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アメリカは財政破綻を回避できますか?
回避できるかもしれないと思っているからドルを刷りまくっているんですかね? ベストを尽くせば回避できる可能性が残っているのですか?
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- sudacyu
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基本として、その国の国内の生産物と通貨のバランスを考えてください。 物が増えずに、札束が倍になれば、通貨の価値は半分になります。 ですから、国内では、流通する通貨量を増やしても、値段の付け替えが起こるだけで、財政の状況には変化がなく、変わらないのが基本です。 これが、変わってくるのは、「借金」が関係しています。 借金の金額は、変わりませんから、利子を生む金利以上に、通貨の価値が下落すれば、借金をしている者は、実質的に借金が目減りし、楽になります。 ですから、お札を大量に刷って流通させるというのは、実質的に借金の一部の返済免除を行っていることになります。 これによって、国内のお金を借りた人や会社が楽になり、貯金の多い人は損をします。 アメリカ政府は、アメリカ最大の借金持ちですから、ドルを印刷することで、貯金を持っている人たちから、強制的に税金を徴収していることになります。 更にアメリカは、何十年も貿易赤字で大量のドルを海外に垂れ流し、中国・日本・産油国のアメリカドル国債・中南米その他発展途上国の大金持ちのタンス預金などになっています。その額は三百兆ドルを超えるでしょう。 アメリカが世界各国に400兆円レベルの借金をしている状態で、大量にドルの流通を増やし、10%インフレにすれば、40兆円分、世界各国から借金の棒引きを受けたことになります。 つまり、アメリカはドルを増やしすぎて急激にインフレになった場合は、経済混乱が起きてしまいますが、経済混乱が起こらない程度に、段々とインフレにすれば、外国からの借金が実質的に減少するので財政的に大いに助かるシステムになっています。 <参考> 残念ながら、日本「円」の場合は、そのようなわけにはいきません。 日本政府の借金は、日本の銀行預金を通して、日本人が買っているため、インフレにすると日本人の銀行預金が実質的に目減りするという形になっています。(その分、政府の借金は減ることになります。) 日本が高齢化社会で、若者よりも高齢者が多くの預貯金を持っている現状では、インフレによって強制徴税(預金者が損、日本政府が得ですから、インフレは強制徴税です。)をすると、高齢者(=選挙の投票数の多い団塊の世代)から大反発を食って、政権交代となります。