音違うと白鍵が多い調が黒鍵が多い調などに変わって弾いていて「弾きやすさ」や「弾いた感覚」が違うと雰囲気が変わって感じるというのはありますよね。弦楽器や管楽器ももちろんそうですが、その楽器の一番美しく響く音をメロディーの最高の部分にもってきていたりするので、これもけっこう印象ちがうでしょう。歌はその意味ではわりと「歌いやすい調」に伴奏を移調してもらったりするぐらいですから、調の変化による違和感より、歌いやすい高さを優先していると考えられると思います。(伴奏者にとっては大違い。) 身体物理的な差のほかに、音響物理的な差もあります。弦楽器、管楽器などは調によって本来は隣の音との周波数の差がビミョーに長かったり短かったりします。ハ長調のドレミと、ニ長調のレミファ#は、どちらも移動ド読みでは「ドレミ」なのですが、厳密に共鳴の純粋さを優先すると周波数の比率はちょっとだけちがうのです。ですから、この場合は調による印象の差はあって不思議はありません。原始的な楽器ほど調の変換が不便なので、この差ははっきりと出てきます。 ピアノの場合ですと、バッハ以降は平均律といって、隣の音どうしの周波数比率をオクターブを12分割して作る方式にして、自由に移調しやすくしてあります。ですから理論的には同じに聞こえるはずですが、やはり作曲家は「この曲のイメージはこの調」などとうこだわりがあるようです。ベートーヴェンはハ短調を絶望、悲劇の調と感じていたようです。「運命」や「悲愴」はハ短調で作曲されていて、ショパンやその他の作曲家にもこれに追随したのか、彼らもそう感じたのかハ短調はシリアスな曲が多いです。そういう実績がインプットされて蓄積されてきているせいかどうかわかりませんが、自分もハ短調には特別な暗さや深さを感じています。#系の長調の曲には自然な明るさ、陽気さを感じるし、♭系の長調は夜のしっとりしたふくよかな暖かさを感じます。そういう感覚は作曲家たちは誰しももっていると思います。 あとは、クラシックの場合、原曲の調でしっかりインプットされている場合調がずれると絶対音感の人にはなにかずれた違和感を感じるのが普通だと思います。これは、カラオケのイントロで調が違って出てきたときに「あれ?」と感じる人の感覚と同じだと思います。その曲の調による印象は原曲の調が経験蓄積的にインプットされたことによるものが多いのではないかと思いまうす。 音楽史的には、現代では中央のラ(A)=440Hzが基本となっていますが、ピアノはやや高めに442Hzで調律すると明るい緊張感ある響きになるので、2Hz高くしていることが多いです。オーケストラもA=442~高いところでは445Hzぐらいにしているそうです。演奏が華やかに聞こえるからだそうです。逆にいうと、基準音の周波数は年月とかけてだんだん上がってきているわけで、バッハの時代(300年ぐらい前)は、全ての音は今より半音近く低かったそうです。当時の周波数に調律したハープシコードでバッハの曲を聞くと、完全に半音低く聞こえるので、私にはとても違和感あります。なんだか「トロい」印象なのです。そういうハープシコードで実際に演奏してみると、ドを弾いているのに半音低いシの音が出るので、一瞬耳が混乱して曲が弾けなくなります。もっともしばらく弾いているとその周波数に耳が慣れるので、大丈夫になってきます。 こんな感じでの回答でいかがでしょうか。 絶対音感に関する質問、多いですよね。結局は絶対音感があっても瞬時に調の変換ができる能力も音楽家には必要なので、音感を持っていても有意義に使えるかどうかは、けっこうその後の訓練が必要なのです。
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- welt1579
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こういう仮定はどうでしょうか。 1オクターブ上げる。1オクターブ下げる。 2オクターブ上げる。下げる。 演奏できない、という事態が起こるかもしれませんし、軽くなる、重くなる、という変化はあると思います。 移調した時に、印象が変わる部分と変わらない部分があります。変わらない部分をツボとするなら、ツボが最も有効に機能する場所に置くことが調性を選択することだと思います。 人間の可聴領域は限られているので、異なった雰囲気を持つことは(あるいは聴こえなくなる)、不思議なことではないと思います。
お礼
