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古文の助動詞「べし」についての用法について
- 古文の助動詞「べし」について、一人称なら「意志」、二人称なら「適当・勧誘」、三人称なら「推量」と習われています。
- 例えば、「男、わづらいて、心地死ぬべくおぼえければ、」という文の「べく」は、「意志」の用法です。
- 助動詞「べし」や「む」の人称によって意味が変わりますが、一人称は「私」、二人称は「あなた(相手)」を指し、三人称はその他の人や物事を指すと言えます。
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この文章は伊勢物語の最後の段にある文章で、次に「つひにゆく道とはかねてききしかど昨日今日とは思はざりしを」の和歌が続く短い文です。 助動詞の「べし」は、一人称の意味は「意志」と習いますが、正確には「意志であることが多い」です。他の人称にしても同じで、絶対ではありません。前後の文脈から考えることが大事です。ここでは、昔、男が病気になり、それも和歌に「つひにゆく道」とか、「昨日今日とは思はざりし」とあるので重いと考えられます。それなので「死ぬべく」の「べく」を意志とすると、「死のう・死ぬつもりだ」のように自殺を想像させるような訳になってしまいます。適当であれば「死ぬのがよい」、命令は「死ね・死ねよ」、可能であれば「死ぬことができる」など前後の文と合わなくなります。当然であれば「死ぬはずだ」、推量であれば「死ぬだろう」です。この2つであれば前後の文とも合いそうです。 書店で参考書系統の「伊勢物語」の品詞分解が載っている本を見ましたが、3冊全てが「推量」でした。「古典文学解釈講座大13巻」を見ると、「当然(推量)の助動詞「べし」の連用形」」とあります。定まっていないようです。 ともかく、人称による意味の識別は簡易ですが、文脈によって考えることも大事です。 参考に、この文章の全文を下に記載しておきます。 昔、男わづらひて、心地死ぬべくおぼえければ、 つひにゆく道とはかねてききしかど昨日今日とは思はざりしを 以上、参考まで。
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- otasuke009
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答えが間違っているようです。 正解は「推量」のはず。 大雑把に口語訳すると「男は病気になって死にそうに思われたたので」となります。 「~そうに」というのは推量の訳し方です。 「べし」や「む」の意味の判断で、人称による区別をすることは、どのテキストにも書いてありますが、いちおうの目安にすぎません。あまり決めつけすぎずに場合に応じて考える練習をしたほうが良いでしょう。
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回答ありがとうございました。