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接触器と時定数
接触器の選定についてお尋ねします。メーカのカタログを読むと、接触器を誘導負荷の直流切りに使用する場合には、誘導負荷の時定数に対して制限が有ります。理由は、直流は交流と異なり0[V]と交番しないので、直流が切れるまでの間、接点間に電圧がかかり続けることとなり、接点溶着の原因になる為とのこと。よく分からなかったので、メーカへ(1)時定数測定回路のように、電流が減衰し0になるまで待つような回路ではなく、誘導負荷への直流電流を接触器で強制遮断し、理想的には0[sec]で切れるような使い方をすれば、誘導負荷の時定数制限は関係なくなるのかと尋ねるとダメとのこと。何故でしょうか?接点間アークが切れるまでの時間を問題にしているのでしょうか?
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「誘導負荷への直流電流を接触器で強制遮断」というのができません。 誘導負荷で電流を急速に0にしようとすると、電流の変化率di/dtが大きくなって、高い電圧を接点のところで支える必要がでます。 接点が開いた直後にはこの電圧を支えられず、接点間に(アーク)放電がおきます。 アーク放電時の両端電圧はそれほど大きくないので、結局負荷の時定数程度でしか電流は減衰せず、アークの持続時間は負荷の時定数に依存することになります。 (直流を高速で切るには、補助回路を使って接点を開く直前に接点に逆向きの電流を流して強制的に接点の電流を0にして切れやすくさせる転流回路を使うこともありますが。)
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- foobar
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#2に関して、若干補足 アーク電圧があまり高くないのは、特に接点周りに工夫をしていない場合です。 #1さん回答にあるように、「遮断器」では色々な工夫(磁場をかけて電極上のスポットを振ったり、放電電圧の高くなるガスの封入、アーク経路を引き伸ばすと同時にアークを冷却する、ガスを吹き付けてアークを吹き消すなど)をして放電中の電圧を高くすると同時に放電が継続しにくくなるようにしています。
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補足説明ありがとうございます。「接触器」ではなく「遮断器」ではいろいろの工夫がされているのですね。接触器、遮断器、開閉器…電流をON/OFFするだけのものという印象でしたが、奥深いのですね。勉強になりますし、面白いです。ありがとうございました。
- anachrockt
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> 接点間アークが切れるまでの時間を問題にしているのでしょうか? そのとおりです. これだと速く切れそうですよ. 「1.高電圧、高電流の制御が可能。 水素混合ガスによる密封構造と永久磁石採用によるアークの磁気走行により、DC400Vの高電圧の開閉遮断を実現しました。」 接点定格が,300A・400VDCだそうです. http://panasonic-denko.co.jp/ac/download/control/relay/vehicle/catalog/mech_jpn_ev.pdf
お礼
御回答ありがとう御座います。やはり接点アークが問題なのですね。「早く切れる」という事についてですが、単純に接点GAPを大きくとれば、早く切れる&早く切れるのでアーク時間短く寿命大となるように思うのですが誤りでしょうか?また、接点間にバリスタを入れた場合は、アークによるダメージは小さくなるけれでも、バリスタにサージ電流が流れるので切れる時間は余り変わらないのでしょうか?単純に接触器にと言っても色々考えるとなかなか面白いですね。自分が無知過ぎるだけかも知れませんが(笑)
お礼
御回答有難う御座います。電流の時間変化率が大きくなる事により誘導起電力が大きくなり、接点にアークが発生してしまうのですね。そのアークの持続時間が負荷時定数に依存する…少し理解出来たような気がします。ありがとうございます。