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古典翻訳:無垢と経験の歌THE SICK ROSE
こんにちは、ウィリアム・ブレイクの艶めかしい(?)詩に遭遇しました。 THE SICK ROSE O Rose thou art sick. The invisible worm, That flies in the night In the howling storm: Has found out thy bed Of crimson joy: And his dark secret love Does thy life destroy. (出典:著者:William Blake 書名:Songs of Innocence and Experience 詩のタイトル:THE SICK ROSE) 一応試訳: 病気の薔薇 薔薇よ、そなたは病んでいる。 狡猾な芋虫が 嵐の夜に 風に舞い 真紅を蝕む喜びを そなたの臥所で見つけたのだ。 この欲望が あなたを枯らす。 *個人的には、英語の語順通りに訳すのが難しく感じたので、こんな感じになりました。この詩での invisibleにピッタリの訳語が見つけにくくもう諦めました。 英語では十分に堪能したもののやっぱり、日本語でも感動する文章にするのはやっぱり難しいです、、、。しかし、やはり名文は英語だけでなく日本語でも味わいたいので、皆様の翻訳例も教えていただけませんか? 必要ないとは思いますが、この詩の意味が解説されたページ。 https://www.sparknotes.com/poetry/blake/section10/ では、よろしくお願い致します。 (皆様の翻訳作品に優劣をつける事などできませんので、BAは選びません。)
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- citizen_S
- ベストアンサー率41% (272/649)
No.4です、訂正です。 ・意訳というより直訳でした(笑) ・「快楽」はそのまますぎるため「悦び」のほうがいいかもしれません。 ・最後の行は「命をおびやかすものなり」のほうが語調が合っているかもしれません。詳しくないためボロボロです。 ブレイクのゴシックロマンス的な(といったら侮辱かもしれないですが)文体にはやはり私のようなシンプルなものは不釣合いですね。シェリーやバイロン(ゲーテもものによっては)などどちらかといえば苦手でした。
- citizen_S
- ベストアンサー率41% (272/649)
lived_in_room13 さん こんにちは。 下手の横好きはなんとやらで再びお邪魔します。意訳が行き過ぎかもしれません。 おお病める薔薇よ 闇夜に紛れ 吹きすさぶ嵐に乗る 姿の見えぬいもむしは 嗅ぎあてたのだ そなたの 真紅の快楽をもたらす懐を その暗くも密やかな慕情こそ そなたの命を脅かしけり。
お礼
すいません、本当に遅くなりました。 いやはや、お見事なお訳ですね! 幾度か英語カテで見事な英文を披露されているのを拝見したこともあります。 基本的にいつも同じメンバーで翻訳遊びをしているもので、また遊びに来ていただけると嬉しいです。 >>その暗くも密やかな慕情こそ そなたの命を脅かしけり。 今回の肝はここですね! William Blakeは、恋愛の心を薔薇に喩え、その中に潜む性欲を芋虫に喩えたとか、誰かが解説していましたが。まさしく、汚れた欲望こそが、清らかな愛を殺すものなのだと感じます。 それにしても本当に遅れて申し訳ありませんでした。 お詫びと言ってはなんですが、大量にチップをお送りいたします。 すいませんでした。
補足
ご回答ありがとうございます。 なるべくたくさんの方の翻訳例が読みたく思っていますので、ご回答に感謝しております。 週日はあまりお礼コメントを書く時間がありません。すいませんが、週末に書きますのお許しください。
- Nakay702
- ベストアンサー率79% (10004/12513)
