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変異体構築PCRについて
pET11aベクターにキチナーゼの配列がインサートされているものを鋳型として、1ヶ所だけアミノ酸を変えた変異体構築を試みています。polymeraseはPfuUltra High-Fidelity DNA polymeraseを使用しています。しかし、プロトコールを元に反応系とサイクルを変えてPCRをかけていますが、電気泳動で確認してもバンドがでません。 構築できないと先に進まないため、困っています。 アドバイスお願いします。
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>プライマーに間違いはないので、Tetemplateについてもういちど考え直しているのですが、PCR反応系のtemplate濃度が100ng/μℓとなっています。template濃度を測ることはできるのですか?? --- プライマーの配列の間違いより、プライマーの長さや位置が問題になる場合があるので、別のプライマーで試してみることはとても重要な事です。 DNAの定量は、蛍光法(感度が良い)とUV吸収法(簡単)があります。用いているプラスミド溶液の200-300 の吸収スペクトルを計っておく事をおすすめします。原理的には、260nmの吸光度から求められます(下記URLを参考)が、280nm の吸収や全体のスペクトルの形などは、精製DNAの純度を知る為には非常に役立ちますから、吸収スペクトルを取っておく事をおすすめします。
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- geneticist12
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さらにしつこくNo.7の内容に補足します。 インサートの外側で切るのではなくても、インサートの内部で2-cutしてプラスミドから変異部位導入部位を抜くことができれば、その断片だけをPCR産物の断片と入れ替えても良いですね。 扱うサンプル特有の問題や各研究室の形而下の問題で、教科書通り、マニュアル通りにはできないケースは多いです。 そこをいかに工夫するかが研究者としての頭の使いどころです。
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検討を重ねトライしていきます。アドバイスありがとうございました。
- MIYD
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増えがいいtaqポリメラーゼなどでかけて、 目的の変異が入っていることと、周りに変異が入っていないことをシーケンスで確認して その部分を含む配列を制限酵素で切り出し 元のベクターに入れ直したほうが早いと思います。 プライマーもそのまま使えますし、 どうせPfuUltra High-Fidelity で増やしても一通りシーケンスするのでしょうから、 切り貼りとその後にシーケンスをやる手間が増えるだけです。 いい制限酵素サイトがない遺伝子なのでしょうか。
お礼
ありがとうございました。お役にたちました。またアドバイスお願いします。
- geneticist12
- ベストアンサー率67% (701/1045)
またまたお節介ですが、 >最終的に組み込むベクターが研究室になく、できそうにありません。 買っても2万円くらいなんですが、難しいですか? いまのやり方に固執して何度もやり直すようでは、時間と試薬を無駄にするかも、と考えればやすいもんだと思いますが。 とはいえ、研究室それぞれの事情があるでしょうけど。 それにしても、 >pET11aベクターにキチナーゼの配列がインサートされているものを鋳型として そのプラスミドからインサートを切り出せば、ベクターとして使えますよ。インサートを入れるときに認識配列(たぶんBamHI)をつぶしていて、再切断できないなら、それより外側のサイトで切ればいいですから(たとえば、XbaI+Bpu1120I)。 PCRプライマーをそのサイトより外側に設定して、ベクターと同じサイトで切って入れればいいですね。 インサート内部で切れてしまう酵素だとちょっと面倒ですけど、プライマーのなかに、compatible endを生じ、かつインサート内部を切らない制限酵素の認識配列をデザインしておくとか、工夫のしようはなんぼでもあります。
- geneticist12
- ベストアンサー率67% (701/1045)
>また、甘い条件っていうのはTmを低くするほかにどんなものがありますか?? Tmを低くするのではなく、アニール温度をTmに対してどれだけ低くするかですね。 ほかのパラメータとしては、Mg++の濃度を上げます。 Pfuの場合は経験がないのでよくわかりませんが、Taqだと0.5~4.0 mMの範囲で0.5 mM刻みで濃度をふって、最適化します。 アニール温度を下げるのも、Mg++濃度を上げるのも、プライマーと鋳型のduplexを安定化します。反面これは、非特異的なアニーリングや鋳型の二次構造を招く可能性があります。 また、DMSOは水素結合力を弱め、鋳型の二次構造を防ぐために添加されます。水素結合力が弱まる分、プライマー-鋳型のduplexも不安定化されるので、PCRの条件としては厳しくなります。 一般的に、上記のパラメータを振って、増幅率が低いときは条件を緩く、非特異的増幅が起こるときは条件を厳しくします。
お礼
No.3で教えていただいきありがとうございました。 方法を検討してみたのですが、最終的に組み込むベクターが研究室になく、できそうにありません。せっかくおしえていただいたのに…
- Sbacteria
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やはり、インバースPCRをやっているみたいですね。 うまくいかない可能性もあるので、別の方法も試した方が良いですよ。 >(1)の各種試薬がおかしくないことを確かめる方法って具体的にどのようなものがありますか?? これは、実験の基本的な考え方です。何が正しいかが、わからない時は、正しいと信じれるものを使って「順番に一つ一つ」確かめていきます。 間違いないテンプレートと間違いなく増えるプライマー(ベクターDNAと適当なプライマー等;うまくいっている人からもらえばよい)でPCR反応を行い。PCR反応試薬が間違い無いことを確かめます。 自分のベクターを使って、キチナーゼの適当な部分配列が増幅するようなプライマー(キチナーゼの実験をしているのですから、これまでの蓄積があるはずです)でPCR反応を行い、使用しているベクターが大丈夫な事を確かめます。こうやって、一つ一つ原因をつぶしていきます。ある場合は、dNTP溶液の場合もあるでしょう。ある場合は、ポリメラーゼに原因があることもあります。 >また、甘い条件っていうのはTmを低くするほかにどんなものがありますか?? DMSO等を添加しても甘くなります。各種PCR反応のキットにGCリッチなテンプレートに使用する添加溶液としてついてきます。 いずれにしても、条件が甘いとおかしな所から反応が起こる可能性も上がりますし、変異が導入される可能性もでますから、それを十分理解して行ってください。 慎重に、一歩一歩進んでいってください。
お礼
激励ありがとうございます。とても嬉しいです。これからも良きアドバイスお願いします。 プライマーに間違いはないので、Tetemplateについてもういちど考え直しているのですが、PCR反応系のtemplate濃度が100ng/μℓとなっています。template濃度を測ることはできるのですか??
