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RとR^2の区別について
公理的集合論に関する質問だと思います、よろしくお願いします。 「RとR^2は純粋に集合としては間に全単射があるので区別できず、位相の構造まで入れないと区別できない」というようなことを教えていただきました。 しかしRは実数の集合、R^2は実数の順序対の集合であり、構成要素が異なっていると思います(もちろん実数をどういうように構成するのかということも関わってくると思いますが、RをQを完備化したものと考えても、やはりRとR^2では構成要素が異なると思います)。 つまり構成要素で考えればさらなる構造を入れなくても、集合として区別ができるのではないか、と感じるのです。 このことを私はRの構成はいろいろあるが、完備順序体としてはどのような構成によっても同型となる(つまり構成要素は違っても重要な性質は同じなので同じRと考えることができる)、ということから類推して濃度という側面だけからみるとRとR^2は区別できないという意味だ、ととらえました。区別できる、区別できないというのはどういう意味での区別なのかを考えなければならない、と。 ただここで疑問なのですが、ZFCのような形式的な集合論においてはこの要素に関しての区別というのはどのように扱われているのでしょうか。形式的な証明においては集合がこれこれの性質を満たす、というような議論が多く(互いに同型であるなど)、要素そのものを取り出してきてそれ自体の形に注目するのを見ません。フォーマルな形式的な議論においてもR^2は順序対からできているのだからある意味ではRとは集合として異なるのだ、というように扱うことができる、つまり違う集合として扱うことができるのでしょうか。 もしできないとすると非可算の濃度の集合は(位相などさらなる構造を考えないならば)結局一種類であり、区別するとか区別できないとかいうことが、そもそも意味をなさないのではないか、と思うのです(というより位相を入れて初めてRとかR^2が異なるものとしてでてくるのであり、純粋に集合としては違う名前をつけて議論すること自体できないのではないか、などとも感じるのです)。 この方面に明るい方、お暇でしたらご教授下さい。
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- jcpmutura
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Rの通常の位相は 開集合によって定義され 開集合は {x∈R|x<a},(a∈R) のように順序「<」によって定義されます。 したがって Rの位相の構造は順序の構造を含みます。 Rの構成要素のなかに 順序(位相)の構造がすでに入っているから 完備化 完備順序体 という(順序)位相的用語が意味を持ち Rは全順序集合だけれども R^2は全順序集合でないと (順序)位相的に区別できるのです。 RとR^2は (順序を含む位相的構造、(群,環,体等の)代数的構造等を除いて) 純粋に集合としては間に全単射があるので区別できず、 (順序)位相の構造(又は代数的構造)まで入れないと区別できません
お礼
回答していただきありがとうございます。返答が遅くなってしまい申し訳ありません。 私の質問では位相構造と順序構造の関係など甘いところがあり失礼しました。 私が一番伺いたいのは構成要素の違いは(特に公理的に議論する場合)どこから現れるのだろう、ということです。普通の理解ではR^2はR二個の直積であってRとはその要素が異なると思います。 ZFCなどの形式的な集合論では間に全単射が存在する2つの集合は同じものと見なす、つまり位相などが入る前は非可算集合はすべてのっぺらぼうのようなものであり区別できないのでしょうか。 そして結局その集合の要素である1と(1,2)が区別できるのはそれらが属している集合に構造が入っているためなのでしょうか。 しかし1と(1,2)は明らかに異なっており位相を入れなければ区別できないというのは直観に反するように思えるのですが...。というかそもそもこの流れだと1や(1,2)がいつ、どのようにして形式的に現れてくるのわからないのです。