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加法定理の厳密な証明
三角関数の加法定理の厳密な証明方法を教えていただきたいです。 私は1次変換を習っていたので回転行列を作用させる証明で十分だと思っていたのですが、あるところから回転行列を使って証明する方法は回転行列自体を求める段階で加法定理(ないしは幾何学的証明つまり加法定理そのものの証明になるわけですが)を使用しているので認められないといわれました。 つまり回転行列が加法定理を使わずに、回転を表す行列が存在し、唯一であることを言えばいいわけなんですが。 回答、よろしくお願いいたします。
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どんどんぼろが出そうな気がしてきました. > exp[z] = Σ( (z^n)/n! ) > の式はこれは定義として諦めるしかないのでしょうか?(つまり「なぜなし」?) これは定義(なぜなし)ですね. つぎに,オイラーの関係式 exp(iα) ≡ cosα + isinα ですが,大学初年度の教科書に載っているように e^x , sin , cos のテーラー展開を使うと今の場合は困りそうです. さらに,式変形の途中で無限級数の和の順序を入れ替えているあたりなど きちんと言わなければならないような気がします. ですので,少し違ったアプローチでやってみます. exp[z] の定義から z(t) = e^(it) (tは実数) を t で微分すると dz/dt = iz(t) となり,z(t) を π/2 回転したものだとわかります. (これは x + iy → ix - y となるのを複素平面で眺めることで既知としたい(泣)) ここで z(t) が cost + isint と一致するためには |z(t)| = 1 ←単位円上にある arg[z(t)] = t ←両辺の偏角が一致する でなければいけません. したがって,これらを示します. (もはや No.3 の DC1394 さんの回答のほうが早いですね.) |z(t)| が t によらず一定ということは (d/dt)|z(t)|^2 = (d/dt)(z(t)z*(t)) ←z*(t) は複素共役 = (dz/dt)z* + z(dz*/dt) = ie^(it)×e^(-it) + e^(it)×(-ie^(-it)) = 0 となり,実数 |z(t)|^2 が時間によらないことからわかります. よって, |z(t)| = |z(0)| = 1 が導かれました. 一方で |dz/dt| = |iz(t)| = 1 も成立します.t を時刻のように思うと, 複素数 z(t) は単位円上を時間 t の間に t だけ動くことがわかります. ここで, arg[z(0)] = arg[1] = 0 から時刻 t での偏角は t となり arg[z(t)] = t も導かれました. 複素数を用いる方法は便利だと思いますが, ここから証明スタートだとめんどくさいだけですね.
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- DC1394
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>は定義でしょうか? これが、前々から自分も不明でした。 この公式(オイラーの公式)を証明するのに、『そもそも複素関数についてテーラー展開が成り立つのか?』 ということを証明しなければならないと思うのですが、 教科書では証明なしにいきなり実数と虚数部分に分けて整理し、 exp(iα) ≡ cosα + isinα としています。 私も教えてほしいです^^;
- DC1394
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訂正です。 >exp(iα) = cosα + isinβ exp(iα) = cosα + isinα >exp(iα) ≡ cosα + isinβ exp(iα) ≡ cosα + isinα でした。申し訳ありません。
- DC1394
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こんにちは。 rynさんの回答では、exp(iα) = cosα + isinβ を確認するとき、テーラー展開を使うので、三角関数の微分を使うことになると思います。 (sinx)'=cosxを証明するのに、 lim(h->0)[{sin(x+h)-sinx}/h] = cosx で結局加法定理を使うことになるのではないでしょうか? もっとも、 exp(iα) ≡ cosα + isinβ と思っているので問題はないのかもしれませんが・・・
補足
回答ありがとうございます。 exp(iα) ≡ cosα + isinβは定義でしょうか? これがもし他の定義から導かれる式なのであれば「厳密」な証明としてはやはり認められない気もします。
- ryn
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定義より exp[z] = Σ( (z^n)/n! ) と書けます. このとき,exp(z1)*exp(z2) の z1,z2 についての n 次の項は Σ(0≦k≦n) (z1^k)/k! * (z2^(n-k))/(n-k)! = (1/n!)Σ n!/{k!(n-k)!}*(z1^k)(z2^(n-k)) = (1/n!)Σ nCk*(z1^k)(z2^(n-k)) = (1/n!)*(z1+z2)^n となり, exp[z1]*exp[z2] = exp[z1+z2] が成り立ちます. これを既知としてよいなら No.2 のやり方が早いと思います.
補足
度々の回答、ありがとうございます。 exp[z] = Σ( (z^n)/n! ) の式はこれは定義として諦めるしかないのでしょうか?(つまり「なぜなし」?) お返事よろしくお願いいたします。
- DC1394
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こんにちは。 (証明) 三角形ABCを考え、∠BACと線分BCの垂線の交点をDとします。 ∠BAD=α、∠DAC=βとおきます。 三角形ABCの面積をSとしますと、 S=1/2*(線分AB)*(線分AD)*sinα + 1/2*(線分AD)*(線分AC)*sinβ-(A) また、 S=1/2*(線分AB)*(線分AC)*sin(α+β)-(B) だから、 (A)、(B)を比較して、 1/2*(線分AB)*(線分AD)*sinα + 1/2*(線分AD)*(線分AC)*sinβ = 1/2*(線分AB)*(線分AC)*sin(α+β) 両辺を 1/2*(線分AB)*(線分AC) で割って、 sinα*(線分AD)/(線分AC) + (線分AD)/(線分AB)*sinβ = sin(α+β) ここで、 (線分AD)/(線分AC) = cosβ、 (線分AD)/(線分AB) = cosα だから、整理して、 ∴sin(α+β) = sinαcosβ+cosαsinβ また、 sin{(α+β)-90°} = cos(α+β) sin{(α+β)-90°} = sin{α+(β-90°)} = sinα(-sinβ)+cosαcosβ = cosαcosβ-sinαsinβ より、 ∴cos(α+β) = cosαcosβ-sinαsinβ (Q.E.D.) 数学の教科書に載っている方法よりもスマートでいいと思います。 ついでに余弦定理も証明できますし。 行列を使った証明ではhttp://www.crossroad.jp/cgi-bin/form.cgi?target=http://www.crossroad.jp/mathnavi/math-c/gyouretu/kaitengyouretu.html の逆(つまり、回転行列を作用させるとβ°だけ回転されること)を証明することになると思うので、結局途中で加法定理を使います。 このため認められないのではないのでしょうか?
お礼
お返事ありがとうございました。 回転行列の証明を上記の幾何学的証明で行い、その行列を用いれば行列による加法定理の証明は証明方法としては問題なくなるのだと思います。でもその場合は 結局幾何学的証明で行っているのとなんら変わらないので結局同じことなんですよね。
- ryn
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exp[iα]*exp[iβ] = exp[i(α+β)] の両辺の実部と虚部を比較してください.
補足
複素数の場合、上記の公式が成り立つ証明も併せて教えていただけないでしょうか?
- paix-x_logx
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一般的な数学の教科書に載ってますが、以下を参考にするとよいと思います。
補足
つまり行列を使った証明は厳密には認められないということでしょうか? お返事よろしくお願いいたします。
お礼
お返事ありがとうございました。 ここまでくるとやはり幾何学的証明のほうが文句がつきそうにないですね。 実はこの問題、1999年実施の東大の数学の問題らしいです。東大はどこまでを要求していたのかかなり疑問ですね。 旧課程から新課程への移行2年の年だったので一次変換でも複素数でも解ける問題でもだしたつもりなのか、それともひっかけだったのか…