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木造住宅百年計画とは?技術や構造について教えてください
- 木造住宅百年計画とは、木造住宅を100年使えるようにするための取り組みです。耐久性や耐震性を考慮した構造や工法、伝統的な継ぎ手などが必要不可欠です。
- 木造住宅では基礎や構造材、接合部などに特に注意が必要です。コンクリート基礎を使う場合、耐用年数は約60年ですが、木造住宅ではより長持ちする工法や技術が必要です。
- 一方、昨今のハウスメーカーが建てる30年使用の家との違いは、メンテナンスの方法や素材の選択にあります。木造住宅百年計画では、定期的なメンテナンスと適切な素材の選択が必要です。
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>日本人が百年住宅を選ぶ意味・意義はなんですか? 一つ目、そして一番重要な意味は、木造住宅に住んでいる人が幸せそうで、アトピーにもならず、またヒステリーやうつ病の発生率も低いんじゃないかと思っているからです。ヒステリーの発生率と木造住宅との相関関係など、反論もあるかもしれませんが、それは直感・主観ということで許してもらうことにしています。だから木造住宅なです。 次に重要なことは、日本は森林資源が豊富な国であるということです。世界でも6番目ぐらいの森林大国なんですよ。その森林資源は再生可能な資源ですから、山の恵みである木材を頂戴しても、ちゃんと苗木を植えておけばまた60年後にには立派な角材がとれるまで成長しているんです。そして、2000年代に入って、戦後の乱伐後の大量造林からまさに60年たって、丁度、伐採時期を迎えた資源が有り余るほど有るんです。だから、有るものを使うのが良いのじゃないかと考えるわけです。だから国産材を使用した軸組み在来工法、または軸組み伝統工法が良いと思います。 三つめに、なぜ100年か、ということですが、家を建てると言うのは大事業で、経済的負担も大きいですね。すべての人が自分の人生で家を建てなくちゃならないとしたら、○○○○ハウスは儲かってしょうがないでしょうが、住宅ローンの返済で人生を費やしてしまうと人や、もっとひどい場合は住宅ローンをしたばかりに破産してしまう人も現れる。もし、住宅は100年使う事が普通になると、爺さんの建てた家に住む人、親父の建てた家に住む人、そして自分で家を建てる人がそれぞれ3分の1ぐらいになり、日本人の2/3は家を建てるという大事業をしなくても良いことになる。家系の三代を考えれば、そのうち一人ぐらい甲斐性のある人物が登場するわけで、この甲斐性のある人が100年住宅を建てる。そうすると次の二世代は、馬鹿息子だったり、「三代目には、、、」といわれる駄目人間だとしても、立派な木造住宅に住みながら一生を終えることができますよね。 だから100年住宅が良い。○○○○ハウスや金貸し業者にはビジネス・チャンスが減ってしまい申し訳ありませんが、一軒の家を、平均で三代が使うようになれば、世の中みんなが幸せに過ごすことができるようになります。 さて、木造100年住宅に対する誤解や偏見があるので、この場を借りて訂正を少々。 1.高価な木材を使わないと木造住宅で100年耐久を目指すことができない? =>そんなことは有りません。戦後に大量造林して花粉症の原因となっている国産60年生の杉で十分です。また杉の構造材をヒノキに変えても追加の費用は30万円ぐらいですよ。 構造材の材木価格は建て坪30坪の2階建ての場合でも、高々200万円ぐらいです。 http://www.piccolo-net.jp/kakaku/sample001.htm 2.木造で100年耐久の家をたてるのは、特別に技量のある大工や、宮大工などで、費用も高い。 そんなことは、ありません。まず宮大工は住宅を建てる大工ではないので、忘れてください。住宅を建てる大工は30年しかもたない○○○○ハウスの住宅を建てる大工でも、手刻みで柱から作ってゆく完全オーダーの住宅を建てる大工でも1日当たりの日当は同じです。ですから、技量の高い大工仕事をしてもらって、プレハブ組み立て賃と同じ日当ですむのです、あら、かえってお得ですよ。 3.基礎に使う鉄筋コンクリートの耐久性が60年しかないのに、その上の木造住宅が100年もつのか? 確かに鉄筋コンクリーは耐用が60年と考えることになっていますが、この耐久性はアルカリ性のコンクリートが酸化する時間を考えて60年ということになっています。コンクリートに背筋する鉄筋が錆びることによってコンクリートの酸化が促進んするわけですから、錆びないエポキシ樹脂で被覆した鉄筋を使用すれば、鉄筋コンクリートの耐久性は向上します。基礎屋さんに耐久性100年でお願いしますといえば、大丈夫です。 4.木造住宅は隙間風があって寒い。 