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整函数
実軸に関して対称となる整函数は定数以外にあるでしょうか? 多項式について考えたところ、定数に限られそうでしたので、 もう少し深く知りたい…ということでよろしくお願いします。
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zの複素共役をconj(z)を書くことにします。 仮に f = f(z)が実軸に関して対称なら、f(z) = f(conj(z))なので、f(z) + f(conj(z)) = 2f(z)、つまり f(z) = (1/2) (f(z) + f(conj(z))となります。f(z) = f(conj(z))なので、f(conj(z))も整関数です。 何が言いたいかというと、 fが実軸に関して対称な整関数なら、あるgが存在し、 ◯ g=g(z)は整関数 ◯ g(conj(z))も整関数 ◯ f(z) = g(z) + g(conj(z))とかける という訳です。 従って、『果たして上のような gはどのようなものか?』というのが本質になります。ここから先は、一度ご自身で考えてみてください。 ヒント:g(z), g(conj(z))に対し、「Cauchy-Riemannの方程式が成り立つ」という強い制約があることを用いよ。
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- tmppassenger
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Cauchy-Riemannの関係式を使うと、そうなりますね。偏微分すると符号が反対になるので、結局u, vが xにもyにも依存しない、という結果が得られます。
お礼
ありがとうございました。 大変勉強になりました。 自分が思っていたよりもさらに一般的な事実に触れられて、ついでにコーシーリーマンも偏微分も思い出せて、本当の「勉強になりました」でした。
- tmppassenger
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その証明でも問題ないです。何れにせよ、一軸だけ考えればよい実数上の実数値関数ではなく、実軸方向、虚軸方向の両方を考えないといけないのが、関数の挙動に厳しい制限を与える、ということですね。
お礼
そもそもコーシーリーマンの方程式以前に偏微分が私にはむずかしいのですが… 以下の感じでいいのでしょうか? g(z)、g(conj(z))ともに整関数とする。 g(x+iy)=u(x,y)+iv(x,y) g(x-iy)=u(x,-y)+iv(x,-y) コーシーリーマンの方程式より ∂u(x,y)/∂x=∂v(x,y)/∂y ∂u(x,y)/∂y=-∂v(x,y)/∂x ∂u(x,-y)/∂x=∂v(x,-y)/∂y ∂u(x,-y)/∂y=-∂v(x,-y)/∂x が成り立つ。4つ目の等式から -∂v(x,-y)/∂x =∂u(x,-y)/∂y =∂u(x,Y)/∂Y dY/dy (-y=Yとした) =-∂v(x,Y)/∂x (-1) (2つ目の等式から) =∂v(x,-y)/∂x ∴∂v(x,-y)/∂x=0, ∂u(x,Y)/∂Y=0 また、3つ目の等式から ∂u(x,-y)/∂x =∂v(x,-y)/∂y =∂v(x,Y)/∂Y dY/dy (-y=Yとした) =∂u(x,Y)/∂x (-1) (1つ目の等式から) =-∂u(x,-y)/∂x ∴∂u(x,-y)/∂x=0, ∂v(x,Y)/∂Y=0 以上よりu,vは定数である。 つまりg(z)は定数。
お礼
自分で色々考えていたら、gより前にfのままで以下のようになったのですが、大丈夫でしょうか? 実軸上の実数αに対して f'(α)=lim[h→+0](f(α+ih)-f(α))/(ih) つまり、αに向けてまっすぐ上から降りてくる。一方、αへ向かって下から昇っていってもいいはずで、 f'(α)=lim[h→-0](f(α+ih)-f(α))/(ih) =lim[h→-0](f(α-ih)-f(α))/(ih) (∵f(z)=f(conj(z)) =lim[h→+0](f(α+ih)-f(α))/(ih)*(-1) (-hをあらためてhとおく) =-f'(α) ∴f'(α)=0 αは任意と考えてよいから、f(z)は実軸上で定数である。 0に収束する実数列1,1/2,1/3,…,1/n,…に対してf(1/n)が定数であるから、一致の定理によりf(z)は定数である。 本質的にも考えてみたいので、コーシーリーマンの方程式は遥か忘却の彼方ですが、g(z)でも考えてみます。