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ノーマン・ロックェルの現在の評価について

人気の高い画家で市民権を得ています(私も大好きです)が、それとは別に芸術作品としての今の評価はどうなっているのでしょう。過去には、写実が過ぎて写真と変わりがないと酷評されたそうですが。

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  • PEPSI
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回答No.1

>写実が過ぎて写真と変わりがないと酷評されたそうですが。 そうですか?全然写実的じゃないと思いますよ。表情とかもかなりディフォルメされていると思います。 僕も好きですけれど、僕のこの人に対する評価は「芸術家」ではなく「イラストレーター」ですね。 どこが違うかというと「狂気」や「感情」がその作品の中にないからです。芸術家と呼ばれる人の絵は自分の内面をキャンパスの中に表現します。 でもイラストレーターは人の望むもの、一般人が好むものを描きます。 「どちらが優れている」とか「どちらが正しい」という問題ではないです。 そして一般的には「イラストレーター」よりの画家は美術的関知からは評価されにくいです。 でも民衆に評価されているのはご存じの通りですし、喫茶店などで飾ってあるのを見るとその絵の表情の豊かさに心が和みますね。

airpackin
質問者

お礼

返答、ありがとうございました。 「イラストレーター」ってぴったりですね。 「芸術家」と「イラストレーター」とでは、それぞれの作品のあり方が違うということに改めて気づきました。

その他の回答 (1)

  • sponta
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回答No.2

ノーマン・ロックウェルは写実なのでしょうか。 私には彼は表現主義の作家と思えます。 その象徴性を考えると現代のイコン作家といえるかもしれません。 ☆ アメリカの人気作家、アンドリュー・ワイエスをご存知ですか。 彼のお父さんはNC・ワイエス。息子さんはジェームズ・ワイエス。3代の画家です。 おじいさんのNC・ワイエスは、ノーマン・ロックウェルと同じようなイラストレーターといえるでしょう。 絵本の挿絵を書いたり、描かれている人物の感情が説明されている(イラストレイト)。 父の反動からか、アンドリュー・ワイエスは、神秘主義というのでしょうか、ナイーフというのでしょうか。 描かれている人物が自分の感情を説明するような表情をすることはなく、ただそこに存在しているような絵を描きました。(いくつかの例外の作品はあります。) そして、ジェームス・ワイエスは肖像画家。 彼は祖父と父の作品を見てそだち、 感情を表現すること。感情を秘めることで表現すること。それらの2項対立を昇華して堂々たる肖像画を描いています。 ☆ 根源的な話になりますが、 例えば、帰郷という絵で、軍隊から帰ってきた息子を家族が迎えている。 喜んでいる家族達の表情。 だけれども、人の感情は喜んでいるというだけの単純なものではないはずです。 人間は喜んでいると同時にせつなさを感じていたり、自らの運命や国や戦争を嫌悪していたり、他の家族の息子達が戦死しているのに自分たちばかり幸福でいていいのだろうかと恥ずかしくなったり、いろいろなものがない混ぜになっているはずです。 ノーマン・ロックウェルの絵というのは、そういう現実の複雑さを捨象して単純化している。 そのあたりに現実を忘れさせる麻薬的な部分があるのだと思います。