>移調した時に・・(略)・・ツボが最も有効に機能する場所に置くことが調性を選択することだと思います。 とても解りやすいポイントですね。 尚、こちらの問題というのが今とても関心をもっている疑問になりました。 これから、色々自分で調べようと思っていますが、それでも解らなかった場合は、再度こちらのサイトで質問を投げかけようかと思っています。 その際にはまた懲りずに協力お願いできたら幸いです。 とても重要なご回答ありがとうございました。 大変参考になりました。
- RACHM
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こんにちわ。私は絶対音感をもっています。原曲から調が変われば、違和感はあります。クラシックで、原曲をしっかり学んだ曲を、調律があってないピアノで演奏する場合は、気持ち悪くなってしまいます。背中がゾゾーッとする感じも。。。梅雨時に湿気がたまる日のピアノの音は、よく「音がこもる。」と言いますが、木が湿気を含むと、全体的に、低い音に感じます。私の友人の中には、調律があってないピアノだと、吐き気がするという重傷者もいて、 それは、気の毒だな~と思ってました。 声楽の人は割りと原曲から半音あげたり、さげたりするのは、平気な人が多いですよね。 絶対音感を持ってる人の中では、極端に違う物としてとらえてしまう人もいるのは、確かです。
お礼
>調律があってないピアノで演奏する場合は、気持ち悪くなってしまいます。背中がゾゾーッとする感じも。。。 そうなってしまうと、演奏する前から演奏の失敗というのが決まってしまっているようで気の毒ですね。 演奏する側も絶対音感などをもっている方も多いでしょうから、リハーサルの段階で気持ち悪さを感じているのでしょうね。 こういう理由も、演奏家が持っている様々なこだわりの中の一因だとしたら少し納得がいきます。 演奏して、気分が悪くなるのは御免こうむりたいですものね。 ピアノを持ち歩くプロは、なかなかいないでしょうし、、、、。 ご回答ありがとうございました。 とても参考になりました。
- peetswee
- ベストアンサー率27% (13/48)
すみません、No9です。 “春”はイ長調でなくホ長調でした。
お礼
>“春”はイ長調でなくホ長調でした 原曲が、という事ですね。 わざわざ丁寧に修正なさっていただき、ありがとうございました。
- fbsd5453
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一応絶対音感もどき(?)があります。 音楽はドレミで聞こえます。また固定ドです。 雑音は無理ですけど。 知っている曲だとドレミで覚えていたりします。 そうすると調が変わったときにものすごい違和感を感じます。 ちなみに今日古楽器のコンサートを聴いたのですがシャープやフラットだらけに聞こえました。 あとは楽譜と実際の曲の調が違うと混乱します。
お礼
>調が変わったときにものすごい違和感を感じます。 >楽譜と実際の曲の調が違うと混乱します。 基本的に、絶対音感などを持つ程幼少時代に音楽に精通していた方には、違和感を感じる、または混乱、などのマイナスな効果がはっきり表れる場合が多いのですね。このような事実が解っただけで、質問をしたかいがありました。 具体的なご回答ありがとうございました。 大変参考になりました。
- peetswee
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特にクラシックの場合は、作曲者が調性の性格も考慮のうえでその曲の調を決めているので、勝手に変えることは基本的に作曲者の意図を無視することになってしまいます。 ただ歌曲の場合は音域の問題があるので、移調して歌うことが習慣的に許されることもあるようです。 私の感覚では、原調と違うとまったく違う雰囲気に聞こえます。中学校の教科書にヴィヴァルディの春が、ハ長調で書かれていたことがありますが、元のイ長調が持つ華やかな雰囲気こそが“春”にふさわしいのに、と、とても違和感を覚えました。 ちなみに、わたしは絶対音感があります。
お礼
クラシックの場合は、音楽一筋の方たちが創ってきた傾向が強いでしょうから、調なども綿密に吟味した結果の作品が多い事は今までのご回答でよく解りました。 近代になって、軽音楽、大衆音楽などが無限に創作されてきていますが、それらも一応調などにこだわって創られているのかも新たな疑問として湧き上がってきています。 回答者さんが言及なされたヴィバルディの曲は、教科書に載るときどの様な経緯があって調の変更がなされたのでしょうね。 教科書版を考えた方の気分が極寒だったのでしょうか。 不思議ですね。 大変解りやすいご回答ありがとうございました。 とても参考になりました。
