- ベストアンサー
f(AX+BY)≦Af(X)+Bf(Y)を用いた証明
関数f(X)についてf(AX+BY)≦Af(X)+Bf(Y) (X,Y実数 A>0 , B>0 , A+B=1) が成り立つとき f(A1X1+A2X2+・・・+A(n)X(n))≦A1f(X1)+A2f(X2)+・・・+A(n)f(X(n)) (ただし A1+A2+・・・+A(n)=1 A(n)>0 n≧2の自然数) が成り立つのを帰納法で示したいのですが、よくわかりません 助けてください
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
> しかし > 仮定法を用いる場合、n =1,2,3・・・ kすべてを仮定しなければ(つまり強化帰納法) > n = k + 1 を示す際に仮定を用いることが出来ないんではないでしょうか? そんなことはありません。 まず、n = 2からスタートしてもOKです。 今回の問題は『n≧2の自然数』で成り立つことを証明しなさいという問題なので、 n = 2からスタートする問題です。 n = 1のケースは必要ないので、示す必要はありません。 さらに今回の問題の場合、 『n = 2の時に、f(A1X1 + A2X2 + …… + A(n)X(n)) ≦ A1f(X1) + A2f(X2) + …… + A(n)f(X(n))が成り立つ』 ということはすでに問題文中に書いてあります。 なのでn = 2の場合を示すのは、簡単にできます。 また、n = k + 1で『f(A1X1 + A2X2 + …… + A(n)X(n)) ≦ A1f(X1) + A2f(X2) + …… + A(n)f(X(n))』が 成り立つことを示すのに必要なのは、n = kとn = 2だけです。 n = 3 ~ (k-1)に関しては必要ありません。 基本的に帰納法では、次の2つの証明をします。 [1] n = 1の時、命題が成立 [2] n = kの時に命題が成立するならば、n = k + 1でも命題が成立 この二つが証明できるだけで、 (1) [1]より、n = 1で命題が成立 (2) (1)よりn = 1で命題が成立するので、[2]でk = 1を考えるとn = 2で命題が成立 (3) (2)よりn = 2で命題が成立するので、[2]でk = 2を考えるとn = 3で命題が成立 (4) (3)より…… …… といった感じに、全ての自然数nで命題が成り立つことが示せます。 今回の問題はn = 2からスタートなので、[1]に関しては『n = 2の時、命題が成立』 という感じに変更して問題を解いています。 もちろんn = 1, 2, 3, ……, kで命題が成り立つと仮定し、 n = k + 1でも命題が成り立つことを示すような問題も存在します。 ただしそういった問題は 『n = 1, 2, ……, kで命題が成り立つことを利用しないと、 n = k + 1の場合に命題が成り立つことを証明することができない』 という場合だけです。 しかし今回の問題はそうではないです。 n = 3, 4, ……, (k - 1)で命題が成り立つことを利用しなくても解けるんです。 > またその仮定の用い方がよくわかりません・・・ [1] n = 2の場合、問題文より (1)『f(A1X1 + A2X2) ≦ A1f(X1) + A2f(X2)は正しい(ただしA1 + A2 = 1, 0 < A(n))』 [2] n = kで『f(A1X1 + A2X2 + …… + A(n)X(n)) ≦ A1f(X1) + A2f(X2) + …… + A(n)f(X(n))』が成り立つと仮定する。 すると (2)『f(A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k)) ≦ A1f(X1) + A2f(X2) + …… + A(k)f(X(k))は正しい(ただしA1 + A2 + … + A(k) = 1, 0 < A(n))』 となる。 (1)(2)を利用して、n = k + 1でも 『f(A1X1 + A2X2 + …… + A(n)X(n)) ≦ A1f(X1) + A2f(X2) + …… + A(n)f(X(n))』が 成り立つことを証明する。 ここでf(A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k) + A(k+1)X(k+1))を考える (ただしA1 + A2 + … + A(k) + A(k+1) = 1, 0 < A(n)。また、ここで使用するA(n)は、先ほどの(1)(2)のA(n)とは別のものである)。 f(A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k) + A(k+1)X(k+1)) = f( ( A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k) ) + ( A(k+1)X(k+1) ) ) = f( (1 - A(k+1)){ ( A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k) ) / (1 - A(k+1))} + ( A(k+1)X(k+1) ) ) (1 - A(k+1))とA(k+1)の和は1なので、この式に対して(1)が適用できる。 実際に適用すると f( (1 - A(k+1)){ ( A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k) ) / (1 - A(k+1))} + ( A(k+1)X(k+1) ) ) ≦ (1 - A(k+1))f( ( A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k) ) / (1 - A(k+1)) ) + A(k+1)f( X(k+1) ) よって f(A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k) + A(k+1)X(k+1)) ≦ (1 - A(k+1))f( ( A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k) ) / (1 - A(k+1)) ) + A(k+1)f( X(k+1) ) …… (3) (3)の(1 - A(k+1))f( ( A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k) ) / (1 - A(k+1)) )の項だけに注目する。 (1 - A(k+1))f( ( A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k) ) / (1 - A(k+1)) ) = (1 - A(k+1))f( { A1 / (1 - A(k+1)) }X1 + { A2 / (1 - A(k+1)) }X2 + … + { A(k) / (1 - A(k+1)) }X(k) ) …… (4) A1 + A2 + … + A(k) + A(k+1) = 1なので A1 + A2 + … + A(k) = 1 - A(k+1) よって(4)において、X1 ~ X(k)の係数の総和は ( A1 + A2 + …… + A(k) ) / ( 1 - A(k+1) ) = 1 となる。またX1 ~ X(k)の係数はすべて正の数なので(2)が適用できる。 ここで(4)式に対して(2)の仮定を適用して下さい。
その他の回答 (2)
- mister_moonlight
- ベストアンサー率41% (502/1210)
それは、絶対不等式で、凸関数に関わる重要な性質の証明なんだが、ここに書き込むのはちょっと大変なので、URLを貼っておく。 但し、帰納的にも証明は出来ないことはないが、ちょつと大変。 下のURLで理解できなければ、“凸関数”で検索すれば、沢山出てくる。 http://aozoragakuen.sakura.ne.jp/kaisekikiso/node39.html
お礼
回答ありがとうございます “凸関数”で検索して見入っていましたw いろんな面白い性質を持つものなんですね
- R_Earl
- ベストアンサー率55% (473/849)
> 関数f(X)についてf(AX+BY)≦Af(X)+Bf(Y) (X,Y実数 A>0 , B>0 , A+B=1) 例えばここからn = 3のケースに拡張したいとします。 つまり、f(A1X1 + A2X2 + A3X3) ≦ A1f(X1) + A2f(X2) + A3f(X3)を示したいとします。 この時、A1X1 + A2X2をひとまとまり、新たに追加したA3X3をひとまとまりとして考えれば良いです。 f(A1X1 + A2X2 + A3X3) = f( (A1X1 + A2X2) + A3X3 ) n = 2の場合のf(AX + BY) ≦ Af(X) + Bf(Y)は、AとBの和が1の時しか利用できないので、 (A1X1 + A2X2)の係数を無理矢理(1 - A3)に変更します。 f( (A1X1 + A2X2) + A3X3 ) = f( (1 - A3){ (A1X1 + A2X2)/(1 - A3)} + A3X3 ) ここで(1 - A3) = A、{ (A1X1 + A2X2)/(1 - A3)} = X、A3 = B、X3 = Yとみなして f(AX + BY) ≦ Af(X) + Bf(Y)を適用してあげると f( (1 - A3){ (A1X1 + A2X2)/(1 - A3)} + A3X3 ) ≦ (1 - A3)f( (A1X1 + A2X2)/(1 - A3) ) + A3f(X3) ここまでの話をまとめると f(A1X1 + A2X2 + A3X3) ≦ (1 - A3)f( (A1X1 + A2X2)/(1 - A3) ) + A3f(X3) …… (1) となります。 さて、ここで(1)の右辺の(1 - A3)f( (A1X1 + A2X2)/(1 - A3) )のみに注目します。 (1 - A3)f( (A1X1 + A2X2)/(1 - A3) ) = (1 - A3)f( {A1/(1 - A3)}X1 + {A2/(1 - A3)}X2 ) と変形できます(分配法則)。 元々A1 + A2 + A3 = 1となるように設定されているので、A1 + A2 = 1 - A3です。 よって、(1 - A3)f( {A1/(1 - A3)}X1 + {A2/(1 - A3)}X2 )に登場する {A1/(1 - A3)}と{A2/(1 - A3)}の和は1です。 なので{A1/(1 - A3)} = A、X1 = X、{A2/(1 - A3)} = B、X2 = Yとみなすと、 A + B = 1なので、再びf(AX + BY) ≦ Af(X) + Bf(Y)が適用できます。 (1 - A3)f( {A1/(1 - A3)}X1 + {A2/(1 - A3)}X2 ) ≦ (1 - A3)[ {A1/(1 - A3)}f(X1) + {A2/(1 - A3)}f(X2) ] = A1f(X1) + A2f(X2) (分配法則) よって、これまでの話をまとめると、 (1 - A3)f( (A1X1 + A2X2)/(1 - A3) ) ≦ A1f(X1) + A2f(X2) …… (2) となります。 (1)(2)より f(A1X1 + A2X2 + A3X3) ≦ (1 - A3)f( (A1X1 + A2X2)/(1 - A3) ) + A3f(X3) ≦ A1f(X1) + A2f(X2) + A3f(X3) となります。 さて、全ての自然数nに対して f(A1X1 + A2X2 + …… + A(n)X(n)) ≦ A1f(X1) + A2f(X2) + …… + A(n)f(X(n)) を示したいなら、n = kの場合に成立していると仮定し、n = k + 1の時に成り立つことを、似たような方法で示せば良いと思います。 A1X1 + A2X2 + …… + A(k)X(k)をひとまとまり、A(k+1)X(k+1)をひとまとまりとみて n = 2の時の不等式を適用し、その後n = kの時の不等式を適用すれば示せると思います。
お礼
回答ありがとうございます しかし 仮定法を用いる場合、n =1,2,3・・・ kすべてを仮定しなければ(つまり強化帰納法) n = k + 1 を示す際に仮定を用いることが出来ないんではないでしょうか? またその仮定の用い方がよくわかりません・・・
お礼
わかりました! 最初の回答のように あくまで2つのかたまりにして(ただしそのかたまりの係数の和は1) でみればいいんですね! 強化帰納法については勘違いしていました こんな物凄く打つのが大変な式を二度にわたって詳細に、しかも丁寧に・・・ 大感謝です。 本当にありがとうございました!