いつも楽しく有意義なコメントをありがとうございます。 ≫しかして汝が赤きを貪りぬ。 >やはりこの箇所がこの詩の一番ゾクっとくる箇所ですね。「赤きを貪りぬ」とは、ブレークもすごい言葉を考えたものだと思います。 ⇒同感です。この行を見たとき、「さすが詩人画家W. ブレークならではの詩句だなあ」と感じ入ったのでした。 それで、Has found out thy bed/Of crimson joy:あたりを中心に第2弾をこねくってみました。wormとstorm、joyとdestroyなどの脚韻は、「押韻箇所倍増」のままです。 私訳第2弾:「病めるバラ」 《おお、いたわしバラよ、汝病めり。 こっそりと、かの芋虫が忍び寄る。 暗闇と、うなる嵐に紛れて 風に乗って、襲い来る。 汝が肢体に取りつきて 汝が赤き血潮を貪りぬ。 この欲望まこと隠微なり、 しかして汝が精気を掠め取りぬ。》
お礼
すいません、忙しい時期が重なってしまい、お礼コメントの返信に時間がかかりました。 >>おお、いたわしバラよ、汝病めり。 「いたわし」とは、まさにこの状況にピッタリの言葉ですね。いつもピッタリの言葉が出てくる語彙力を尊敬しております。 >>こっそりと、かの芋虫が忍び寄る。 前作品の「こっそり芋虫は忍び寄る。」からほんの少し変化させただけなのに、もはや別作品ですね! この微調整は相変わらずの神業ですね! >>暗闇と、うなる嵐に紛れて 「暗闇」という言葉がいい味をだしていますね。 >>風に乗って、襲い来る。 「襲い来る」とはこれまた、さすがナカイさんの言葉選びのセンスが素晴らしいです! >>汝が肢体に取りつきて 汝が赤き血潮を貪りぬ。 キターーーーーー!!! 「これだ!」と思いました!ナカイさんも、「詩人画家」ですね! 私の脳裏にはキッチリと『情景』が浮かびました! >>この欲望まこと隠微なり、 前作と同じ言葉なのですが、前置きによってここまで言葉の映え方が違うものなのですね。 一段と映えていました! >>しかして汝が精気を掠め取りぬ。》 最後も名文で締めくくりましたね! 「精気」や「掠め取りぬ」とは、なんともさすがだな~と思いました。 それにしても、もうコロナ禍になって1年以上たちますが、たまにパニっくって仕事が遅れて遅れて、時間が無くなる事があります。 今回もそれでお礼コメントが遅れてしまって申し訳ありませんでした。 また、よろしくお願い致します。
- SPS700
- ベストアンサー率46% (15297/33016)
あ、これ見たことあります。文学部英文の必修に英文学講読演習というのがあって先生の学位請求論文の題目がこれ。我が身に英文の素質がないことを教わった詩集です。お許しください。
お礼
ご回答ありがとうございます。 >>文学部英文の必修に英文学講読演習というのがあって先生の学位請求論文の題目がこれ。 なるほど、それでやたらとネット上に解説のページがあるのかもですね。 今まで読んできた古典でシェークスピア以外でこんなに解説ページが大量に出てきたのは初めてです。 >>我が身に英文の素質がないことを教わった詩集です。 私も、美しい旋律だと感じつつも「なに言ってるのかサッパリ分からない!」と感じネット上で検索したら、どの詩も解説がついていまして、「なるほど、なるほど」と思いながら読み進めています。 この詩も「bedって何?」とか、「crimson joyとは?」とか思いました。(そして解説を読み、「なんとそんな物を隠喩していたとは!」と思いました。) 今のご時世なのでネットで難しい比喩も解説されていますが、私もネットなしでこれを読んでいたら「我が身に英文の素質がなし」と思っていたと思います。 >>お許しください。 でも、SPSさんが学生だったのはもうずいぶん昔で、米国暮らしを長年されているわけですから、そんなに昔のトラウマをとは思うのですけどね。 SPSさんのお訳はいつも楽しみにしておりますので、またよろしくお願いいたします。
- Nakay702
- ベストアンサー率79% (10004/12513)
