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江戸時代の文楽について
文楽って江戸や大坂と違って役者をかかえられない地方が地域の経済力を嵩に擁した芸能とは違うのですか?つまり地域の経済に相応した芸能と言うか。
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ぜんぜん違います。人形浄瑠璃も、歌舞伎芝居も、必要な人数にはあまり差がなく、たいして興行の規模は違いません。また「かかえる」という概念も江戸時代の状況を反映していません。当時の人形浄瑠璃、歌舞伎は、現在のサーカスのように、地元の興行主が役者を買いきるシステムで、一興行あたりで利益を出す仕組みになっています。地方に流れるのはたいてい下回りや見習いの連中ですが(むろん各地の中核的な都市には大歌舞伎の役者が出ることもある)、それさえ気にしなければ歌舞伎はじゅうぶん地方でも見られます。 歌舞伎が見られないから人形浄瑠璃で間に合わせておくか、というほど両者は「似たようなもの」ではありません。また人形浄瑠璃の人気は、江戸後期になると大坂ローカルなものになってしまい、決して全国的な愛好があるものではありませんでした。 なお、地方の所謂素人芝居、素人人形浄瑠璃は上記とはまったく別です。これはおもに「やって楽しむもの」なので。
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ありがとうございます、参考にさせていただきます。