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「無理からぬこと」の文法
「・・なのも無理からぬことである」と言う表現がよくみられますが、文法的にはどのように説明できるのでしょうか? 「無理かり」という形容動詞なのでしょうか? 「無理ならぬこと・・」というほうが自然に思われますが、そう言う表現を聞いたたことがありません。
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「無理(なり・だ)」の品詞は名詞・形容動詞です。 したがって、文法上は、あなたが書かれている通り、「無理なら」(文語形容動詞「無理なり」の未然形)+「ぬ」(打消の助動詞「ず」の連体形)となり、「無理ならぬ」とするのが本来の形です。 しかし、形容詞の言い方「よからぬ」とか「ふさわしからぬ」などの形から類推して、「無理」に「からぬ」を付けて言うようになったもので、現在では「無理からぬ」のほうが一般的に広く使われているわけです。
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- ma-bou875
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No.2です。 連体詞は、徳島県三好郡三野町(当時三野村)出身の教育者、 鶴田常吉氏(1894-1988年)が、1924年発刊した「日本国語法」で初めて品詞分類上の連体詞の概念を導入し、当時の文法の定説を覆しました。そして戦後広まっていったものと考えられますが、いつこの品詞が国語教育に導入されたかは存じ上げません。 また、No.1・3様がおっしゃるように、文法上の成り立ちとしては多少無理があります。 まさに、「良からぬ」の一語より対比・類推した造語的表現だと考えられます。誤用というよりは言葉の響き・語感を重視した、「役人言葉」・「知識人言葉」の部類に入ると思います。 知識が曖昧且つ主観が入っておりますので、「自信なし」の回答とさせて頂きます。
- luune21
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「無理ならぬ」の誤用から転じたものでしょうね。推測ですが、文語の形容詞未然形+ぬ との混同ではないでしょうか。 青空文庫で検索したことろ、 無理からぬ:32件 無理ならぬ:24件 でした。 もう使われてしまったものはしょうがないので、「無理からぬ」は連体詞にするしかないでしょう。
お礼
ありがとうございます。良く理解できます。「むりからぬ」は政治家や役人の人たちがよく使うように思います。「むりならぬ」ということばが使われて居る場面に出会ったことがないのですが、32対24も使われているのですね。
あの、このサイトの国語辞典に連体詞と出てますが、こういうことをお聞きになりたかったのではなかったんでしょうか。 (以下引用) ******************************************** 大辞林 第二版 (三省堂) むりからぬ 【無理からぬ】< (連体) 無理ではない。もっともな。 「―要求」 〔形容詞「よい」の打ち消しの言い方「よからぬ」などに類推して、形容詞ではない「無理」に「からぬ」を付けてできた語〕
お礼
ありがとうございます。でも、「よからぬ」は「よくあらぬ」からの変化形と連想できますが、それならば、「無理からぬ」は「無理くあらぬ」と言う言葉があってのことと思っていましたので、よくわかりませんでした。やはり、連想による誤用から始まったものと考えていいのでしょうか。
- ma-bou875
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「無理からぬ」は連体詞です。 =無理ではない。もっともな。 という意味です。 「よからぬ」と同じ使い方(ちょっと造語的?)ですね。 ちなみに、連体詞とは自立語で活用がなく、体言を修飾して連体修飾語にするものです。
お礼
ご回答ありがとうございました。なるほど「連体詞」ですか・・。 私は昭和15年生まれの66歳ですが、中学・高校を通じて、「連体詞」という言葉は聞いたことが無かったですが、確かに、「自立語で活用がなく、体言を修飾して連体修飾語にするもの」によくあてはまります。 「連体詞」という日本語学上の言葉は以前から有ったものなのですか?私が国語の授業をよく聞いていなかったのでしょうか。それともある時期から学問的に使われるようになった術語なのでしょうか。 お教え下さい。
お礼
なるほど、「よからぬ」などからの連想によるものですか。幾ら考えても分からなかったはずです。ありがとうございました。