- konpeipop
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私も絶対音感がありますが、特に違和感はありません。声帯の調子が悪い時キーが高い曲をキーを半音下げたり、逆に上げたりといったことはよくあることですからね。それに違和感を覚えるお客様はいません。 実際キーが上がったor下がったままのキーボードで練習をしていたcamara_xさんも雰囲気が変わったとか感じていなかったからわからなかったでしょう。 音の動きも同じですし。極端にキーを下げれば違って聞こえるかもしれませんね。 ここで音感について補足をさせてください。 音感といわれるものには二つあり、絶対音感と相対音感というものがあります。 前者は小さい頃が音楽教育を受けた人が持ちやすい。高いレベルになると全ての物音まで音階として聞ける音感です。わかいやすい例としては救急車のサイレンの音がシーファーシーファー♪という風に聞こえる(もちろん救急車からの距離で音階は変わる)。オーケストラ演奏を聴いての全てのパートを譜面に書くことができる。などこれは自分の記憶の中にこの音はドと言う確立した記憶があるからなのでしょう。固定ドといいます。 後者の相対音感この音が何という事はわからないのですが基準音をもらいそこから離れた距離にある音との距離がどれくらいであるかというのがわかる音感です。例えばこの音はドです。と基準を教えてもらえばミを鳴らすことができる。俗に移動ドと言われています。こちらは誰でも見につけることができます。 この音感の便利なところはキーを半音上げたりしても基準の音がドに聞こえるのでそこからドレミファソラシド(実際はラシドレミファソラ)という風に聞こえてくるというところです。絶対音感の場合ラはラですし、ドはドにしか聞こえません。 スタジオミュージシャンなどは当たり前のように身につけています。 また訓練すれば絶対音感を持つ人がと相対音感も身につけることも可能です。
お礼
>実際キーが上がったor下がったまま・・(中略)・・感じていなかったからわからなかったでしょう。 ちっちがいますってだからー! 私ではなくて、知り合いっていってるでしょー でも私もたぶん気付かないと思いますけど 汗; >相対音感というものがあります はい。 相対音感、学校でさんざん訓練させられました。 でも私はあまり得意ではなく、いい成績を上げられなかった記憶がありますが、、、涙。 ご回答としては「変わらない」に一票と言う事ですね。 と言う事は、調の特徴というのも、「こだわり」という側面も多少は含んでいるのかもしれませんね。(あくまでも調の変更が認知できる人達だけの特権ですけど。) 詳しいご回答ありがとうございました。 大変参考になりました。
10数年前に月刊エレクトーンで柏木玲子さんと(漢字がこれであっていたかしら)松田昌さんの対談記事が載っていました。 正確な言葉遣いは忘れましたが、柏木さんは絶対音感の持ち主で、各調で違った感じに聞こえるのだそうです。ハ長調は○○、ト長調は××、みたいな感じで、長調でも調によって明るい、しっとり、落ち着いた、と雰囲気が違うそうです。松田さんは絶対音感の持ち主ではなくて、柏木さんのその発言にびっくりされていました。ですので、絶対音感の持ち主には、曲を移調すると、どうも全く違う雰囲気の曲に聞こえるみたいです。 月エレのバックナンバー(相当古いもの)が手に入れば、詳しい内容が分かると思いますが、何年の何月号だったかも忘れてしまいました。
お礼
おぉぉ! これはとても貴重なご回答ありがとうございました。 早速、柏木玲子さんをチェックしてみます。 記事は10数年前ですか、、、ちょっと厳しいかもしれませんが、しかし、柏木さんが違うところで同じような発言等をしているかもしれませんしね! ご回答ありがとうございました。
わたしには絶対音感なんてないと信じていますが、調を変えて演奏される曲にはどうしてもどこか、エエッと思うような落ち着かなさを感じてしまいます。 わたしはヴォーカルを歌いますが、音楽理論や周波数については詳しくありません。でも、あのキーボードという楽器、キーボードはダイヤルひとつで調が変わります。本来のドに戻していないと、ドのキーを押したとたんに、これまたエエッとなってしまいます。そこまで行かなくても、弾いていて、なんだか変だなあと思ったり。。。。
お礼
