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味覚嗅覚の研究って何が面白い?

マウス,ハエ,線虫などの味覚嗅覚の研究をしてる人って, 何が面白くて研究しているのですか? 新しいことを見つけるためのネタの1つですか? 味覚嗅覚の受容体・神経回路・行動を解明するのが好きなのですか?

質問者が選んだベストアンサー

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  • cyototu
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回答No.5

私は物理学の研究で飯を食って来た者です。研究をすると言うことは、必ずしも応用を考えながら研究するとは限りません。例えば理科系には、理学と工学がありますね。工学の至上命令は、我々の世界を如何にして住み良くするかにあります。一方、理学の至上命令は、この自然界を色々な切り口から理解する、あるいは筋の通った理屈を付けると言うところにあります。この違いを認識しておかないと、理学者と工学者の違いが理解できなくて、何がなんだか判らなくなってしまいます。 ですから、工学では何かの役に立つものを作ることが第一目的です。そしてそれが出来れば良いので、それが何故そのように動くのかを理解することは二の次です。勿論、その理由を理解知ていればそれが物作りに役に立つこともありますから、理解していることに越したことはありません。だから、工学者も自然科学を勉強します。しかし、理解していなくても、経験や自然界の観察による模倣でも立派に目的は達せられます。実は、過去の経験によると、理解しているかどうかよりも、経験や模倣の方が遥かに重要であるように思えます。 一方、上でも述べましたが、理学者は一般に物作りには興味を持っておりません。それよりも、我々を取り囲んでいるこの世界を理解したいということが第一目的で研究をしているのです。だから、理学者は正直言って、それが何の役に立つかなんて普段は考えておりません。そもそもそれは工学者の役割であり、理学者の役割ではないからです。 質問者さんは味覚や嗅覚について質問なさっておりますが、他の例では、かつてイカの視覚を研究していた方が居りました。その方は、その研究成果でノーベル賞を受賞しています。さて、その研究で何が解ったか。それは、例えば我々が人の顔を画く時に、どういうわけか顔の輪郭を画き、決して顔全体を他の色で塗りつぶして描こうとはしませんね。その理由を解き明かしたのです。 動物の目は光の量の大きさその物だけで物を見ているのではなく、その大きさの変化の度合いを感じて物を見ている。事実、顔の輪郭のところで、光の強さの変化が最大になっていますね。それを我々の目が感じるので、その変化の最大の部分を辿って行くと顔の輪郭になります。この変化のことを数学の専門用語では光の強さの「微分係数」と言います。ですから、動物の目にはある量の微分係数を感じる機構があるのです。そのことを、その方はイカの視神経に電極を通して、そこから出て来る電流や電圧の変化を調べながら解き明かしました。そして、神経繊維の並び方や結合の仕方の中にその微分係数を感じる機構があることを明らかにしたのです。では、何故イカか。イカの視神経は動物中で最大の断面積を持っているので、電極の針を差し入れるのが簡単だったからです。 我々の目には、光の強さの微分係数を感じる機構がある。だから我々は物の輪郭に神経が敏感に集中する。こんなことがその機構まで含めて解るなんて、興奮しませんか。研究者は、その興奮の喜びを感じたいので研究をしているんですよ。そしてそれで十分なのです。それがどう役に立つかを考えるために研究しているのではありません。人間の社会は良く出来た物で、ではそれをどう役に立てるかを考えて、それに喜びを感じてくれる方も必ずいます。だから、そのことはその方達に任せおけば良いのです。 味覚も嗅覚も、その応用がどうのこうのとは全く無関係に色々な動物で研究しているうちに、いつか我々も、「だからそうなんだ」と皆が感心し、また納得することが解る日がやって来るかも知れません。視覚の時にはそれは微分係数でしたが、味覚や臭覚ではそれが何なのでしょうか。それを見つけることが出来たら、また誰かがノーベル賞を貰えるかも知れませんね。 余談になりますが、イカの研究には後日談があります。ある研究者が同じ実験をタコでやったそうです。その動機は、未だタコでは誰もやっていなかったからだそうです。研究者の中には時々そう言う方達が居ります。人のやっていることを横目で見ながら、それが評判になったら、それを一寸変えてコピーして論文にする。それで重要なことは先ず出て来ませんが、もう既に評判になっているので、論文の審査が通り易くなります。その結果、就職が楽になることを狙って仕事をしているのです。世の中、ピンからキリまでの人がいるものですね。 また、世の中、科学(理学)と技術(工学)の違いが分らない方が多いので、理学者は研究費調達のために、何の役に立つかをお役所等に書かなくてはならず、理学系の皆さんは、あることないことを書くために頭をひねっています。例えば、 DNAの研究の方法はゴキブリでも人間でも同じなのですが、人間と言っておいた方が予算が取り易いです。

42mg
質問者

お礼

含蓄のあるお言葉をありがとうございました. とても参考になりました.

その他の回答 (4)

  • kyo-mogu
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回答No.4

 センサー関係の研究です。    においは色がありません。良いにおいと悪いにおいも見ただけでは分かりません。人間の嗅覚などで確認することも危険で出来ませんがセンサーで感知できれば大丈夫ですね。それににおいの区別も出来れば良いのです。  ガスの検知器ですがガスだけを検知できれば良いのですが、ガス以外も検知することもあります。これを生物が持つ能力を研究することでガスだけなど特定の物質の検知が出来るようになります。  今は生き物が持つ能力を研究して役立てることを研究しているのですよ。

42mg
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 味覚嗅覚の研究者はみんな機械好きなのですか? それともセンサー関係の需要が高くてグラントが取りやすいのですか? 電子カナリアみたいなものを作るという事でしょうか?

noname#160321
noname#160321
回答No.3

例えば、犬の嗅覚は非常に優れていますが、その程度は想像を遙かに超えています。 人間の嗅覚がバーコードぐらいの情報しかないとすると、犬の嗅覚は総天然色(24ビット?)のフルスクリーンぐらい情報が多いといわれています。 ですから優れた犬は一卵性双生児をかぎ分けるそうです。

42mg
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 対象が同じ遺伝子型でもイヌは体臭の微妙な違い(代謝のちがい?)が識別できるのでしょうか。 患者さんが癌に罹ってるかもわかるそうですね。 応用するとしたら、自動癌判別機といったとこでしょうか。

回答No.2

センサー解明の為でしょうね 機械が出来たら素晴らしいじゃないですか? 素子をどう言う風にするか大変でしょうね・・

42mg
質問者

お礼

ご回答回答ありがとうございます。 機械工学への応用ができる、という事ですか。 鼻の様な機能を持つ機械といえば例えば、分子がミックスされた空気または水に触れるだけで検出•識別ができるといったものでしょうか。 できたとしたら、どうな場面で活躍できる機械のでしょうか。 「そういうのができたらないいな~」と夢見ながら研究する機械好きが味覚嗅覚の研究をする人なのですか?

42mg
質問者

補足

携帯だと入力しづらいですね。 誤入力申し訳ないです。

回答No.1

貴方はなにが面白くてこんな質問してるの? 生きてる意味あるんですか? なんで42mgって名前なの? 他のじゃだめなんですか?

42mg
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 好きには理由があると思います。 理屈なしでもありでも、自分を楽しくさせるものがあるはずです。 私はただそれが知りたかっただけです。 他意はありません。 よろしくお願いいたします。