楽しい話題をありがとうございます。 いつもながら、お訳の見事さに感服いたしました。特に、「真紅を蝕む喜びを そなたの臥所で見つけたのだ」のくだりにうっとりしました。 さて、私も例によって挑戦してみました。 私訳:「病めるバラ」 おお、バラよ、汝病めり。 こっそり芋虫は忍び寄る。 夜にはうなる嵐に紛れて 風に乗ってやって来る。 汝が枝葉に張りつきて しかして汝が赤きを貪りぬ。 この欲望まこと隠微なり、 しかして汝が生彩を奪いぬ。 訳しながら、砂糖春夫の『病める薔薇』を思い出しました。 初版本の51ページに、「こんな場所を最も好む蜘蛛の巣の丁度いい足場のやうになって、薔薇はかうして生存を未だつづけて居なければならなかった。云々」とありました。幾分、似たような場面の表現のようにも感じました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 >>「病めるバラ」 拝見した瞬間に「これだった!」と思いました! 病気に関する言葉でなにか哀愁を感じさせる言葉があったはずなのにと思いつつも、出てきませんでした。 >>おお、バラよ、汝病めり。 こっそり芋虫は忍び寄る。 invisibleを「こっそり」と訳しましたか!さすがですね!私もなんとか訳そうとしたのですが、「見られずに」「気づかれずに」だとどうも「なんか違う」、、、。違う言葉を書くくらいなら、、、と諦めました。 その点「こっそり」は、まさにピッタリですね!さすがナカイさんです。 >>夜にはうなる嵐に紛れて 風に乗ってやって来る。 私がもうあきらめた howlingの箇所までしっかりと!!さすがですね! 私もhowlingに関しては「うなる」とでてきました。しかし、私の訳文に「うなる」をうまく織り込むことができずに諦めました。 やはりナカイさんの言葉と言葉を調和させる文章力はさすがですね。 >>汝が枝葉に張りつきて 私が探していた言葉をお訳に発見しました。私は、どうしても芋虫が飛んでから「着陸」する言葉が一つもでてこず、もう諦めていたんですよ。「張りつきて」を拝見した瞬間に「これだった!」と思いました。この箇所ででてくる「張りつきて」は本当にピッタリの表現ですね。 >>しかして汝が赤きを貪りぬ。 やはりこの箇所がこの詩の一番ゾクっとくる箇所ですね。「赤きを貪りぬ」とは、ブレークもすごい言葉を考えたものだと思います。 >>この欲望まこと隠微なり、 しかして汝が生彩を奪いぬ。 「隠微」を拝見した瞬間に思いました。ここまでdark secretにピッタリの訳語があったのだなと!そうなんですよ!「隠微」なんですよね! ここはやはり流石ナカイさんの語彙力ですね!これは出てこなかったというよりも、知らない言葉でした。(でも、初見でも情緒が伝わるのが漢字文化のすごい所ですね。) >>訳しながら、砂糖春夫の『病める薔薇』を思い出しました。 やはり天才は日常の何気ない一場面からこれほどの芸術を見つけてしまうものなんですね。一時期庭いじりにハマり、植物の成長を見守りながら何気ない日々に喜びを感じた事がありますが、どうにもこうにも全く名文のインスピレーションはありませんでした。 私もいつか自作でこんな文章が書けるようになりたいものです。 今回もありがとうございました。 また、よろしくお願い致します。
お礼
本当に今回はお礼が遅れて申し訳ありませんでした。 ところで、いつも思っていたのですが、かわいいウサギのプロフ画像ですね! >>「快楽」はそのまますぎるため「悦び」のほうがいいかもしれません。 ・最後の行は「命をおびやかすものなり」のほうが語調が合っているかもしれません。詳しくないためボロボロです。 なるほど! 確かにそうした方が格段とよくなりますね。 >>ブレイクのゴシックロマンス的な(といったら侮辱かもしれないですが)文体にはやはり私のようなシンプルなものは不釣合いですね。シェリーやバイロン(ゲーテもものによっては)などどちらかといえば苦手でした。 私も、読む方は得意ですが訳す方は苦手です。ところで回答者さまも相当文学好きそうですね。 私も文学好きで、質問という形式をとりつつ遊んでいます。 本当に今回はすいませんでした。 お許しください、そしてまた、よろしくお願い致します。
補足
すいません、週末には時間ができると思ったのですが、時間がありません。 近日中にはお礼コメントを書きますのでお許しください。