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群の同型について
現在,ガロア理論を理解するために,まず群論を勉強しています. そこで「準同型定理」や「群が同型である」という言葉が出てきます. そこで質問なのですが,「群が同型」であるということはどのような利点があるのでしょうか?
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同型ということは演算の構造が全く同じだということです。 群G1と群G2が同型ということは、まず全単射f:G1→G2が 存在して、G1とG2の元は完全に1対1に対応しています。 そして、G1での演算ab=cがあるとすると、G2においては f(a)f(b)=f(c)となっていて、対応する元で演算が保存されて いるということです。 これは、またf(ab)=f(a)f(b)とも表わされます。 つまり、演算の構造だけを見る場合、同型な群は同じ とみなされるということです。 この場合、群の元が数を表しているか、行列を表しているか、 など、元が「何者か」ということは全く関係なく、元の 間の「関係」だけが問題になっているということです。 この同型という考えによって、任意の有限群(元の個数が 有限個の群)は、ある対称群Snの部分群とみなせるという 「利点」があります。
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- ur2c
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「詩とは同じものに異なる名を与える技術である」という格言があります。それに対してポアンカレは「数学とは異なるものに同じ名を与える技術である」と言いました。(参考 URL を参照。)群の同型は異なる群に同じ名を与えています。 他の回答者が指摘するとおり同型概念の利点は、一見すると異なるものが実は同じものだと喝破する点です。(私は群論を教わったとき、同型概念よりむしろ準同型概念の方が感動しました。より一般的だからです。) いろいろなものを比較して、それらが実は同じものであるかないかを判定する必要性は、数学だけでなく日常生活で普遍的なものです。これによってたとえば、米が食べられるのだからおからだって食べられるはずだけれどおがくずは食べられそうもない、と想像がつきます。 だから異なるものがどういう意味で同じかをはっきりさせてなるべく一般的に認識することは、数学のみならず科学技術や哲学のあらゆる分野に共通して重要な活動です。同型概念はそれらの広い分野で活躍する概念で、その典型が群論なのです。 同型は等号よりも弱い「同じもの」概念であり、より一般的です。けれど同型でもまだ強すぎる場合がよくあり、更に一般的な「同じもの」概念もあります。そのへんのことは圏論という分野で扱っています。
- akubisekai
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数学では普通構造として同じものとみなせるとき同型という言葉を用います。 数学におけるもっとも基本的な考え方です。 位相幾何学だと同相とホモトピー型が等しい 微分幾何学だと微分同相に対応 群が同型であるということはどのような利点があるという質問ですがまったく異なると思われる群構造が実は同型であるということを示すだけでも数学として面白いことですしその事実を使っていろいろなことを示すことができます。 たとえば円周のなす群はR/Zと同型でありそのことを使って円周の基本群を求めることができます。
- kabaokaba
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利点も何も・・・群が同型ってことは同じってこと. 群を具体的に構成するものが何であろうが, 同型であれば群としては同じだということ. たとえば,72度の回転は位数5の巡回群を作る. 一方,整数を5で割った余りも位数5の巡回群を作る. 具体的な要素は異なるが両方とも同じ構造. 群や環,体といった代数系は,構造のみを考えるのが本質で 同型であれば同じものとみなすという考え方が重要.