たしかに、湿潤温暖な日本の伝統住宅は夏の日差しから守ること、そして風通しを確保して湿度をコントロールすることを重視してきたため、冬は寒いという印象を持っている人が多いですね。これは木造住宅の性質ではなくて、日本の伝統建築の特徴です。いま、機械式の冷暖房が普及した時代には、なにも江戸時代の建築様式を真似る必要はないのですから、施主さんの志向によっては、フィンランドの家のように、木造で大変気密性が高く、冬の暖房費もかからないQ1.0住宅というのも可能です。むしろ、Q1.0という高気密・高断熱住宅に挑戦する建築士は必ずと言ってよいほど木造を選択します。それは、材料として熱伝導率の高いコンクリートや鉄筋が使われると、家自体の断熱性の確保が大変で、より多くの断熱材を使用することになるからです。それに比べるとコンクリートの5分の1の熱しか通さな木材で全体を構築することのメリットが大きいのです。
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- mmky
- ベストアンサー率28% (681/2420)
木造住宅を百年使えるようにするために必要な事柄(構造、工法、技術など)を教えて下さい。 ○ 日本には宮大工という専門家がいます。駆け出しからトップの棟梁までいますが、上位の宮大工さんなら100年、300年、500年以上でも問題はないようですね。木造住宅は名前の通り、木造ですから土台さえしっかりしていれば、あとは木材次第ですよね。立派な宮大工は木材のくせを見抜いて家を建てるのですね。木材のくせの見方で10年から1000年までの開きが出るのですね。木材のくせを見抜いてくせを打ち消すように配置するだけで100年以上持つのですね。木材は生き物ですから反ったり、ねじれたり、ちじんだりするんですね。下手な大工さんが作った家は10年でガタガタですね。ちょっと大きな地震で簡単に倒壊しますね。30年以上たってもふすまや障子に1mmの狂いもなければ100年以上大丈夫ですね。つまり、木造住宅は木材次第で何年でも持つものなんですね。
お礼
ありがとうございます。 そうですね。今では僅かになってしまった、木の心を知る職人が、身近にいた時代が日本にはあったのだと思います。
- phj
- ベストアンサー率52% (2344/4489)
木造百年住宅の根本的な問題、逆を言えば「どうして日本の建物は寿命が短いのか?」は建物の耐久性はとは違った意味があります。 もちろん、35年程度で壊れてしまうような素材で作ることはできず、大工もそれなりの腕と経験が必要になるとはいえます。 しかし、そもそもなぜ日本の個人住宅は30年程度の安普請になるのでしょうか。 一番大きな理由は「減価償却」が35年だからです。パン屋さんなら、業務用オーブンなどを利用されていると思いますが、毎年の会計に減価償却を入れていますよね。オーブンだったら10年ぐらいなのでしょうか。 個人住宅の場合は35年が減価償却期間になります。ですからローンも35年を越える設定は出来ないことになります。なぜなら減価償却期間が終了して価値が0になった建物を担保にしてお金を貸すことが出来ないからです。 日本の建物が何十年も持たないのは、35年で価値が0になるということが一番大きいのです。また一旦価値が0になってしまうと、改修工事をしても価値が戻らない仕組みなのが日本の税制などを含めた基準の大きな問題点です。 つまり、30年程度で改修工事をして長く持たせようとしても担保が無いのでローンで改修工事をすることが出来ない、その代り35年後にローンが終わったらその家を壊して新しい家を子供と共同でローンを組めば新築ぴかぴかの家を作る費用が借りられる、ということなのです。 こうなれば普通の人は、家を長く維持するより立て替えるほうを選ぶわけです。 この逆をやっているのが欧米のやり方です。ロンドンやローマなどの共同住宅だと「今近辺ではかなり新しい物件」と不動産屋が紹介しても18世紀に建てられた建物ということもよくあるのだそうです。建物の構造や基礎はそのままに、内装や配管などをリニューアルすることで建物の価値が上がるため、ローンも組めるしなにより不動産価格を上げることができるので、よほどのことがないかぎり新築よりも改修を選ぶのです。 またアメリカではDIYが盛んで自分で直す人がたくさんいますが、これも確定申告時に自宅の改修費を経費として減損処理することができるので、自分でやる人が多いのです(アメリカはすべての人が確定申告する法律になっています) また、それによって少ない投資(自分たちでやるわけですから)で資産価値が上がり、古い住宅を購入して自分たちで直し、買った金額よりも高く売る(土地の価格変動を除く)ことも可能なので、みんな積極的にやるのです。 そして、結果として古い住宅が新品同様に流通し、新築と同様の(もしくはちょっと安い)価格で買われていくわけです。 