表題の著書 Chapter XI "Language and Literature" 第XI章「言語と文学」はこんな風に始まります。
《言語は、我々にとって、思考伝達のシステム以上のものである。言語は、我々の精神を覆う目に見えない衣服であり、すべての象徴的表現に定形を与えるものだ。その表現が特別な意味を持つ場合に、我々はそれを文学と呼ぶ。芸術は非常に個人的な表現なので、我々はそれがいかなる種類の定形にも縛られていないのだと感じてしまう傾向がある。個人の表現の可能性は無限であり、特に言語は最も流動的な媒体である。ところが、この自由には何らかの制約性があり、媒体としての抵抗があるはずなのだ。その自由は絶対的だなどというのは絶大なる幻想なのである。…》
この後が問題で、原文はこのように続きます。
The formal restraints imposed by the material ― paint, black and white, marble, piano tones, or whatever it may be ― are not perceived; 【it is as though there are limitless margin of elbow-room between the artist's fullest utilization of form and the most that the material is innately capable of.】 The artist has intuitively surrendered to the inescapable tyranny of the material, made its brute nature fuse easily with his conception.
そこで質問です。
1.【 】で囲った"it is as though ~ is innately capable of."の部分の内容(訳)を教えてください。
2.この中にも通られている"that"の意味と機能についてご解説をお願いします。
以上、よろしくお願いします。
おおおお!!! 懐かしい!!! 高校生の時にまだ自分の将来について何も決めていないころ、何となく岩波文庫でE・ Sapir, "Language"の日本語訳を見つけて勉強時間に勉強もせずに夢中で読んだ記憶があります。(あまりに面白さに周りの人全員に勧めたのに、誰も読んでくれなかったな~。)
(あの頃はなんどでも読み返そうと思ったのですが、そもそも読書が趣味の私は気が付くと本の山に囲めれてしまう性分ですので、20代の頃に処分してしまいました、、、。)
そういえば、大学に行ったら絶対に言語学を専攻しようと思っていたのですが、、、とある科目で首席だった私は、何となく得意科目の道に進んでしまったのでした、、、。
ところで、英文自体は大して難しい文章でもありませんし、、、いかに名訳に訳せるかというお題でしょうか??
まあとりあえず、、、直訳的な訳で今回は回答して、、、
>>1.【 】で囲った"it is as though ~ is innately capable of."の部分の内容(訳)を教えてください。
それはあたかも芸術家の定型の使い方と(意思を伝える媒体としてのpaint, black and white, marble, piano tones等の)物がもともと持っている能力の最高値の間に無限のゆとりがあると言っているようなものだ。
>>2.この中にも通られている"that"の意味と機能についてご解説をお願いします。
英語は専門ではないので、参考程度にですが関係代名詞で(whichではなく)thatが使われる場合に先行詞が最大級だったり唯一の物の場合と言うやつだと思います。
質問者
お礼
ご回答ありがとうございました。
>高校生の時にまだ自分の将来について何も決めていないころ、何となく岩波文庫でE・ Sapir, "Language"の日本語訳を見つけて勉強時間に勉強もせずに夢中で読んだ記憶があります。
⇒私も大昔に訳本を見かけた記憶はあるのですが、原書で読めばいいや、などと等閑視していました。(今更にして、ちらと、手に入れておけばよかったかな、などと…。)
>(あまりに面白さに周りの人全員に勧めたのに、誰も読んでくれなかったな~。) (あの頃はなんどでも読み返そうと思ったのですが、そもそも読書が趣味の私は気が付くと本の山に囲めれてしまう性分ですので、20代の頃に処分してしまいました、、、。)
⇒そうでしたか、惜しいことをしてしまいましたね~。
>ところで、英文自体は大して難しい文章でもありませんし、、、いかに名訳に訳せるかというお題でしょうか??
⇒いやいや、英語力のない私にしては難しい文章なのです!
