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経済成長について理解したい
経済成長には生産性や生産年齢人口や資本などの影響があるとどこかで読んだ覚えがあるのですが、明確に理解できていないので質問させていただきます。 サービスの生産性というとイメージしにくいので農業から工業へのジャンプを考えると・・・ 労働集約的生産をしていた農業が工業化で一人当たりの生産性があがることで価格は下がる。よって雇える人数が減り、工業の方に労働人口が以降する。 国家の税金や商業で設けた人のお金が資本となって技術革新とともに工業化へといく。 というような感じなのでしょうか? わたしの勝手な生産性のイメージって今まで人手×労働時間が係った作業を機械を作る少ない労働時間で生産できるようになったって感じなのですが・・・。 すっきりしないので、詳しい方ご教授お願いします。できればわかりやすくお願いいたします。
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- gootttt
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経済とは、作って分けて使うという、生産分配消費で成立しています。 ですから、経済の進歩は、生産と消費の両面から見ていくと分かりやすいと思います。 生産の進歩とは生産技術の進歩です。 過去の経済では農業が経済の大部分を占めていました。大分経済が発展した江戸時代ですら8割くらいの人間が農民でした。 ですから、過去において経済の発展とはまずは何より農業の発展であったと言えます。 具体的には、新しい農法の開発、新しい農具の開発、新しい品種の開発などです。 さてそれで少しづつ経済が発展していくにつれて、農業以外の産業が発達するようになりました。それは何故でしょう? これは消費の面から見ていくと良く分かります。 まずこの社会が10人の社会だとします。 1人の人間が働いて1日分の食料しか生産できない社会では、10人が10人農民(食糧生産)に携わります。 なぜなら飯を食わないと人は死ぬからです。 しかし、技術の進歩により1人の人間が働いて2日分の食料を生産できる社会では、10人が農民を続けることはありません。 なぜなら食べる人は10人しかいないのに20人前の食料を作っても食べきれないからです。 ですから、やがて5人で10人分の食料を作り、残り5人は別のものを作るでしょう。(服や住居や村の安全などを守る役など) このように経済の発展とは生産技術の進歩による生産力の増加と、大量に生産されたものをいかに使いいかに生きるかという消費(生活)の変化です。 原始時代にはマンモスを狩り、洞窟にすみ毛皮を着ていた我々は、今じゃ工場で働き大量のものを作り、そこでもらった給料で大量のものを消費して生活しています。 この生産と消費(生産)の変化こそが経済成長なわけです。 WW2前に大恐慌が起こった原因は大量生産技術により爆発的に増加した生産力を上手くコントロールしたらいいのか分からなかった結果暴走してしまったわけです。 今までより10倍作れる→使い道がない→売れ残る→経済破綻。 そのような混乱の中、台頭したファシズムはこの有り余る生産力を戦車などの軍事兵器に費やすことを選んだわけです。 その結果、使い道は定まったけど国民の生活はよくなりませんでした。 そうして拡大した軍事費は国際的な緊張を招きww2の原因になったわけです。 そしてWW2後大量生産技術による生産力は、国民の生活を向上させることに費やされるようになり世界の経済は爆発的な成長を遂げました。 ちなみに経済における分配は特に政治とのかかわりが強いです。 つまり、税により誰からとり、政府支出により誰に与えるか、企業が有利なルールにするか、労働者に有利なルールにするかなどです。 明治時代の工業化政策も大抵は分配からのアプローチです。 ・殖産政策→税により国民から徴収した富を工場を作ることに分配。その後払い先相手に与える。 ・為替安→自国通貨を低く抑えることにより、消費者に不利で輸出企業に有利な政策。 ・企業に対しての補助金→国民から徴収した金を企業に渡すことで企業を強くする。 当時は何よりも企業を強く大きくする必要があったのでこれらの政策が採られたわけです。
農業社会の経済成長 穀物をつくる→たくさんできる→農民が豊かになる→農民が増える→更に沢山できる→開墾して農地を増やす→先頭へ戻る 工業社会の経済成長 モノをつくる→売れる→儲かる→儲かった金を工場へ投資する→更にたくさん安くできる→更によく売れる→更に儲かる→先頭へ戻る 商業社会の経済成長 ものを仕入れる→売る→儲かる→儲かった金を店舗拡張と仕入れににつぎ込む→更にたくさん売れる→更に儲かる→先頭へ戻る ものが捌ける(売れる)市場が無限にあれば成長モ無限になります、というごく単純な成長の図です。経済成長は自由主義+資本主義ではごく自然な現象なのだと思います。実際は競争もありますし、生産性の向上もあり、様々な要素がこれに絡んできます。 国が農業主体から工業化へ向かうのは農業の成長が限界に達したあとです。農民の就労人口を吸収できた、技術のイノベーションが重なった、アメリカの好景気が続いたなど、有利な要素が重なって日本の成長は急になったのでしょう。 現在は工業が色んな面で限界に達して、次の儲け仕事へ向かう時代なのだと思います。