日本の税制では個人の確定深刻の全村処理の幅はものすごく狭いですし、住宅投資の減損処理などは最初からありません。 こういう仕組みを変えるには時間がかかるため、まず建築物として100年住宅を提唱したのが現状だといえます。 そして「リニューアルしやすい」ということを前提に、建物の構造(梁や柱や基礎)は100年程度の減価償却ができるよう設定し、配管や壁などは従来どうり35年で原価償却することを目的としています。 そうすれば、最初に建てた人から次の人に移るときに新品同様でありながら安いということも可能だし、ローンも組めるということになるからです。 現在の技術からすれば、プレハブ工法(大工はほとんど要らない)でも100年持つ住宅ができるのです。 しかし、建物がいくら持ちがよくても、それを買う資金と維持する資金がなければ誰も買わないのです。
お礼
ありがとうございます。社会問題を政治課題として考える時、 ・理念(大目的) ・政策 ・制度 という風に考えるのだと、どこかで耳にしましたが、ズバリその「制度」の問題を答えていただき、嬉しく思います。お話をうかがって新たに浮かんできた疑問は (1)アメリカね平均的木造建築の実質耐用年数はどれくらいで、法定耐用年数は何年なのでしょう?そしてそれはどんな理念と政策によるものなのでしょう? (2)翻って日本の法定耐用年数は、いかなる理念と政策によるものなのでしょう?やはりハウスメーカーの売り上げ三倍増計画と金融売り上げ三倍増計画の後押しのためなのでしょうか? 西欧人は、生活様式が自分たちの精神を支えていることを良く理解しています。ローマ人の遺産が身近なことが、彼らがそうしたことを学ぶのに役にたったのかもしれません。
- misawajp
- ベストアンサー率24% (918/3743)
大工の腕前について 職業柄お判りのことと思います 同じ素材を使用しても、素人に毛の生えた程度のと。腕の良い職人では出来上がり方がまるで違います。素材の生かし方も違います 今の自称大工で 大工と呼ぶにふさわしいものは 極僅かでしょう 2x4やプレハブはその歴史を見れば判る通り素人もどきでも建てられることが目的です、長期間の使用は目的ではありません 同じ木材でも、ひねり具合を判断し、十分に乾かし、材木の特性を生かして適材適所に使用すれば長持ちすることは間違いありません また適切な補修を行っていくことも必須です それらを考えると 3倍の費用をかければ5倍は持つ 程度でしょうか
お礼
図々しいお願いに応えてくださって、ありがとうございます。 >職業柄お判りのことと思います 私たちには当然のことが、学者先生らには、いくらいっても念仏にしか聞こえないらしいので、少々疲れていました。 彼ら「学究の徒」に言わせると、職人がマニュアルを作らないのは「粋」なんだそうです。「マニュアル」の意味さえ知らないで使えるアホが、助成金というかたちで税金を使っている大学に席があることに、ため息が出てしまいます。マニュアルが「対象は均質である」という架空の設定に依拠していることすら知らないのです。木を生かそうと思えば、当然一本一本性質が違うわけで、それを見極めるのが大工の腕の本質であり、その「直観」という高度な認識がマニュアルになるはずがないということが、学問馬鹿には判らないらしいのです。 ともあれ、 私は、大工の質が落ちてしまったのは、大工のせいではなく、産業構造が大工の腕を必要としなくなってしまったからだ、と考えていたのです。お話を伺ってその確信が高まりました。 日本のためにも、腕の良い大工や職人を必要とする住宅業界であって欲しいと思います。そしてその先に、木の心、物の心、物の本質と身近に暮らしてきた、日本人の豊かな精神の復活を願って止みません。
- 雪中庵(@psytex)
- ベストアンサー率21% (1064/5003)
コンクリートはほぼ石ですので、2~300年は持ちます。 ただし、鉄筋コンクリートになると、アルカリ性のコンクリートが 表面から(二酸化炭素による酸性雨と同じ効果で)中性化し、 鉄筋まで届くと錆びて膨張し、コンクリートがはがれたり、 ヘアクラックからの浸水で溶け出したりします(明治の鉄筋 コンクリート造を解体したら、鉄筋の場所が空洞になっていた 例がある)。 しかし、たとえば壁厚18cmの壁式鉄筋コンクリートで、今まで のW配筋(両側から3cmの所に二重に鉄筋を入れる)ではなく、 センター配筋にすると、8cmの壁厚で400年前後持ちます (ヘアクラックがなければ)。 実際、日本最古のコンクリート造である小樽港の防波堤は、 塩水と波浪という最悪の条件において、100年近くを経て今も 補修せずに健在です。 即ち、コンクリートの基礎は、設計と施工が良ければ、楽に 100年持ちます。 