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法人の不法行為責任について

独学で民法を勉強中の初心者です。類似した質問を検索したのですが、見当たらなかったので質問させて頂きます。 「法人の理事が目的の範囲内の行為をした結果、相手方に不法行為に基づく損害を与えている場合について、このとき相手方が誰にどのような責任を求めることができるか。」 この場合、自分は 「理事は相手方に対して不法行為に基づく損害を与えており、且つその行為は目的の範囲内、即ちその職務を行うにつきのものである為、実在説に基づき一般法人法第78条より理事が代表を務める法人に対して損害賠償を請求できる」 と考えました。 しかし正答を確認したところ 「相手方は法人に対し民法110条の適用により契約の履行を求めるか、又は一般法人法78条の損害賠償を請求することができる。判例は前者を優先適用するが、一般法人法により78条の特別適用が出来たことから、相手方はどちらでも選択できるとする重畳適用説が妥当。また、相手方は理事に対して民法709条の不法行為責任を追及することが可能」 となっていました。これについて 1)民法110条は権限踰越の表見代理についての条文ですよね。この問題の場合理事は目的の範囲内の行為をしているのに何故この条文が当てはまるのでしょうか。 2)そもそも、何故「表見代理」の条文が此処で登場するのでしょうか。 3)相手方は理事又は法人どちらにでも責任追及が可能とのことですが、両方に責任を追及することは出来るのでしょうか。 また、 4)こうした論述問題を解いていると良く学説を採り上げての答を述べることを求められるのですが、どの説を採り上げれば良いのかが良くわかりません。有力説や判例、通説等様々有りますが、どれをどの様なときに、どう使えば良いのでしょうか。(本題から道が逸れてしまうのですが、ずっと気になっていましたので…) 初歩的な質問ばかりで申し訳御座いません。お答え出来る範囲のみで構いませんので、ご助力頂ければ幸いです。

みんなの回答

  • kanpyou
  • ベストアンサー率25% (662/2590)
回答No.2

3) 私自身は、権利重複説採っているので、請求根拠条文が複数ある以上、それぞれに請求できると考えています(訴訟法上での解釈も、請求(提訴)可能としています)。 4) やはり、「良書」に出会うことと、よき友人に出会うことが一番の解決への近道でしょう。

  • hekiyu
  • ベストアンサー率32% (7193/21843)
回答No.1

1,不法行為は法人の行為なんですから、実在説に 従えば、請求相手は法人だけのはずです。 しかし、小さな法人などでは、法人に資産がなく 理事に資産がある場合が多いのです。 他に、理事の隠れ蓑に法人が利用されている場合もあります。 それで、理論的には難があるが、理事にも責任を認められる ようにする必要がある。 その為の理論構成として、表見代理の規定を、準用 ないし、類推適用して、被害者を保護しよう、 てことだと思います。 適用では無いでしょう? 理事は法人の機関であり代理人とは異なりますから、 準用ないし類推だと考えますが。 2,「どの説を採り上げれば良いのかが良くわかりません」     ↑ 一般には、あれかこれか、としてはいけません。 安易にそんなことをやると、理論矛盾を起こす場合が あります。 法学で、理論矛盾は致命的です。 こいつは何も解っていないな、と評価されてしまいます。 基本的には、教科書の理論で、教科書の結論を出すのが 原則です。 ある先生の理論を採用しながら、他の先生の結論を もってくるときは、十分注意してください。 3,法律の考え方ですが。 条文があります。  ↓ それに理論を当てはめます。  ↓ すると、ある結論が出ます。  ↓ その結論が、現実社会で妥当かどうか吟味します。 つまり、当事者の利益がきちんと公平に 調整されているか、ですね。  ↓ (1)結論が妥当ならそのままでOKです。 (2)結論が妥当でないなら、一考です。  ア、そのまま押し通す。その場合は、出た結論の妥当性を補強する。  イ、結論を変える。    その時、理論に矛盾が生じないか、検討する。    矛盾が生じる場合には、理論そのものを修正、ないし    他の理論を持ってくる必要がある。

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