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ドゥンス・スコトゥスにおける存在論について

存在論の系譜という形で捉えられたドゥンス・スコトゥスの存在論の特色について教えていただけませんか?

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回答No.2

http://www-miyakelab.mp.es.osaka-u.ac.jp/morita/philosophy/middle/universalia.html ここをのぞいてみられてはどうでしょうか? 何かの参考になればいいのですが・・・

参考URL:
http://www-miyakelab.mp.es.osaka-u.ac.jp/morita/philosophy/middle/universalia.html
  • tale
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回答No.1

ドゥンス・スコトゥスの存在論は個体を全面に押し出した一義的な存在論です。 この世界はすべて一つの存在という働きから起きていると考えられています。色々な種類の働きがあるのではなく一つの働きからうまれている考え方です。ですからハイデガーが学位論文で取り扱うのも、同じような関心事があったからなのでした。この特色をしめす有名な議論にはトマスとの天使の論争があります。当時はオックスフォードなどでアリストテレスの学問が趨勢をきわめていたので、論争もその用語でおこなわれました。質料は材料、形相はそこからできるものだと思って読んでみてください。木が質料だとすると椅子は形相の一つなのだと言う風に。さて論争は「質料のない天使は、おなじ種類の違う個体が存在しうるか」という問題ではじまりました。 性質をきめるのは質料(材料)なので、実体のない天使は複数に区別できるかという感じです。するとトマスは形相が種類を区別しているといいます、形がちがうじゃないかというわけです。しかしスコトゥスはこう反論します。個体を決定してるのは形でなくて存在の性質だ。種類を決定する性質や、まさにこれそのものだ!と特定させる性質がある(個物にはその種類を決定するクィッディタスに加え、その個物を特定するハェッケイタスがある)といった具合です。つまりただ一つの「存在させる」という働きによって、その性質が変わるだけで世界への現れ方もかわってくるという反論をしたわけでした。これも存在というものを、中性的な「働き」として考えたからなのかもしれませんね。なお以下の書物はとても読みやすくスコトゥス紹介してくれています。 八木雄二『中世哲学への招待』(平凡社新書)

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