上屋の木造については、昨今の国交省の「200年住宅認定」 の評価基準の1つが「更新性」である事から分かるように、 メンテナンスフリーで100年持たせる事は不可能です。 よく「寺社建築は何百年も持つ」と言われますが、実際に 持っているのは柱・梁など極太の一部の骨組みだけで、 垂木や根太などは定期的に「更新」されており、本質的に 「何百年も持つ」とは言えないものです。 まして、住宅レベルの細い木材と通気性の悪い新建材を 錆びやすい金物でくっつけただけの代物では、「日本の住宅 の平均耐用年数は35年=住宅ローンと同じ期間で日本人は 永遠にローン奴隷」というのもむべなるかな、です。 宮大工の頼んで30cm角の大黒柱のような柱だけで建てれば、 神社並みに骨組みだけは百年以上持つでしょうが、メンテナンス 費用は次第に増大していくし、何より火災に対しては無力です。 そんなコストをかけるなら、今回の大震災で実証されたように、 耐震性・耐火性・耐津波性(?)に優れた壁式コンクリート造で 建てれば十分です。
お礼
ありがとうございます。鉄筋コンクリートの話よくわかりました。古い建物で基礎がボロボロになっているのは、そういうことなんですね。 国交省の認定はよんでおきます(携帯しかないんで観られないファイルも多いのですが) 更新性は大事だと思います。それだけ多くの職人集団が必要ということですものね。 psytexさんには聞いてみたいことがあります。白州次郎は省力化と面積の効率利用のために畦のコンクリート化を提唱してましたけれど、私なんかは「シュレーゲルアオガエルの産卵場所がなくなっちゃうなぁ」とか思ってしまいます。 飽くなき効率化を求めて、そうしたコンクリート作りの家や街に住んで、私たち日本人が最大充足を得ることができるのでしょうか? 「草木や虫の一匹に、私たちの神は宿る(引用曖昧/ナウシカ)」 と言いうる、私たち日本人が。
- misawajp
- ベストアンサー率24% (918/3743)
コンクリートも金具も百年以上持ちます いま 住宅の寿命が短いのは、(費用が主ですが)間取り等に余裕が無さ過ぎることです 使わなくても済む部屋が一部屋あれば、内装の手直しだけでかなりの対応ができます 私の前の家は明治の建築です 梁にはわざわざ曲がった木が使われておりました 柱は主要部分が8寸 些細なところも6寸でした 普段は使わない部屋が3部屋ありました 親父が変な増築をしたため床下の湿気が抜けなくなり根太がぼろぼろになり改築をあきらめましたが 適切に使用していれば まだ百年以上持たせられたと思っています 床下高さを十分にとり、少し太めの柱を使い、軒出を3尺、当面使わなくて済む部屋を2部屋準備できれば、百年は簡単です ぎりぎりのスペースしか無いから、すぐに行き詰る訳です、余分なスペースがあれば、かなりの変化にも対応できます、それが住宅の寿命を延ばすことに直結します ただ これを実現するには 敷地等を含め 費用が5割近くは増加するでしょう(百年持てば安いものですが、当面の支出に対応できないのが現状でしょう)
お礼
ありがとうございます。なるほど頼りになる回答とはこういうものかと、過去の自分の回答を反省するに至ってしまいました。 図々しいお願いですが、よろしければもう少し頼りにさせていただきたいと思います。 今の作り方に+αで大丈夫とのお答と理解していますが、それは例えば2×4のようなものや、雑な造りのものでも大丈夫ということなのでしょうか?柱を太くとのことなので、在来工法で腕の良い大工さんがきちっと作って、とのことなのでしょうか? というのも、「工法と耐用年数が規定されれば、自ずと必要となる大工の腕前が決まる」という仮説の検証をしたかったのです。 以前のお宅は、いわゆる古民家かと思いますが、そうしたものを、電動工具で2×4しか作ったことの無いような大工が、マニュアルさえあれば作れるようになるのでしょうか?おそらく無理だろうという仮説です。百年保つ家には腕の良い大工が、三百年保つ家にはかなり腕の良い大工が必要なのではないかと思うのです。そして宮大工の世界があって、その頂点に法隆寺などを再建した西岡常一棟梁 のような人がいるのだと、直観しているのですが、どうなのでしょう?
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お礼
大変丁寧なお答をいただき、ありがとうございました。お礼遅くなってしまって申し訳ありません。 理由の1、私もそう思います。私がそう思うのは、やっぱり大工さんたちが生き生きと腕を振るっているからです。 「組立業者」という言葉にどれほどの忸怩たる思いが込められているのか。それでも生業としてこなしていく。それと喜びをもって腕を振るった家が、同じ物だとは思えません。 住む人が幸せで、 受け継ぐ人が幸せで、 環境に適っていて、 作る人の誇りだったら これを実現しやすくしていくのが国益だと思っています。