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匂いの成分って?
人の味覚は、5種類ということで、その受容体の数からして動かしがたい数だと確定しておりますが、匂いについてはどうなのでしょう? 鼻の中にも、舌と同じように匂いの受容体があって、何種類かの成分の掛け合わせとして認識する仕組みがあるのでしょうか? それとも味覚とは全く異なる仕組みなのでしょうか?
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こんにちは。 臭覚も味覚と同様に、鼻腔内に「臭受容体」があり、化学物質の刺激に反応することによって臭覚信号が作り出されています。味覚は化学物質が水や唾液に融けた状態ですが、臭覚受容体は空気中の化学物質と直接反応します。そして、人間の味覚受容体の数が五種類であるのに対し、哺乳動物のDNAには異なる臭受容体を作るための遺伝子が約1000種類あり、この内、ヒトでは250~400種類ほどが使われていると考えられています。因みにイヌ、ワンちゃんというのはこの1000種類をほとんど全部使っているため、あの優れた臭覚能力を発揮できるのだそうです。 ヒトゲノムの遺伝子数は約二万五千種類と発表されており、その内の250~400といいますのは、人体では抗体遺伝子に次いで二番目の驚異的な量です。味覚受容体の五種類と比較しますならば、これは我々動物にとって臭覚の重要度が極めて高いことを示すものです。 味覚と臭覚は、共に化学物質を介して環境情報を獲得するためのものであり、そのメカニズムはたいへん良く似ています。ですが、味覚が「近感覚」であるのに対し、臭覚は「遠感覚」です。これがどういうことかと申しますと、臭覚といいますのは餌を見つけ出したり、危険を察知したりするために使われるものであるということですね。 動物は臭いを辿って餌を見付け、それが食べられるかどうかを判断します。仮に毒物でも、口に入れさえしなければ安全です。そして、味覚といいますのは、口に入れてしまったあと、万が一のときには吐き出すという最終防衛ラインの役割を果たします。 このように、味覚と臭覚といいますのは、動物の「食」においては密接な共同作業を行います。このため、我々は「風味」といった味覚と臭覚の統合情報を堪能することができます。これは、食べて美味しかったもの、安全だったものは、臭いを憶えておけば見付けやすくなるからです。 味覚と同様に、臭受容体も一種類が複数・多種の化学物質と反応します。ですが、ヒトの250~400種類がどのような化学物質と対応し、いったいどのくらいの組み合わせを識別できるのかというのは、まだほんの一部分しか分かっていないはずです。
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- N64
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臭覚(しゅうかく)ではなく、嗅覚(きゅうかく) というのですね。知りませんでした。wikipediaにもありました。参考URLの説明が分かりやすいと思いました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 かなり研究は進んでいるようですが、味覚と同じく未知の部分もあり、むしろ嗅覚の方が数段複雑そうだと感じました。 何千という匂いを嗅ぎ分けるとは凄いですね。 せいぜい100か200種類くらいかと思ってました…。 とても勉強になりました。 ありがとうございました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 確か五感の中で、嗅覚が最も歴史が古いと聞いたことがあります。 進化の過程に深い要因があるのかも知れないですね。 最近は、何種類かのフレバーを混ぜることで、遠隔地でも同じ匂いが味わえるネットのサービスが開発されたようですが、どうも私が考えていたものより幼稚な仕組みであるように思えてきました。 味覚以上に深い世界なのだと思います。 勉強になりました。 ありがとうございました。