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助詞、「は」の文法的意味を教えてください。
最近テレビのインタビューに答えて「・・・とは思いますけど・・・・」という表現が耳につきますが、ここで使われている「は」は、文法的にはどう解釈できますか?
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「文または文相当の語句や擬声語を承け、下の動詞(「思う」「言う」「聞く」などの場合が多い)の内容を表わす」(「国語大辞典」小学館)とされる、いわゆる「引用の格助詞「と」」の用法です。 例1) 「時代は少しも変らないと思う。一種の、あほらしい感じである。」(太宰治「苦悩の年鑑」) ただし、そこに係助詞「は」が挿入されると、その「引用の「と」」の指す事柄を対比的に取り立てる形の叙述の仕方に変わる、いわば「強調・確認の「は」」となって、普通では「それを確認しながらも、それに反したり矛盾する事柄を述べる時に用いる。けれども。」(「同上」) 例2) 「大丈夫、雨が降らないとは思うけれど、それでも、…」(太宰治「女生徒」) 「わしは、この女のした事が悪いとは思うていぬ。」(芥川龍之介「羅生門」) ここから、その表現面に表わしていない対比の対象を敢えて伏せたままにして、その限定の効果を利用してわざと婉曲を狙った、いわば表裏の含まれた露骨さを避けた「朧化(ろうか:おぼろにする/斑(まだら)に染める)」の話法に通じると言えます。 例3) 「岩見先生というお方は本当に、厳粛な、よい先生 だとは思いましたが、その裏には叔父さんのおせっかいがあったのだという事も、そのお 手紙の文面で、はっきりわかるのでした。」(太宰治「千代女」) 近ごろは物事をハッキリさせることをなるべく避けようとして、「~みたいな」「~だとか」「~の周辺」「~そこらへん」といった<朧化語>を、必要もない場面でも頻発させるようになりました。
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http://www.nkc.u-tokyo.ac.jp/study_info/study_info01_04_j.html 「は」はその前の名詞が多くの中から特定されたもので他にも言及しない種類があることを指しています。 私は猫を食べません。 「猫を」によって単に猫を食べないことを言っています。また「私は」によって私以外にも人がおり彼らが猫を食べるかどうかは関知しないことを言っています。 私は猫は食べません。 猫以外の料理の存在を暗示しておりその中で食べないのは猫だけだということを言っています。 ~と思いますけど。 単に自分の感想を述べ、相手の反応を誘っています。 ~とは思いますけど。 自分の感想を述べるが、それに相反する感想や選択の存在を暗示しています。 寝たきり老人は家族の邪魔だと思いますけど。市役所で処分していただけませんか。 寝たきり老人は家族の邪魔だとは思いますけど。父を産んで育ててくれたおじいちゃんですからやっぱり仲良く暮らしてゆきたいと思います。