ルールはその通りで大丈夫です。
1.は自分の本心というより、書きやすい方を選ばせます。両方をそれぞれの立場で
書かせてもよいです。どちらでもよいというのは求められていることではないので基本、
禁止にしましょう。
2.The reasons are as follows:「理由は次の通り」の意味ですが、第1段落でどちらか
選択記述し(結論)、上記の内容を第1段落末に書きます。
3.第2段落から複数の根拠を列挙します。最低3つが基本です。それぞれの理由は
書かなくてよいです。細々した理由を書くと、バランスが悪くなるので、むしろ箇条書きに
4つ、5つと増やす方がよいとされています。For exampleのような具体例や、譲歩文も
使い方によってかえって主張を弱めるので、基本入れません。
4.私がアメリカの大学で習ったことは、末の段落に「同じ内容を繰り返してはいけない」
ということでした。日本の英作文やエッセイの書き方には、文頭の結論を末段落で繰り
返しなさいとしばし記載されてますが、そうではなく、第1段落には「結論」を、最終段落
には、展開の「まとめ」を書きます。主に「警鐘」「推薦」です。個人的な内容がよいとされ
ています。また、まとめの段落は省略して、根拠を列挙した形で終えてもよいです。
ちょっと間違いを含んだ例を挙げると・・・
問)小学校からの英語教育は必要か?
1.(結論)必要だと思う。 理由は次の通り。
2.First, 言語は幼少期から始めた方が習得が圧倒的に速いし、発音も上手になるから。
3.Second, 将来の高校や大学受験の英語学習の負担を削減できるから。
4.Third/Finally, 世界が国際化の流れにあるのに、英語が使えない日本人は、将来必ず
不利になるから。
5.(まとめ)大人になって英語ができれば、様々なチャンスも増え、私の父親のように、
外資系企業でリストラになる可能性も確実に少なくなると思います。
英検対策などにも該当しますが、実は英作文やエッセイは、この構成が出来上がった
時点で勝負が決まっています。エッセイでは、文法や語法より論理展開や段落と段落との
整合性が最重視されるからです。また、一番難しいのは末段落の「まとめ」ですがここは
省略が可能です。
よくある間違いに次のようなパターンがあります。
(1)first, とsecond,が事実上同じようなことを言っている。
(2)結論に対する根拠の展開になっていない。(たとえば「必要だと思う」の結論に
対して、「文法よりスピーキングの方ががはるかに重要だと思うから」など)
(3)上記4.のThird,の内容は、「小学生からの英語教育」というより「英語を使えない
人がいかに不利か」に対する論拠にすり替わっています。よってThirdは訂正しなければ
なりません。
各根拠を長めに書く場合も、First, Second, Third,の直後にダイレクトな根拠が
なくてはなりません。つまり、読む時間がない人が、結論に対する根拠を素早く
知りたい場合でも、最初のワンセンテンスを読むだけで、根拠を全て理解できる
記述が求められます。悪い例としてFirst, when I was a schoolboy, I never learned English.
などという出だしがあります。これは日本人にありがちな書き出しです。自分が子供の頃、
英語を学ばなかったことが、「なぜ小学生からの英語教育が必要か」ということに対する
ダイレクトな根拠になっていません。日本人なら、「ああ、子供の頃には習わなかった
ので、恐らく後に苦労したため早い方がいいと言いたいんだろうな」と先を類推できますが、
これは演繹的な表現ではなく、西洋人には理解できない文です。
日本人にありがちが誤った論理展開はたくさんあってここでは列挙できませんが、
基本上記のパターン1つだけで、ほぼ無限に文章を作れますので、大学受験生までは
この1つでよいのではないでしょうか?
お礼
アメリカ事情を詳しく教えてくださりありがとうございました。なるほど納得です。環境や文化は語学に密接ですよね。紹介してくださった本、手元にあります。何度も読み返しています。それでもわからないことばかりです。ライティング指導はず~っと逃げてきました。私の一番の弱点なのです。今後湧き出るであろう質問に、また回答くださいね。