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韓非子の本を探しています
韓非子にすごく興味があります。 分かりやすく、韓非子の本質を見抜いたお勧めの本があれば教えてください。
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価値の定まった古典ですから、入門書で「本質」を大きく外した本はないでしょうが、私が読んだ中で分かりやすかったのは、『韓非子―不信と打算の現実主義』冨谷至著(中公新書)です。 あるものの特徴をあぶり出すとき、似たものと比較するという手法があります。この本では、性悪説の荀子や君主論のマキャベリー、最初に社会契約論を展開したホッブズなどとの比較を通して、韓非の本質に迫ろうという箇所があります。他の入門書には見られない試みで、分かりやすく面白いものでした。 ※本書で引用される原文は現代語訳 http://homepage2.nifty.com/yoyutei//bookcri/tomiyakanbisi.htm 現代語訳では『韓非子』町田三郎訳(中公文庫)が的確で読みやすく、名訳なのだそうです。 エッセンスをつかむだけなら現代語訳でも問題ないのでしょうが、韓非子の骨のある文章は定評のあるところです。「鷲悍シカンにして雄勁」(猛禽類が獲物をつかみとって放さぬような力強さがある)などとも評され、攻め立てるような厳しい筆の運びは、漢文でしか味わえません。 ビギナーズ・クラッシック『韓非子』西川靖二著(角川ソフィア文庫)などは、原文・訓読文・現代語訳・解説とコンパクトながら充実しいて、お薦めです。 (余談) 誰だったか「マキャベリーよりもマキャベリズム的」と韓非を評していた記憶があるのですが、徳富蘇峰などもこんなことを書いています、「韓非の書を読めば、マキャベリーの『君子論』などはまことに微温湯ヌルマユを飲むようなものであって、とても韓非とは比べものにはならない」
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- shiremono
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『韓非子』 (西野広祥 市川宏 訳 中国の思想 第1巻 徳間書店 1973 第2版) 「韓非子」 について書かれた本を読むまえに、まず 「韓非子」 を読むのがよいとおもいます。抄訳ですが、たいへんわかりやすかったです。 テキストは、陳奇猷 「韓非子集釈」、太田方 (全斎) 「韓非子翼毳」。 解題、訳文、原文、読みくだし文、かんたんな注と解説がついています。 図書館にある可能性は高いです。現在、第3版 (1996) が出ています。