- geneticist12
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表示環境によっては桁あわせがうまくいかないみたいなので、念のため補足します。 変異を入れた内部プライマーは、上流向きのものと、下流向きのものが相補になるように設計します。
- geneticist12
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>Overview of Quik change site-directed mutagenesis methodという方法をもちいています。 それは、おそらくマニュアル集の中のチャプターのタイトルであって、手法の名称ではないですね。どういうことをやろうとしているのか、手順を要約してくれないと、、、 いずれにせよ、PCRで増幅産物が全く確認できないという事ですから、PCRの問題ですね。 Pfuのシリーズは正確性が高い反面、増幅率が全般的に低いです。酵素を変えてみてはどうでしょう。経験的にはKODが正確性と増幅率を両立していると思います。あるいは、増幅率の高いTaqをベースにして正確性を高めている製品もいいと思います。Pfuのほうが正確性が高いと言っても程度の問題で、やはりエラーは起こりえるので、複数のクローンをとって、シークエンスを確認して良よいものを選ぶ必要はあります。ふえないのではどうしようもないので、この際、多少正確性を犠牲にしても、増幅率を取った方がいいのでは。 また、No. 1さんが指摘されているように、ベクター全長をターゲットにしてPCRをかける方法は難易度が高いです。もしそうなら、まずインサートだけPCRで変異を導入して、それをrecloningしたほうがいいです。そんなに手間のかかる手法ではありません。 念のため、簡単に手順を説明すると(___は桁あわせです。無視してください)、 ==================== ←ターゲットに対し →-------←_________ ←上流側と _________→-------← ←下流側でそれぞれ独立にPCR 内部のプライマーを変異配列に。末端プライマーはクローニングサイト外側の、ベクター配列がいいでしょう。 両方のPCR産物を精製(脱プライマー)して混合し、両端のプライマーでPCRをかければ最終的には上流・下流がつながった産物ができてきます。これをクローニングサイトで切って、ベクターに入れればOKです。
- Sbacteria
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Overview of Quik change site-directed mutagenesis method という方法は、名称から想像がつかないのですが、...具体的にはどのような方法で行うのですか? 図が使えないので説明しにくいかと思いますが、方法がわからなければアドバイスのしようもありません。 とりあえず、 (1)通常のPCR反応が動く 事を確かめて、 テンプレート、プライマー、各種試薬がおかしくないことを確認して、 (2)Tmを下げてみる。最初の変性の温度を上げる。など、とにかく何かが増えるような甘い条件を見つけて、それから条件を厳しくしていく方向に変化させた方が、結果が出ない(増えていない)と原因の種類すらつかめませんから。
お礼
(1)の各種試薬がおかしくないことを確かめる方法って具体的にどのようなものがありますか?? また、甘い条件っていうのはTmを低くするほかにどんなものがありますか??
補足
Overview of Quik change site-directed mutagenesis methodについて書きます。 ベクター(2本鎖)を鋳型にしているので相補的な変異体構築用プライマー2本を使います。このプライマーはベクターの他の部位にくっつくことのない配列にしてあります。 アニーリングした後、伸長反応時に、sense primerは右周り(左周り)にベクターを1周。anti-sense primerは逆に左周り(右周り)に1周し、変異体ベクターが完成するという方法です。
- Sbacteria
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この質問内容だけでは、何が悪いのか判断できません。 PCR法による変異体作成には、沢山の方法があります。おそらく、インバースPCRで作成しようとしているのでは無いかと判断します。ベクターも含めて全長をのばすのは、、うまくいくこともありますし、だめな時もあります。プライマーの依存性が大きいと思います。でも、変異導入が目的なら、簡単にプライマーの位置は変えられませんから、クローニングサイト(あるいは、構造遺伝子中のユニークな制限酵素部位)を利用した短い断片を組換えPCR法で増やして、制限酵素的に組換えるのが早いのでは無いかと思います。参考までに、Strategene のQuick Mutagenesis のキットは、簡単で早く変異体が作成できます。試してみては?
お礼
早い返信ありがとうございます。 Overview of Quik change site-directed mutagenesis methodという方法をもちいています。この方法で先輩方が構築に成功しているので引き続き行っています。
お礼
ありがとうございました。蛍光法で測定してみます。