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お薦めの『韓非子』を教えてください!
お薦めの『韓非子』を教えてください! できれば、読みやすい意訳と訳者の解説があるものが良いです。 よろしくお願いします。
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とりあえず「世界の名著10 諸子百家 墨子 孫子 荀子 韓非子」が 巻頭に解説もついていて良いと思います。 あとは岩波文庫の金谷先生の訳も良いでしょう。
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- littlekiss
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こんばんは、Femaさん。 矛盾(むじゅん) 〔出 典〕 『韓非子』難一 楚人ニシテ盾(たて)ト矛(ほこ)トヲ鬻(ひさ)グ者(もの)アリ。 之(これ)ヲ誉メテ曰(いわ)ク、「吾(わ)ガ盾(たて)ノ堅(かた)キコト、 ヨク陥(とお)ス物莫(ものな)シ」ト。マタ其(そ)ノ矛(ほこ)を誉(ほめ)テ 曰(いわ)ク、「吾(わ)ガ矛(ほこ)ノ利(と)キコト、物(モノ)ニ於(お)イテ、 陥(とお)サザル無(な)シ」ト。或(あ)ル人(ひと)曰(いわ)ク、「子(し) ノ矛(ほこ)ヲ以(もつ)テ子(し)ノ盾(たて)ヲ陥(とお)サバ如何(いかん)」ト。 其(そ)ノ人(ひと)、其(そ)ノ人(ひと)、応(こた)ウル能(あた)ワザリキ。 ****************************************************************** 〔意 味〕 矛は攻撃用、盾は防御用の兵器。 「矛盾」とは言行のつじつまがあわないこと、前後が一貫しないことをいう。 ****************************************************************** 〔お 話〕 戦国のころ、楚に一人の兵器商人がいた。彼は市場へ矛と盾を売りに出かけた。 商人は取り巻く人を見渡し、持参した盾を手にして声を張り上げた。 「この矛は堅固無類、どんな矛でも刺し通せぬ逸品じゃ。お立会い!」 見物人の反応が鈍いので、彼は続いて矛を差し上げて叫んだ。 「これなる矛の鋭利さは抜群、どんな盾でも一突きで刺し通してしまうぞ」 見物人の中から一人の男が進み出て言った。 「その鋭利無類の矛で、これまた堅固無類の盾を刺したら、いったいどうなることじゃろうのう」 「それはその… 」商人は言葉につまり、目を白黒させていたが、 いきなり売り物を一まとめにするや、コソコソと逃げ出してしまった。 ****************************************************************** ****************************************************************** ****************************************************************** 櫝を買いて珠を還す(とくをかいてたまをかえす) 〔出 典〕 『韓非子』外儲説 楚人(そひと)ニシテ、其(そ)ノ珠(たま)ヲ鄭(てい)ニ売(う)ル者(もの)アリ。 木蘭(もくらん)ノ櫝(とく)ヲ為(つく)リ、薫(くん)ズルニ桂椒(けいしよう)ヲ以(もつ)テシ、 綴(つづ)ルニ珠玉(しゆぎよく)ヲ以(もつ)テシ、輯(かざ)ルニ翡翠(ひすい)ヲ以(もつ)テス。 鄭人(ていひと)、其(そ)ノ櫝(とく)ヲ買(か)イテ其(そ)ノ珠(たま)ヲ還(かえ)ス。 ****************************************************************** 〔意 味〕 「櫝(とく)」は木箱のこと。 「櫝を買いて珠を還す(とくをかいてたまをかえす)」とは、 容器の木箱に目を奪われ、箱だけを買って中身の珠を返してしまうこと。 転じて、目が利かなくて、物事の軽重、取捨をあやまること。 ****************************************************************** 〔お 話〕 楚の国に玉を売る商人がいた。円くて大きな玉を手に入れたので、鄭に売りに行こうとしたが、 その前に考えた。こんな見事な玉には、それを入れるのにふさわしい箱が必要だわい…。 容れ物がよいと、中身までよけい引き立って高く売れるからな。そう思った彼は、木蘭で箱を 作り、桂椒という香木で香りをつけ、宝石やカワセミの羽で飾り立てた。 目もあやな美しい箱ができあがった。中へ玉を入れてみると、玉はいっそう立派に見える。 商人はそこで、その玉入りの箱を手に鄭へ出かけ店を開いた。箱は多くの人の目をひいた。 ある人が、その木箱を手にとって、しげしげと眺めていたがやがて「気に入った。買おう」と言う。 「この箱の作りは凝っている。大したものだ」と感嘆しきりである。 だが、その男は商人の言い値(もちろん玉と箱代込み)を支払うと、かんじんの玉を商人に返し、 箱だけを持って去ったのである。なんと目の利かない人ではないか。