>それはあたかも芸術家の定型の使い方と(意思を伝える媒体としてのpaint, black and white, marble, piano tones等の)物がもともと持っている能力の最高値の間に無限のゆとりがあると言っているようなものだ。
⇒なるほど、そういうことですね。
elbow-room は、「開き」とか「乖離」と訳してもいいでしょうかね?
≫2.この中にも通られている(あ、誤植!→「用いられている」)"that"の意味と機能についてご解説をお願いします。
>英語は専門ではないので、参考程度にですが関係代名詞で(whichではなく)thatが使われる場合に先行詞が最大級だったり唯一の物の場合と言うやつだと思います。
⇒仰せのとおりのご説明でよく分かりました。ありがとうございました。
>>【it is as though there are limitless margin of elbow-room between the artist's fullest utilization of form and the most that the material is innately capable of.】
すみませんが、引用を間違えておられませんか?どうも原文が変だと思ったので検索してみたら、正しい英文が見つかりました。
it is as though there ★were a★ limitless margin of elbow-room between the artist's fullest utilization of form and the most that the material is innately capable of.
https://brocku.ca/MeadProject/Sapir/Sapir_1921/Sapir_1921_11.html
原文の解釈などについては、すでに他の方が正しい回答をしておられると思います。
質問者
お礼
ご回答ありがとうございます。
>どうも原文が変だと思ったので検索してみたら、正しい英文が見つかりました。
>it is as though there ★were a★ limitless margin of elbow-room between the artist's fullest utilization of form and the most that the material is innately capable of.
⇒仰せのとおりです。
仮定法ですからit is as though there are ... であるはずがありませんよね。当方のうっかりミスです。質問文全体を、次のように訂正させていただきます。
(訂正用質問文)
The formal restraints imposed by the material ― paint, black and white, marble, piano tones, or whatever it may be ― are not perceived; 【it is as though there were a limitless margin of elbow-room between the artist's fullest utilization of form and the most that the material is innately capable of.】 The artist has intuitively surrendered to the inescapable tyranny of the material, made its brute nature fuse easily with his conception.
正しい原文とリンクのご提示、どうもありがとうございました。
おかげさまで、大変助かりました。
お礼
ご回答ありがとうございました。 >高校生の時にまだ自分の将来について何も決めていないころ、何となく岩波文庫でE・ Sapir, "Language"の日本語訳を見つけて勉強時間に勉強もせずに夢中で読んだ記憶があります。 ⇒私も大昔に訳本を見かけた記憶はあるのですが、原書で読めばいいや、などと等閑視していました。(今更にして、ちらと、手に入れておけばよかったかな、などと…。) >(あまりに面白さに周りの人全員に勧めたのに、誰も読んでくれなかったな~。) (あの頃はなんどでも読み返そうと思ったのですが、そもそも読書が趣味の私は気が付くと本の山に囲めれてしまう性分ですので、20代の頃に処分してしまいました、、、。) ⇒そうでしたか、惜しいことをしてしまいましたね~。 >ところで、英文自体は大して難しい文章でもありませんし、、、いかに名訳に訳せるかというお題でしょうか?? ⇒いやいや、英語力のない私にしては難しい文章なのです! >それはあたかも芸術家の定型の使い方と(意思を伝える媒体としてのpaint, black and white, marble, piano tones等の)物がもともと持っている能力の最高値の間に無限のゆとりがあると言っているようなものだ。 ⇒なるほど、そういうことですね。 elbow-room は、「開き」とか「乖離」と訳してもいいでしょうかね? ≫2.この中にも通られている(あ、誤植!→「用いられている」)"that"の意味と機能についてご解説をお願いします。 >英語は専門ではないので、参考程度にですが関係代名詞で(whichではなく)thatが使われる場合に先行詞が最大級だったり唯一の物の場合と言うやつだと思います。 ⇒仰せのとおりのご説明でよく分かりました。ありがとうございました。