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TCAサイクルの動物と植物の違い
どなたか質問しておりましたが TCAサイクルで,スクシニル-CoA⇔コハク酸は,動物ではGTPを,細菌や植物はATPを合成します。 なぜ動物だけGTPなのでしょう。昔からの疑問でした。成書等で調べても載っておりません。 ご存じの方ご教授ください。
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うろ覚えの上に直撃な回答ではないのですが。 動物のTCAサイクルでも、スクシニル-CoA⇔コハク酸の反応において生成されるエネルギーはATPはあります。 スクシニルCoAシンテターゼは二つのサブユニットから形成されていまして、一つは触媒作用をもつαユニット、もうひとつは二リン酸化ヌクレオチド結合作用をもつβユニットです。このβユニットは複数確認されています。つまりスクシニルCoAシンテターゼはβユニットが取り替え可能なアイソザイムなわけです。そのうちのひとつがGDPに特異性が高く、もうひとつがADPに特異性が高いわけです。このアイソザイムの割合でどちらが多く生産されるかが決まるわけです。 なぜ、動物細胞で、特に哺乳類でGDP特異性が高い方が有利になったのか?これは私には想像しかありませんが、推測としてはもともと最初の生物はヌクレオチドの結合部位はこれほど特異性が合ったわけではないでしょう。偶然か、必然か、これがほとんどアデニンに特異性が高いものが生き残って統一された。(アデニン自体にエネルギー的な優位性があるわけではないがひとつの方が便利だし)しかし、もちろん他も生き残って例えばグアニンなんかはまだ情報伝達や一部エネルギーの受け渡しに生き残っている。動物細胞はたぶん、植物細胞に比べて…(あくまでたぶん。確か心臓や筋細胞においてはGTPの割合は高かったと思う。記憶の間違いでなければ。)グアニンを使うことが多かったので、無理にATPにすべて統一する必要が無く、結果としてGTP生産が有利な反応が生き残ってしまった、ということではないでしょうか。 根拠なし推測部分があまりにおおいので自身はなしです。
お礼
またまたお世話になります。 なかなか難しい問題ですよね。オーキシンによる細胞伸長の際もGTPが関わっているようですし,植物は多くのGTP結合タンパクは持っています。無いのならまだ納得は行くんですが… fujishiroさんの研究は順調なのでしょうか。食べるものはきちんと食べて研究にお励み下さい。