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経済学の質問です。ご教授願います。
経済学の質問です。ご教授願います。 デフレになると,借金に関し,債務者,債権者のいずれがが有利になることが発生するか? また,現実の日本経済で起こったどのようなことがこれによって説明できるか?
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この問題決して易しい問題ではない。そのことを説明しましょう。 デフレとは物価が下落すること、インフレとは物価が上昇すること、これはいいですね。いま、AさんがBさんから1万円借りて、1年後に返済する契約を結んだとする。利子はゼロとする。つまり、債務者のAさんは債権者のBさんに1年後に1万円返せばよい。しかし、デフレが進行しているとすると、1年後には物価は下がって、たとえば、現在リンゴ1個100円していたのが1年後には90円になる。(もちろん、リンゴは一般財の代表として言っているだけで、諸々の財の価格が平均して10%下落するという意味です。)1年後に1万円返してもらった債権者のBさんは貸すときは1万円はリンゴで測って100個のリンゴだったのが、1万円を返してもらったときは111(=10,000/90)個のリンゴになって返ってきたことになる。逆に、債務者のAさんはリンゴで測って100個のリンゴを借りて、1年後には111個返したことになる。したがって、Aは名目利子はゼロという条件で1万円借りたけれど、リンゴで測ると100個のリンゴを借りてリンゴで測って11個の実質利子をBさんに支払ったことになる。したがって、デフレのときは債権者は得をし、債務者は損をするように見える。しかし、これは一年後もリンゴの価格は100円であると債権者も債務者も考えていたときに、予想とはちがって一年後のリンゴの価格が90円に下がってしまったときの議論だ。もし一年後にはリンゴの価格(何度もいうように物価一般)が下落するとわかっているなら、利子をいくらにするかAとBの間で交渉するときにリンゴが安くなるのだから、その分を見越して、1万円借りるけれど返すときは9000円返せばよいという条件で契約するかもしれない。それなら、利子は財(実物、ここではリンゴ)で測ってもゼロで、債権者も債務者もデフレによって得失は発生しない。したがって、デフレの影響を考えるとき予想されたデフレが生じいるのか、それとも予想されないデフレが生じているかによって異なる結果になるでしょう。
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