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フランシスコ・ザビエルの手紙の一文を解読して下さい
フランシスコ・ザビエルが書いた手紙の中で、以下の文章の意味が分かりませんでした。これは一体どういう意味でしょうか?親切な方、どなたか教えて下さいますと幸いです 『なぜなら、他の人びとの霊的な助けとなる代わりに自分自身が滅びてしまうからです。』 これは要するに、即身仏のように、自分が死ぬことによって人を精神的に助けるという意味でしょうか? ご回答お待ちしております。 ちなみに、手紙全文はこちらです。 ↓ フランシスコ・ザビエルからの手紙(7) この手紙では、日本で宣教するイエズス会員にザビエルが求める資質が示されています。 「〔日本では〕さまざまな苦労に〔耐えてゆかねばならない〕ので、年老いた人に適した土地ではありませんし、また〔実社会で〕大いに経験を積んだ者でない限り、若い人には不向きです。なぜなら、他の人びとの霊的な助けとなる代わりに自分自身が滅びてしまうからです。日本の地にはさまざまな罪があって、それに陥る危険があります。〔日本人の行為を〕とがめる〔神父を〕日本人はよく観察していますので、〔神父の〕ごくわずかな〔欠点〕がつまずきとなります。私はこれらのことについてシモン神父、もしも彼が不在の時にはコインブラの院長にあてて詳しく書きます。 もしもあなたがコインブラへ命令して、日本へ派遣を希望する会員たちはまずローマに行って〔あなたに会わ〕なければならないと決めてくださるならば、私にとって大きな喜びとなるでしょう。スペイン語かポルトガル語を知っているフランドル人やドイツ人は日本へ〔派遣するのに〕適していると思います。なぜなら、彼らは身体的ないろいろな苦労に耐えることができますし、また坂東の酷寒をも耐え忍べるからです。スペインやイタリアの学院にはこのような人達がたくさんいると思いますし、またスペインやイタリアで説教するためには言葉が不充分であっても、日本へ行けばたくさんの成果を挙げることができます。」 (特集-聖フランシスコ・ザビエル 7 2006/4/21)
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質問者が選んだベストアンサー
これはそのままの意味に捉えて下さい。 即ち、日本で不用意に今までと同じようにキリストの教えを説くと、文字通り命を落とすうえ日本での布教が難しくなるので、人選には気を付けて必ず確認して欲しいという要望書です。 フランシスコ・ザビエルの手法は、アレッサンドロ・ヴァリニャーノが日本での宣教方針とした「適応主義」と呼ばれることになるものの走りともいえるものです。 それは彼ら自身とイエズス会が布教しようとしていたキリスト教の教義と、当時の封建社会における武士や僧侶といった日本の支配階層の価値観や倫理観とが真逆だった事が関係しています。 ザビエル等はこれに柔軟に対応する事で日本での信徒を獲得していきましたが、一般的な宣教師の異民族、異教徒への捉え方と扱いでは軋轢が生まれるだけと考えて、その辺を含めて理解し対応が出来る人材を選別し送って欲しいと記しています。
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- gunsin
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コインブラはポルトガルにローマ帝国時代から有る、コインブラ大学 を中心とした学園都市です。 ポルトガル人にはキリスト教の聖地の存在のようです。 ファドの歌詞にも度々登場しますね。
お礼
どうもありがとうございます!
キリスト教の教えの中には「霊的同伴」という考えがあるようで、それは日本的に言うと「相互扶助」の意味合いに近いと思います もっと分かりやすく言うと「同じキリスト教を信仰する人が居るならば、その人が成長出来るように助けてあげようね」ってことです つまり「なぜなら、他の人びとの霊的な助けとなる代わりに自分自身が滅びてしまうからです」というのは、いわゆる自己犠牲をしてでも他人を助けろ!ということを言っているのではなく「他人の成長を手助けするなら、まずは自分が一人前に成長してから助けようね(一定の成長が無いと自分が滅びてしまうから)ってことだと考えられます
お礼
詳しく説明してくださって、どうもありがとうございました。おかげさまで、理解が進みました!「他人の成長を手助けするなら、まずは自分が一人前に成長してから助けよう」というのは、当たり前のことであるはずなのに、21世紀に生きる私はこれができていないな〜と心に刺さりました。説明文を読むと同時に、自分に対して反省しました。兎にも角にも、ご回答どうもありがとうございます!
お礼
おかげさまで、理解することができました。詳しく説明してくださり、どうもありがとうございます。本当に助かりました!