あなたには絶対音感があるのでは?笑^^ 私の知り合いに、キーボードで知らず知らずの内に調を変えてしまっていて、それに気付かずしばらくそれでキーボードを楽しんでいて、絶対音感の知り合いが遊びに来て初めて気付いた、、と言う人がいます。 オイオイ、キーボードなのに調律してもらうなよー なんて思いましたけれど、それを聞いた後、家に帰って私の自分のキーボードもコッソリ調べちゃいました。 >エエッと思うような落ち着かなさを感じてしまいます 落ち着かなさを感じてしまうのは困ったものですよね リラックスして聞きたい曲を聴いて、余計ストレスがたまるのも考え物です。 貴重なご回答ありがとうございました。 大変参考になりました。
- cubics
- ベストアンサー率41% (1748/4171)
原曲を知っていれば、原調と違うのはわかりますね。 雰囲気が変わるかと言えば、まあ、確かに共鳴、共振するポイントが違うので、変わりますかね、身体の部位とか環境とかで。 救急車や消防車が、どっちへ走ってるかの違いみたいな?^^;) ま、「絶対音感」ではないですが、周波数には敏感です。 ドレミは音階で、ハニホやCDEが音名ということで理解しているので、ソシレでドミソと言ってもそれほど違和感がないですが、A音がずれてると、いやです。(笑)
お礼
>原曲を知っていれば、原調と違うのはわかりますね。 ここはある意味重要なポイントなんです。 例えば、ある作曲家が、とても悲しい曲を作って、しかしそれを“一般的に明るい曲用”の調などに設定してしまうと(これがいわゆる原曲になってしまいます。作曲者本人が設定してしまったのですから)、絶対音感等を持った観衆は、「〇〇調にすればもっと悲しい雰囲気を表現出来たのに・・・」などと思うものなのかなぁ・・・と思って、、、。 ちなみに、調の特徴、などは理論でありましたっけ??? サボっていたのか、私は解らないのですが、もしその様な事が書いてあるサイトなどがあれば、どなたか教えてくれたら幸いです。 大変価値あるご回答ありがとうございました。
- turucyan
- ベストアンサー率42% (46/109)
「この曲はこの調」というのは、確かにあります。 だから移調された演奏を耳にすると違和感を感じることはあります。特にクラシックの曲で多いですね。なんでこんな調で?と思うこともありますし、気持ちが落ち着かなくなることもあります。 カラオケでデュエットしている時「ちょっと歌いにくいから上げよ」なんて勝手に上げられ、歌い心地悪くて大変なこともありました。 ドはド、レはレ、それは絶対なんです。 なんて、ヘンなこだわりみたいでイヤですけどね。 でもしょうがないです、そうしか聴こえないので。 私はこんな感じです。あまり良いお答えができず申訳ありません。
お礼
へぇぇ、いつも思う事なんですが、絶対音感の持ち主さん達の苦労は大変ですよね。 それも他人には解らない人知れずな所で不快感を感じてしまって。 解り過ぎる という能力も考え物なのかも知れません。 特にカラオケとか、音痴な方の歌などでは我々の何倍も苦しい思いをしているのでしょう。 >「この曲はこの調」・(略)・特にクラシックの曲で多いですね クラシックなどは、まさしく音楽のプロが創っているのでしょうから、ちゃんと調の特徴などを計算した上で決まっているのでしょうね。 この曲はなになに調で、などと指定もされてますし。 そこで「調」を変えても我々には何も起こらないのですが、絶対音感さん達にはある意味、曲の“バージョン”が変わってしまうものなのかと言うのが疑問な点でした。 とてもよいご回答をいただきました。 ありがとうございました。
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お礼
大変詳しくご説明いただき、真にありがとうございます。 >#系の長調の曲には・(中略)・そういう感覚は作曲家たちは誰しももっていると思います それらは、ある種の共通性があるのでしょうね。 Cメージャーはある作曲家には暗く感じられ、他者には歓喜の調と感じられたら、もうゴチャゴチャですものね。 なんか一つの書物のような具体的でかつ分かり易いご回答で大変参考になりました。 ありがとうございました。
補足
このように、質問をさせていただき、幾つかのご回答をいただくと、物事がうまく煮詰まってきて、質問の核心がより鮮明に浮き出てきますよね。 これをステップに、言葉を変えて新たな質問をさせていただくかもしれませんが、その時は、今回ご回答くださった皆様、懲りずにまたご協力お願いできますか。 よろしくお願いいたします。